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企業不祥事(その2)神鋼子会社JIS規格偽装事件、不祥事企業を漁る“空売り屋”、狙われた伊藤忠 [企業経営]

企業不祥事については、6月30日に取上げたが、今日は (その2)神鋼子会社JIS規格偽装事件、不祥事企業を漁る“空売り屋”、狙われた伊藤忠 である。

先ずは、7月11日付け日経ビジネスオンライン「不正の現場を誌上で再現、あなたは見抜けるか? 神鋼関連会社の工場で起きたJIS法違反の背景を探る」を紹介しよう(▽は小見出し)。
・「今回の不正はなぜ発覚したのか?」 「親会社から赴任した新工場長が生産会議に出席し、おかしな言葉が使われていることに気付いた」 神戸製鋼所と持分法適用会社の神鋼鋼線工業は2016年6月9日、緊急の記者会見を開いた。神鋼鋼線工業の100%子会社である神鋼鋼線ステンレスの工場で、日本工業規格(JIS)の標準強度を満たしていないばね用鋼線を一部、JIS規格品として出荷していたという。
・会見には、神戸製鋼の梅原尚人副社長と神鋼鋼線工業の藤井晃二社長、そして不正に気づいた神鋼鋼線ステンレスの渡辺省三常務兼工場長の3人が出席。深々と頭を下げて陳謝した。 渡辺工場長が不正に感づくきっかけになった「おかしな言葉」というのは、この工場で普段から使われていた「トクサイ」という言葉。「特別採用」の略だ。
・特別採用とは、サイズなどが顧客の当初の要望から外れている不良品でも、顧客が購入を希望する場合は「トクサイ」として販売を認めることを指す。当初の仕様から外れた不良品だったとしても、品質に問題がなければ顧客は十分に使える可能性がある上、安く譲り受けられるというメリットがある。こうした工場独自の「ローカルルール」は、どこの工場にでもよくあることだ。 トクサイはあくまで顧客が希望し、交渉が成立した場合のみ許可されるものだ。もちろん、トクサイを認めた場合でも、JIS規格から外れていればJISマークを付けて出荷することはできない。
▽「強度のトクサイなんてあり得ない」
・ところが渡辺工場長が日々の生産状況を報告する会議に出席した時、「強度のトクサイ」という言葉が使われていた。強度不足は品質に関わるため、いかなる場合でも出荷は認められない。そこで気づいた。「何かおかしなことが起きている」と。 「トクサイという言葉の定義がいつからか曖昧になっていたようだ」(渡辺工場長)。トクサイは本来、ごく限られた特別なケースにのみ許されるものだが、いつからか「トクサイならOK」という拡大解釈につながった可能性がある。こうした事象は決して対岸の火事ではない。
・もう少し具体的な不正の中身を見ていく。 JIS法違反のあったばね用鋼線は、その名の通り、ばねの材料となるステンレス製の線材だ。神戸製鋼などの調査によると、検査記録が残っている2007年4月から2016年5月までの間、合計で55.5トン分のJIS規格外品を規格品として、ばねメーカーや問屋に出荷していた。それらの用途は、ゴミ箱など家電・家庭用品等向けが79%、給湯器等のガス設備向けが12%、自動車向けが5%だった。残りの4%は、ばねメーカーや問屋での出荷記録が残っていなかったり、ばねメーカーが廃業していたりして、いまだ不明だ。
・該当のJIS規格品を材料として使う場合、30%の強度(具体的には引っ張り強度)の余裕をもたせて設計するのが一般的だという。神鋼鋼線ステンレスが出荷していた規格外品は、少なくとも規格の96%の強度を備えていた。そのため「使用中の毀損リスクは極めて低いと考えられる」(藤井・神鋼鋼線工業社長)という。
・と、ここまでは、一般紙の記事にも、おおよその内容が掲載されていた。ここからはもう少し突っ込んで、不正が起きた現場の状況を見ていきたい。 「この現場で自分が働いていたら、同僚の不正を見破れていただろうか?」。そんな視点で読み進めていただければと思う。
