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医療問題(群馬大学病院の事故でわかる日本医療の大問題、マスコミが報じなかった重大な「薬と手術」ミスの数々) [社会]

今日は、医療問題(群馬大学病院の事故でわかる日本医療の大問題、マスコミが報じなかった重大な「薬と手術」ミスの数々) を取上げよう。

先ずは、8月30日付けダイヤモンド・オンライン「群馬大学病院の事故でわかる日本医療の大問題」を紹介しよう(▽は小見出し)。
・群馬大学医学部附属病院の腹腔鏡手術等による医療事故の報告書が7月末に公表された。日本では相変わらず手術や投薬のミスなどによる医療事故の報道が絶えない。患者側の医療不信も根強く残っている。そこで、DOL編集部では、かつて陣痛促進剤による被害で長女を失い、医療事故や薬害の再発防止に向けた市民運動に取り組む勝村久司氏に、本件に関して執筆を依頼した。同氏は厚生労働省の「医療安全対策検討ワーキンググループ」や「中央社会保険医療協議会」、日本医療機能評価機構の産科医療補償制度再発防止委員会などの委員を歴任。群馬大学附属病院の医療事故調査委員も務めている。
▽実は2度目の調査報告書だった群馬大学病院の医療事故
・2016年7月30日、群馬大学医学部附属病院で手術後に患者が相次いで死亡した医療事故の調査報告書が公表され、大きく報道されました。 実は、一連の事故は2014年夏から発覚しており、翌年には1度、事故調査報告書がまとめられていました。したがって、今回公表されたものは、やり直しをした2度目の事故調査報告書だったのです。
・これまでの経緯は次の通りです。 同病院は、2010年12月から2014年6月までの間に確認された92例の腹腔鏡下肝切除術のうち、58例が保険適用外の疑いがあり、そのうちの8例が術後4ヵ月以内に亡くなっていたとして、2014年夏に最初の事故調査委員会を立ち上げました。
・その委員会には、5名の外部委員が含まれているとされていましたが、そのうちの4名は、最初の会議に出席を依頼されたのみで、それ以降は会議に呼ばれておらず、実質的に議論に参加できていませんでした。しかも、参加を続けた残りの1名は、病院の顧問弁護士であり、とても外部委員と呼べるものではありませんでした。さらに、2015年3月にまとめられた報告書の内容を遺族に説明する際に、病院側が勝手に加筆した箇所があったことがわかるなど、事故調査のあり方自体が大きく批判され、信頼性が揺らぐこととなったのです。
・そのため、大学は、2015年8月末に、完全に外部委員だけからなる新たな事故調査委員会を設置し、調査をやり直すことを決めました。新たな委員会は6名で構成され、筆者も委員の一人となりました。 この委員会は、1度目の委員会が対象とした腹腔鏡下肝切除術死亡8事例に加え、開腹肝切除術死亡10事例を併せた18事例の事故を対象にしました。そもそも、群馬大学の腹腔鏡による手術の事故は、千葉県立がんセンターで腹腔鏡の手術事故が多発したことがきっかけで発覚したものであり、全国的に腹腔鏡の手術の安全性が問われる事態でしたが、加えて、群馬大学では、腹腔鏡ではない通常の開腹手術でも死亡事例が相次いでいたことが発覚したための対象の拡大でした。
▽病院主導の事故調査では再発防止は困難
・群大の事故は日本の医療界全体の問題
・群馬大学の1度目の医療事故調査の例でもわかるように、病院側が主導している医療事故調査では、健全に原因を分析し、本気で再発防止につなげることは困難です。そのため、きちんとした医療事故調査がなされてこなかった日本の医療は、新たな技術である腹腔鏡による手術だけでなく、従来から行われていた開腹手術でさえ、長年にわたり、その質や安全性を吟味することが十分にされてこなかった可能性があります。
・すなわち、今回の一連の事故は、群馬大学の中の特異で個性的な原因を探るというよりは、日本の医療界全体に横たわる原因を探るものでもあったのです。 その一つに「インフォームド・コンセント」の問題があります。
