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労働者派遣法の改正 [経済政策]

今日は19日に衆議院で可決された労働者派遣法の改正を取上げよう。
これは、安倍政権が岩盤規制改革とみなす労働法制見直しの柱。過去2回の国会で廃案になってきたが、今回は成立の可能性が高い。これについては、17日付けの東洋経済オンライン「「派遣法改正案」のいったい何が問題なのか 不安定・低賃金なハケンが今より増える恐れ」を紹介したい。そのポイントは以下の通り。
・今回の改正案の目玉は、派遣期間の制限見直し。現行はソフトウエア開発や秘書、財務処理、書籍等の制作・編集などの「専門26業務」の派遣労働者を除いて最長3年と定められてきたが、この期間上限が事実上撤廃。一方、これまで期間の制限がなかった専門26業務は、最長3年に限定
・政府側の狙いは、「派遣労働者の一層の雇用の安定、保護等を図るため、全ての労働者派遣事業を許可制とするとともに、派遣労働者の正社員化を含むキャリアアップ、雇用継続を推進し、派遣先の事業所等ごとの派遣期間制限を設ける等の措置を講ずる」
・しかし、当事者である派遣労働者にとっては特段のメリットはないどころか、不利益を強いられかねない。というのも、企業がその気になれば、3年ごとに人さえ入れ替えて派遣労働者を無期限に使い続けられる、つまり、派遣を事実上の常用雇用にできる制度設計になっており、派遣労働者が生涯その地位に留めおかれることにつながるからだ
・専門26業務についても、最長3年で雇用契約を打ち切られる「雇い止め」が常態化して、転職を繰り返さなければならなくなる。既に雇い止め通告の例も出ている
・派遣先企業にとっては、雇用責任を回避できたり、あいまいにしたりできるというメリット。労働者にとっては、派遣元との間で労働契約を結びながら、実際には派遣先で働くという形式から、何らかの問題が生じた場合に責任追及が困難になるなどの不利益
・派遣労働は、1985までは「職業安定法」によって厳格に禁止。1985の労働者派遣法により例外的に認められたが、当初は専門的で常用代替が生じるおそれのない職種に限定
・1999年には対象業務が原則自由化、2003年には製造業務への派遣が解禁されるなど派遣労働の対象は無限定に広がり、派遣労働者は2008年には202万人にも達した
・派遣労働者の賃金は正社員に比べて相対的に低い場合がほとんど。格差社会、ワーキングプアなどの貧困問題の一因に
・派遣元に義務づける「派遣労働者の雇用安定措置」として、①派遣先への直接雇用の依頼、②新たな派遣先の提供、③派遣元での無期雇用、④その他安定した雇用の継続を図るために必要な措置ーーがある
・しかし、これらは雇用安定に全くつながらないとの指摘。たとえば、① については、文字通り、「依頼」することが義務づけられているだけなので、派遣先がその「依頼」を断ることも全く自由だからである
・専門26業務の派遣労働者に3年を超えて同じ派遣先で同じ仕事をさせる場合、派遣先には直接雇用義務があったが、これは削除
・今回の改正は、本来、臨時的、一時的な雇用形態である派遣労働が原則化し、派遣労働者が正社員雇用を望んだとしても、ずっと派遣労働者の地位に甘んじることを余儀なくされてしまいかねない
http://toyokeizai.net/articles/-/73553?utm_source=morning-mail&utm_medium=email&utm_campaign=2015-06-17

こうしてみると、改正を歓迎しているのは、派遣先企業や、パソナグループなどの派遣元企業ばかりなのだろう。派遣業大手のパソナについては、昨年、“迎賓館”と呼ばれる福利厚生施設『仁風林』で政財界や官僚を接待、ASKA事件とのつながりまで発覚、週刊誌を賑わせたようだ。パソナの会長である竹中平蔵は、慶応義塾大学教授の肩書で政府の産業競争力会議の議員をしている。政府の審議会委員は雇用者側、労働側の他に、中立的な学識経験者で構成される。大学教授の肩書で参加しているとはいえ、直接利害関係がある企業の会長職にもあるというのでは、「利益相反」の疑いも否定できないだろう。
http://danshi.gundari.info/man-be-man.html
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