・今回の不正を主導したのは、ある役職に付く人物。現在、分かっているだけでも、2001年頃から同じ役職に付く人が同様の手口で不正を働いていた。その間、何人もの人物がその役職に就いてきたが、その度に次の代へと受け継がれた。
▽兼務してもいい仕事、兼務してはいけない仕事
・工場には工場長の下に、(1)製造部、(2)品質保証室、(3)環境防災安全室、の3つの部署があった。製造部の中にはさらに製造課、業務課、技術課がある。製造課に所属するのは、生産ラインで機械を動かしたりモノを運んだりするスタッフ。業務課に所属するのは、日々の調達や生産管理などを担当するスタッフ。そして、技術課に所属するのは、製品の設計や生産ラインの設計など技術にまつわる仕事を担当するスタッフだ。製品の品質にかかわる設計を担当する人も、技術課に所属する。
・製造部で生産した製品が規格をクリアしているかを検査するのは、品質保証室の仕事だ。完成した製品(巨大なボビンに糸のように巻きつけられたステンレス製線材)の一部を工場とは別棟にある検査室に持っていき、特殊な機器を用いて引っ張り強度などの品質を調査する。この実務を担当するのが検査係。この工場では、検査結果を一旦、所定の用紙に書き込み、その数字をさらにパソコンに打ち込んでデジタル化するのが手順になっていた。
・業務課や技術課などのスタッフは通常、生産現場ではなく事務所にいる。神鋼鋼線ステンレスの事務所スタッフは、管理職も含めて十数人と少ない。そのため兼務者が多かった。品質にまつわるところでは、技術課で品質設計を担当する担当部長が、品質保証室の室長を兼務。その下で検査係が働いていた。 ここまでの説明で、不審な点を見つけられただろうか?
・不正は次のような手順で実行されていた。 検査係が検査を実施する際は、多くの人がいる製造現場や事務所ではなく、別棟にある検査室に行っていた。出た検査結果を用紙に記入し、その後、パソコンに入力する。検査結果を改ざんしていたのは、このパソコン入力のタイミングだ。
・強度の達成率が規定の96%程度であれば、基準をクリアする数字に書き換えて登録していた。この指示をしていたのが、品質保証室長。改ざんについて認識していたのは、品質保証室長と検査係の2人だけだった。 検査室がもっと多くのスタッフの目に付く場所にあったなら、不正に手をかけづらかった可能性がある。これが1つめの不審点だ。
▽現場が閉じていると感覚が麻痺する
・2つめは、品質をどう製品に作り込むかの設計をする人物(製造担当部長)が、品質保証室の室長を掛け持ちしていた点にある。つまり、自分で作ったものを自分でチェックしていたため、客観的な視点が入りづらい状況にあった。
・さらに、検査結果を自動でデジタル記録するなどの対策も必要だったかもしれない(もちろん、コストの問題はあるが…)。手で用紙に書き、それをパソコンに入力するというのは二度手間だし、入力ミスや改ざんなどの問題を引き起こす可能性が増す。
・最初に誰が、どんな動機で不正を始めたかは現時点では判明していない。当該製品は不良品の出やすい製品だった。そのため不正をしなくても、全体の6%は廃棄処分になっていた。今回、不正の対象になった製品は全体の0.75%。本来、6.75%出ていた不良品を、不正を働くことによって6%にしたところで、それほどのメリットはなかったはずなのだ。
・「廃棄処分を少なくしろという圧力もなかったと聞いている。ほんの少しの廃棄を無くすために、なぜ不正まで働いたのか。今後は辞めた人も含めてヒアリングを進め、解明していきたい」(藤井・神鋼鋼線工業社長)  他人が聞けば「そんな簡単なこと、どうして気づけなかったのか」と思うことでも、閉じた現場に長くいると感覚が麻痺し、気づけなくなることは多い。いかに多くの目を光らせ、自浄作用を維持し続けるか。この課題はどんな業界のどんな職場にも突きつけられている。
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/opinion/15/221102/070800271/?P=1