・1度目の事故調査報告書では、調査対象とした腹腔鏡手術後の死亡例8例全てにおいて、それぞれ、「手術前のインフォームド・コンセントにおいて,代替治療の選択肢,合併症や死亡率の具体的データが示された記録がないことから,不十分な説明であったと判断した。」と記載されました。そして、その記載に対して、担当した主治医は以下のような反論文を出しました。 「インフォームド・コンセントについては、群大病院の指針に則って1時間以上かけて行っていた。診療録に記載していなかったことについては、反省している。手術説明同意書では、「予定術式」「病名」「入院期間及び手術日」「術式」「合併症」「説明医師氏名」「患者氏名」「立会人住所・氏名」を記載し、「手術説明図」も使っていたことから、「簡単な術式」「合併症」しか記載されていないとする報告書の指摘は正しくない。」 
・それだけに、2度目の報告書では、インフォームド・コンセントの問題は、重要な論点の一つでした。 実際には、手術日の前日などに主治医が主張するような説明がされていたようです。しかし、「1時間以上」というのは言い過ぎではないか、インフォームド・コンセントの際には看護師も同席するべきだが、ほとんどされていなかったのではないか、カルテに記載がないものをやったと認めてよいのか、などの指摘もされてしかるべきものでした。 ただ、2度目の報告書では、そのようなレベルの問題ではなく、「そもそも、本来なされるべきインフォームド・コンセント説明、適切な方法、適切なタイミングでなされていなかったことが問題である」という主旨の記載になりました。
▽インフォームド・コンセントの意味 日本では勘違いの医療者も多い
・そもそも、インフォームド・コンセントとは何でしょうか。 日本では、単に「説明と同意」と訳されがちなために、手術等の内容の説明をして同意文書にサインをしてもらう、という行為だと勘違いしている医療者も少なくないようです。しかし、これでは、世界中で、「医療の重要な原則」とされているインフォームド・コンセントの主旨が全く反映されていません。
・そのような中で、2011年に日本内科学会が作成した「研修カリキュラム」の「医療倫理のポイント」にインフォームド・コンセントについて記載された内容は、非常に適切な内容になっています。 まず、次のように定義されています。 「インフォームド・コンセントとは、意思決定能力(判断能力、治療同意判断能力などともいう)を備えた患者が、誰からも強制されていない状況下で、十分な情報の開示と医師の奨励を受け、それらを理解したうえで、医師の奨励する診療計画に賛成し,医師に当該行為を患者に行うことを許可することである。」
・さらに、看護的観点からは、「インフォームド・コンセントにおいて看護師は、患者と医療専門職が協同し患者にとって最善の選択と決定がなされるために、患者のアドボケート(擁護者)として、重要な役割を果たす。まず、医療が提供される際に患者の人権が侵害されることを防ぐ、権利擁護者としての役割がある。そして、患者が自分自身の価値観やライフスタイルによって、自分のニーズに即した選択が出来るように支援する。患者の自己決定の支援者としての役割もある。さらに、患者の尊厳を守り、最善の選択が出来るように支援し、患者の決定を尊重するという役割も課されている。医師から患者に伝えられた情報の詳細や、その情報を受けた患者の反応を知る為に、看護師は可能な限り情報を伝えられる場や意思決定がなされる場に居合わせることも忘れてはいけない。」と記載されています。
▽手術前日のインフォームド・コンセント それでは患者が十分に検討できない
・群馬大学のインフォームド・コンセントの問題が、もし、「手術の前日に、1時間以上かけて行われていて、看護師が同席しており、その旨がカルテにも記載されていた」ならば良かったのでしょうか。それでは、全く的外れです。 手術のために入院をして、様々な検査をして、「明日いよいよ手術だ」という日に改めて手術の説明を受けてサインをしたとしても、それはインフォームド・コンセントではありません。患者は、もはや「明日よろしくお願いします」としか言えない状況です。