次にこの問題を取上げた 7月19日付けビジネス法務の部屋「モノ作りの誠実性を示した神鋼子会社JIS規格偽装事件」を紹介しよう。
・IOTに必須の半導体であろうと、日常生活を支える農作物であろうと、モノを作る商売には誠実性が必要だと思いますし、その姿勢は消費者にも理解されるものだと確信するところです。このところ、技術部門における性能偽装やデータ偽装に関する企業不祥事がしばしば報道されていますが、6月初めに発覚した神鋼子会社である神鋼鋼線ステンレスさんのJIS規格強度偽装事件も、同様の深刻な不祥事ではないかと考えます。ステンレス社では15年ほど前から歴代4人の工場長のもとで、JIS規格を下回る品質のバネが販売されていたそうで、同社はJIS取消しとなり、7月下旬をめどに親会社が第三者調査の結果を報告するそうです。
・本件はあまり大きく報じられることもなく、親会社である神戸製鋼所さんの株主総会でも紛糾するような事案ではなかったようですが、不祥事を見抜いたご本人(新任工場長)が親会社副社長らとともに謝罪会見に出席するという異例の事態となり、私的にはとても関心がありました。とくに7月11日付けの日経ビジネス(WEB)のこちらの記事(不正の現場を誌上で再現、あなたは見抜けるか?)は、神鋼子会社さんで、なぜこのような不祥事が発生したのか、またどのように新しい工場長が見抜いたのか、詳しく解説されていて、リスクマネジメントの視点からとても参考になるのではないかと思います。
・ただ、私の一番の関心は(関係者の方々にはたいへん失礼であることを承知の上で申し上げますが)、この新しい工場長さんは、どうしてこの規格偽装を親会社に報告する気になったのだろうか?という点です。「どうやって見抜いたのか」と言う点よりも、「どうして不正を申告する気になったのか」という点にとても興味が湧きます。従業員数も非常に少ない子会社の不正、しかも典型的なグループガバナンスの不全が問題視される事例ということで、公表すれば天下の神戸製鋼の信用にも傷がつくことは容易に予想がつきます。このような場面において、当の新工場長さんが不正の報告を行うにはとても勇気が必要だったのではないかと。
・なんといっても歴代の4人の工場長さんに対するヒアリングの結果として、15年間も不正が続いていたことが判明しているのですから、新たに赴任した工場長さんとしては赴任先の社員との信頼関係を形成するためにも「過去の事例についてだけは見て見ぬふりをする」という選択肢はなかったのでしょうか(「ほんのわずかの強度不足」だったことが判明しています)。申告すればステンレス社はJISを取消され、商売に多大な影響が及ぶことは当然に予想されたところかと思います。それとも(これも失礼ながら穿った見方をすれば)「こんな不正事件を自分の責任にされたんじゃたまらん」ということで、自身の責任回避の目的から早々に不正報告に至ったのでしょうか(これは公務員組織などの不正報告の動機としては時々語られるところですが・・・)。
・ここからは私の推測にすぎませんが、あの謝罪会見に(不正を見抜き、親会社に報告をした)新工場長さんが出席したということは、社内・社外に向けての神鋼さんのメッセージだったのではないでしょうか。勝手に推測いたします。
・たしかに神戸製鋼さんといえば、あの有名な総会屋事件に対する株主代表訴訟があり、また2008年にも関連子会社における不正事件があり、さらに本事件をきっかけとして、他の子会社でも規格外製品を原子力発言所で使用させてしまったという事件が発覚し、コンプライアンス意識の欠如を指摘されてもやむをえないところがあります。売上でいえばグループ全体の1%にも満たないほどの規模の子会社不正であったとしても、モノ作り企業としては絶対に許せない不正であり、これを申告することは称賛に値する姿勢であるということを、とりわけグループ全体に示したのではないかと
・しかしモノ作りに対する誠実性を社内・社外に示すには、やはり間違ったことはきちんと調査をして公表するという姿勢が求められます。とりわけグループガバナンスにとって大切なことは徹底した監視よりも目的意識を現場でいかに共有するか、という点ではないでしょうか。そこでは不正防止よりも、不正発生時の適切な対応こそ、意識向上には不可欠です。親会社の技術担当者だった方が子会社に出向され、そこで親会社の意識を根付かせるためには、たとえこれまでの工場長だった方々が「見て見ぬふりをしていた」としても、このような毅然とした態度が最も効果的ではないかと。「これが当社グループとしての『普通』だ」と言える社員が増えることが、企業風土の健全化をもたらす要因になるものと考えます。
・あまり社会的には話題になっていない事件ですが、7月下旬に報告される社外調査委員会による事実認定や原因分析、再発防止策の提言などを注目してみたいと思います。
http://yamaguchi-law-office.way-nifty.com/weblog/2016/07/post-e150.html

第三に、7月14日付け日刊ゲンダイ「ついに日本上陸…不祥事企業を漁る“空売り屋”とは何者か・・・グラウカス・リサーチ・グループ(米国)」を紹介しよう。
・“空売り屋”が日本に乗り込んできた。空売りとは、株を借りて行う取引。例えば、借りた株を100円で売って、後から市場で60円で買い戻す。差額の40円が利益となる。 「ついに来たか……という印象です。何しろ日本企業は不祥事を連発しています。不正会計の東芝、燃費不正の三菱自動車とスズキ、エアバッグ問題のタカタなどは、不祥事により株価が暴落しました。空売り屋は、次の不祥事企業を探しに来たのでしょう」(市場関係者)
・正式名称をグラウカス・リサーチ・グループ(米国)という。 これまで米国はじめ香港、シンガポールなどで投資し、20銘柄以上を空売りの対象にしてきた。なかには、売られに売られ、90%以上の株価暴落に見舞われた銘柄がある。 海外投資家に詳しいエフピーネットの松島修代表は言う。 「相場全体が強ければ、どんなに空売り屋が仕掛けてきても、株価は簡単に下落しません。彼らの上陸は、日本市場に暴落の恐れがあるということです。そこを忘れてはダメです」
・すでに米グラウカスは、空売り対象の日本企業を時価総額の大きい3、4社に絞ったと伝わる。場合によっては今月中にも1社目をホームページで公表するという。 「ターゲットにされた企業はたまりません。実際に不正な会計処理があったとしても、それを外資ファンドに暴かれ、空売りの対象にされるのです。空売り屋に便乗する投資家も出てくるでしょう。でも冷静に考えれば、対象企業を公表した時点で、大量の空売りを実施済みの可能性が高い。空売り屋に乗っかることは、結局、彼らを儲けさせるだけかもしれません」(市場関係者) 不気味なファンドが日本市場で暴れまくる日が近づいている。
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/185606/1

第四に、狙われたのが伊藤忠と判明したことを伝える7月28日付けZAKZAK「狙われた伊藤忠 米「空売りファンド」の正体 中国投資などに疑問も猛反論」を紹介しよう。
・大手商社で業界首位となった伊藤忠商事が米国の「空売りファンド」に狙われた。過去の決算で利益の過大計上の恐れがあるとして、株価は現状の半値以下が妥当だとする見解を公表。これに対し、伊藤忠は「適切な会計処理を実施しており、当社の見解とは全く異なる」と猛反論している。
・伊藤忠に攻撃を仕掛けたのは、米カリフォルニア州に拠点を置く投資ファンド、グラウカス・リサーチ・グループ。自身より大きく、強力な毒を持つ生物を食べる海洋生物「グラウカス・アトランティカス(アオミノウミウシ)」にちなんで名付けられたという。 同ファンドは上場企業の不正などを調べた上で株を売り仕掛け、株価が下がったところで買い戻す「空売り」で儲けを狙う。米国や香港、東南アジアで22件の投資実績があり、うち5社の経営者は証券詐欺で告訴されたとしている。