・本当のインフォームド・コンセントは、手術ならば、入院をする前の、外来で手術を選択するか否かを検討するタイミングで行われるべきです。また、そこでは、即時に判断を求めるのではなく、十分な検討時間も患者に与えられるべきです。
・手術の適応があるか、つまり、患者ごとの手術のメリットとデメリットをきちんと比較検討すること、また、手術以外にどのような選択肢があるか、をしっかりと提示し、それぞれの患者ごとのメリットとデメリットを比較し検討すること、そのためには、個々の患者の病状をきちんと共有することと、それぞれの治療法のそれまでの一般的な予後の情報だけでなく、その医療機関やその医師ごとの、これまでの実績も伝えられるべきです。 そのため、患者や家族も含めた複数の医療者間のチームで検討することが不可欠です。
・ところが群馬大学の一連の事故でも、紹介医や執刀医の間のやりとりだけで実質、治療方針が決められてしまっていることが多く、「その患者に手術の適応があったのか」、「必要だったのか」、「他の選択肢の方が良いのではないか」ということを、患者と共に十分に検討するという過程が経られていません。実際に、「手術の適応がなかった」、つまり「手術をするべきではなかった」と考えられる事例もあり、病院側が、手術数を増やすことを強く意識していたのではないかという指摘もされています。このことが「インフォームド・コンセントがなされていなかった」ということの本質です。
・また、群馬大学の一連の事故の遺族の多くは、術後に合併症が生じ、死亡に至るまでの間に、その間の病状や様態、そこからの治療方針の選択などについても、十分な説明を受けることができなかった、という思いを持っています。
・つまり、患者にとって本当に必要なインフォームド・コンセントのタイミングは、手術ならば、今の日本の医療界で定着している手術の前日等ではなく、治療方針を決める段階、すなわち外来時などに手術を選択するかどうかを決めるときと、術後の合併症の発症時なのです。 このタイミングのずれが、健全なインフォームド・コンセントがなされていない原因の一つだと思います。
▽日本で繰り返される医療事故を見れば共通点があることがわかる
・本来ならば、医療事故と呼ばれるものは、大きく二つに分けることができるはずです。 一つは、「インフォームド・コンセントの内容が間違っていた」、すなわち、示した選択肢に間違いがあった。治療方針が間違っていた、というような予定していた計画に間違いがあったという医療事故です。その人がその治療の適応とはならない何らかの検査データを見落としていた、等のケースもこれに当てはまります。
・もう一つは、「インフォームド・コンセントの内容通りにできなかった」という医療事故です。例えば、誤って切るべきではないところを切ってしまった、投与するクスリを間違えた、等のように、予定していた計画通りに実施できなかったというものです。
・その上で、日本で繰り返されている医療事故を改めて見てみると共通点があることがわかります。 群馬大学の一連の事故と同様に大きく報道された、東京女子医大の小児に禁忌のプロポフォールが大量に投与されて死亡していた医療事故でも、投与の事実が、全く患者側に伝えられていませんでした。同様の投与や事故は全国で起こっているのではないか、という危惧もされています。
・また、日本の代表的な医療事故である、不必要な陣痛促進剤(子宮収縮剤・子宮収縮薬)が妊婦の知らない間に過剰に使用されて、子どもが重度の脳性麻痺等になってしまう事故も同じです。 半世紀にわたり、妊婦の知らない間に過剰に投与されるなどして事故が繰り返されてきており、今も日本の出産の半数近くで使用されているといわれている陣痛促進剤ですが、1974年から日本母性保護医協会(現在の日本産婦人科医会)が全国の産科医に対して再三注意喚起をしてきました。そのうちの1990年1月に発行されたものには下記のような記述があります。
・『・・・当会の行っている妊産婦死亡調査でも死亡原因の中で子宮収縮剤使用後の子宮破裂、弛緩出血の占める比率は高い。また羊水栓塞による死亡例の中で子宮収縮剤を使用した症例が多いのも事実である。(略)訴訟になった例や母体死亡例では子宮収縮剤を用いて分娩を誘発ないし促進している症例が多い。(略)それら症例の中では誘発や促進の適応が不明なものが少なくない。(略)医療施設側の事情によって計画分娩(※筆者注:子宮収縮剤などを使用して出産の日時をコントロールすること)を行うことはトラブルのもとであり、決してすべきものではない。(略)誘発は妊婦および児の利益のために行うという立場を忘れてはならない。・・・』 この記述からは、薬を使う必要のない母親に、知らない間に薬を使って、事故が繰り返されていることがわかります。
・被害者たちの市民運動により、2010年6月から、この薬の添付文書には、『患者に本剤を用いた分娩誘発、微弱陣痛の治療の必要性及び危険性を十分説明し、同意を得てから本剤を使用すること』と明記されましたが、出産時の事故で重度の脳性まひになった事例の原因分析をしている産科医療補償制度の「再発防止に関する報告書」によると、陣痛促進剤を使用する際に文書で同意を取っているのは、いまだに事故事例の3分の1程度にとどまっています。
▽日本では医療事故の議論の前に医療現場から「医療犯罪」をなくすべき
・日本で大きく報道されているこれらの医療事故は、全て、インフォームド・コンセントがなされていない中で起こった事故です。したがって、本来の2種類の医療事故のどちらにもあてはまらず、欧米では、「医療犯罪」として分類されるものなのです。
・本来の医療事故調査は「インフォームド・コンセントの内容に間違いはなかったか」「インフォームド・コンセントの内容通りに医療はなされたのか」を分析するものですが、日本の医療事故調査の現状は、いまだに、「インフォームド・コンセントがなされていない」という大問題を指摘しているという段階なのです。 日本ではまず、医療者が患者のために誠実に対応しても起こる医療事故の議論をする前に、日本の医療現場から医療犯罪の類をなくしていくことが求められ ているのです。
http://diamond.jp/articles/-/100258

次に、週刊現代10月2日号「マスコミが報じなかった重大な「薬と手術」ミスの数々 意外と身近な死のリスク」を紹介しよう。▽は小見出し)。
▽ステロイドの大量投与で死亡
・「糖尿病を患っていることを、うっかり忘れていた」—。 昨年12月、糖尿病患者にステロイドを大量投与し、患者を死亡させる事件が、岐阜市民病院で起こっていた。 亡くなった患者は70代の女性。脳症を患い、意識障害を発症したため、この病院に運ばれてきた。 岐阜市民病院の杉山保幸副院長は、当時の様子をこう語る。 「複数の医師で検討した結果、非常に珍しい『橋本脳症』(脳の免疫疾患)の可能性があるとのことでした。意識障害を伴ったままの入院だったので、『ステロイドパルス投与』の決断も急を要したのです。
・糖尿病の既往歴があることは、先にかかっていた病院からの情報で分かっていましたが、治療のほうに目が向いていたのか、主治医(20代後半)もスタッフも血糖値の確認を失念してしまった」 ステロイドパルス投与とは、3日間、通常の量の10倍以上のステロイド薬を投与し、劇的に症状を回復させようとする治療法だ。ステロイドには、たんぱく質を分解し、糖を作り、血糖値を上昇させる作用がある。そのため糖尿病患者の場合、命にかかわることもある。
・東海大学名誉教授の大櫛陽一氏は「今回のミスは、内科医としてあってはならない」と指摘する。 「医薬品添付文書にも、糖尿病患者へのステロイドパルス投与は高浸透圧高血糖症候群のリスクがあると記載されている。橋本脳症と糖尿病の治療ガイドラインにも同様の記述があります。 ただ最近は内科もどんどんと専門分科が進んでいます。糖尿病専門の治療医であったら今回の事件は避けられたでしょうが、専門としていない内科医だと見落とす可能性もある。今回は医師個人にも問題がありますが、専門化の弊害も感じます」
・とはいえ、他の医師や看護師、薬剤師から指摘があってもいいはずだが、なぜそれがなかったのか。  「もしかしたら、看護師は糖尿病があることを把握していたのかもしれませんが、基本的に薬の処方権は医師にあるため、看護師はあまり口を出すことができません。 また今回の患者の薬は院内薬局から処方されているはずです。そこで薬剤師が気づくことができたらよかったのですが、薬剤師は患者の病気の既往歴まで把握していることは少ない」(大櫛氏)