・グラウカスが27日に公表したリポートで、伊藤忠は2015年3月期の連結決算でコロンビアの炭鉱投資を巡り、1531億円相当の減損損失を意図的に回避し、利益を水増しした可能性があるとした。中国中信集団(CITIC)の傘下企業への出資については「CITICは中国政府が議決権の過半数を保有しており、伊藤忠が重要な影響を及ぼす可能性は極めて低い」として、連結会計に取り込むべきではないと主張した。
・伊藤忠は27日、「監査法人による監査を受け、適切な会計処理を実施している」と反論した。 同社株は27日の株式市場で年初来安値を更新。終値は6・3%下落した。28日は反発して午前の取引を終えた。  市場では「騒動にろうばいして株が売られると、グラウカスの思惑通りになる」(市場筋)との声も聞かれるが、投資家はどう判断するか。
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20160728/dms1607281540010-n1.htm

第五に、上記に関連して、7月28日付けロイター「空売り後の公表、倫理的に疑問=伊藤忠リポートで日本取引所CEO」を紹介しよう。
・日本取引所グループ(JPX)の清田瞭・最高経営責任者(CEO)は28日の定例会見で、米グラウカス・リサーチ・グループが伊藤忠商事の会計処理についてのリポートを発表したことに関連して、空売りしてから公表するのは倫理的に疑問があると述べた。 さらに、米グラウカスについて、不自然な取引がないかどうかなど、自主規制法人や証券取引等監視委員会が調査することは可能との見方を示した。
・米グラウカスは27日のリポートで、伊藤忠のコロンビアの石炭事業などで不適切な会計処理があったと指摘し「強い売り推奨」とした。リポートには、同社が伊藤忠株の空売りポジションを保有しており、伊藤忠の株価が下落すれば「相当の利益が実現する」と明記されている。
・同リポートをめぐっては、27日に伊藤忠が会計処理は適切だと反論。伊藤忠は、監査を担当する監査法人トーマツからも、連結・単体の財務諸表がいずれも適正との監査意見を得ているとした。 清田CEOは会見で「上場企業の決算書類は、監査法人の適正意見を得て開示されている。われわれがそれを否定する立場にはない」とした。(この後、省略)
http://jp.reuters.com/article/akira-kiyota-idJPKCN1080PI

神鋼子会社のJIS規格偽装事件は、サラリーマン的な人物であれば、新規に発生させないだけで、JIS取消しとなるような公表は控えて隠すのが普通だと思うが、これを公表したのは神鋼トップが、『売上でいえばグループ全体の1%にも満たないほどの規模の子会社不正であったとしても、モノ作り企業としては絶対に許せない不正であり、これを申告することは称賛に値する姿勢であるということを、とりわけグループ全体に示したのではないか』、とのビジネス法務の部屋の推測は説得的だ。
“空売り屋”グラウカスが第1号で伊藤忠を血祭りに上げたようだ。ただ、『リポートには、同社が伊藤忠株の空売りポジションを保有しており、伊藤忠の株価が下落すれば「相当の利益が実現する」と明記』、したのであれば、リポートを信じるか否かは投資家如何で、『倫理的に疑問がある』(日本取引所の清田瞭CEO)というのが精一杯であろう。『不自然な取引がないかどうかなど、自主規制法人や証券取引等監視委員会が調査』したところで、法令違反は見つからないのではなかろうか。29日の株価は1172.5円と低迷気味だが、幸い狼狽売りの気配はまだなさそうだ。日本にも“空売り屋”が登場したことで、企業経営者のコンプライアンス意識が高まることを期待したい。
タグ:ロイター 神戸製鋼所 日刊ゲンダイ 伊藤忠商事 企業不祥事 日経ビジネスオンライン ZAKZAK ビジネス法務の部屋 (その2)神鋼子会社JIS規格偽装事件、不祥事企業を漁る“空売り屋”、狙われた伊藤忠 不正の現場を誌上で再現、あなたは見抜けるか? 神鋼関連会社の工場で起きたJIS法違反の背景を探る 神鋼鋼線工業の100%子会社 神鋼鋼線ステンレス 日本工業規格(JIS)の標準強度を満たしていないばね用鋼線を一部、JIS規格品として出荷 トクサイ 特別採用 サイズなどが顧客の当初の要望から外れている不良品でも、顧客が購入を希望する場合は「トクサイ」として販売を認める JIS規格から外れていればJISマークを付けて出荷することはできない 強度のトクサイなんてあり得ない いつからか「トクサイならOK」という拡大解釈につながった可能性がある。こうした事象は決して対岸の火事ではない ばね用鋼線 規格外品は、少なくとも規格の96%の強度を備えていた 使用中の毀損リスクは極めて低いと考えられる 指示をしていたのが、品質保証室長。改ざんについて認識していたのは、品質保証室長と検査係の2人だけだった 品質をどう製品に作り込むかの設計をする人物(製造担当部長)が、品質保証室の室長を掛け持ちしていた 不良品の出やすい製品だった。そのため不正をしなくても、全体の6%は廃棄処分になっていた 今回、不正の対象になった製品は全体の0.75%。本来、6.75%出ていた不良品を、不正を働くことによって6%にしたところで、それほどのメリットはなかったはずなのだ 閉じた現場に長くいると感覚が麻痺し、気づけなくなることは多い モノ作りの誠実性を示した神鋼子会社JIS規格偽装事件 15年ほど前から歴代4人の工場長のもとで、JIS規格を下回る品質のバネが販売 JIS取消しとなり、7月下旬をめどに親会社が第三者調査の結果を報告 新しい工場長さんは、どうしてこの規格偽装を親会社に報告する気になったのだろうか 社内・社外に向けての神鋼さんのメッセージだったのではないでしょうか。売上でいえばグループ全体の1%にも満たないほどの規模の子会社不正であったとしても、モノ作り企業としては絶対に許せない不正であり、これを申告することは称賛に値する姿勢であるということを、とりわけグループ全体に示したのではないか 不正防止よりも、不正発生時の適切な対応こそ、意識向上には不可欠 不祥事企業を漁る“空売り屋” グラウカス・リサーチ・グループ 米国はじめ香港、シンガポールなどで投資し、20銘柄以上を空売りの対象にしてきた なかには、売られに売られ、90%以上の株価暴落に見舞われた銘柄がある 空売り対象の日本企業を時価総額の大きい3、4社に絞った 今月中にも1社目をホームページで公表 狙われた伊藤忠 米「空売りファンド」の正体 中国投資などに疑問も猛反論 過去の決算で利益の過大計上の恐れがあるとして、株価は現状の半値以下が妥当だとする見解を公表 伊藤忠は「適切な会計処理を実施しており、当社の見解とは全く異なる」と猛反論 22件の投資実績があり、うち5社の経営者は証券詐欺で告訴されたとしている 2015年3月期の連結決算でコロンビアの炭鉱投資を巡り、1531億円相当の減損損失を意図的に回避し、利益を水増しした可能性 中国中信集団(CITIC)の傘下企業への出資については「CITICは中国政府が議決権の過半数を保有しており、伊藤忠が重要な影響を及ぼす可能性は極めて低い」として、連結会計に取り込むべきではないと主張 同社株は27日の株式市場で年初来安値を更新 空売り後の公表、倫理的に疑問=伊藤忠リポートで日本取引所CEO 日本取引所グループ(JPX)の清田瞭・最高経営責任者(CEO) 空売りしてから公表するのは倫理的に疑問 米グラウカスについて、不自然な取引がないかどうかなど、自主規制法人や証券取引等監視委員会が調査することは可能との見方 リポートには、同社が伊藤忠株の空売りポジションを保有しており、伊藤忠の株価が下落すれば「相当の利益が実現する」と明記
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