・前出の岐阜市民病院の杉山副院長が語る。 「もちろん当院でも看護師や薬剤師など、ダブル、トリプルのチェック体制があるのですが……。それが機能していれば、このような事態を招くことはありませんでした。でも実際には機能していなかった。本当に申し訳ございません」 今回の件は、遺族との間で示談が成立し、病院側も医療ミスがあったことを全面的に認めている。この患者を担当した若い医師は、すでに現場に復帰しているという。
・「古い薬」を出す医者がいる(前項でも紹介したように、大学病院のように大規模な組織であるほど、情報共有がうまくいっておらず、実は危険な場合も多い。それに加え医療ミスが起こっても、それを隠蔽する体質も根強く残っている。「治療現場=ブラックボックス」と言われるのはそのためだ。
・実際、報道すらされない「薬の誤投与」はまだまだある。ある医療ジャーナリストが語る。 「よくあるのは、名前が似ている薬の『取り違え』です。たとえばノルバデックス(乳がんの抗がん剤)とノルバスク(降圧剤)や、テオドール(気管支喘息の薬)とテグレトール(てんかん薬)を間違って投与する初歩的なミスは、未だに後を絶ちません。 また、医師が口頭で『○ミリ投与するように』と伝えたところ、看護師が「mg」と「ml」を勘違いし、何倍もの薬を誤投与してしまったというミスもよく聞きます」
・現在日本では、5人に一人が悩まされているという「不眠症」。精神的不安が原因で眠れずに、睡眠薬を処方されている人も少なくない。 そんな中、先頃、医療経済研究機構から、睡眠薬に関する「ある調査結果」が発表された。 睡眠薬を大量に服薬し、入院した患者のうち27%の人が、50年以上前に販売された古い睡眠薬(ベゲタミンなど)を飲んでいたことが明らかになったのである。さらにそれらの古い睡眠薬を飲んでいた患者を調査したところ、24%の人が誤嚥性肺炎を起こしていた。
・新横浜フォレストクリニックの中坂義邦院長は、睡眠薬の過剰摂取と誤嚥性肺炎の関連についてこう語る。 「ベゲタミンは精神科で主に使用される薬で、フェノバルビタール、プロメタジン、クロルプロマジンという3種類の薬を配合したものです。特にフェノバルビタールは脳神経の抑制が非常に強く、効きすぎてしまうことがある。
・睡眠薬は、長期間服用し続けていると神経の伝達物質を抑えてしまう恐れがあります。そうすると物を飲み込む機能が低下し、食べ物や唾液が気管から肺に流れてしまうのです。特に高齢者は誤嚥性肺炎を起こしやすいので注意が必要です。 しかも睡眠薬は依存性が強く、一度使うとなかなか抜け出せない」
・しかし、なぜベゲタミンというリスクの高い、古い薬が今でも処方されているのか。 「リスクも高いですが、効果も非常に強い。だから他の睡眠薬では眠れない患者さんの最終手段として残っていたのです。  ベゲタミンは自殺目的で大量に服用する人も多く、日本精神神経学会は以前から販売中止の要望を出していました。ようやく今年の12月には販売が中止される予定です」(薬剤師) 
・睡眠薬だけでなく、薬による副作用で苦しむ人は多い。だが、そのほとんどは世間に公表されていない。本誌に届いた読者からの手紙の中にもこんな声があった。 「高脂血症薬のリバロを飲み続けていたら体の痺れ、眩暈、ふらつきが起こるようになった」(栃木県在住の70代女性)  「降圧剤のミカルディスを飲んでいたら、血圧が下がり過ぎて血栓を押し流せなくなり、血栓が詰まって脳梗塞を発症した」(千葉県在住の男性)  「コレステロール値を下げるクレストールを飲んだら、舌や口の粘膜が痛み出した」(兵庫県在住の70代男性) 
・これらの患者に共通していたのは、薬によって体調が悪化したことを医者に訴えても「多くの医者は取り合ってくれない」ということだ。 特に薬の場合、死亡事故でも起きない限り、医療裁判になるケースはほとんどない。費用も時間もかかりすぎるし、何より医療過誤を証明するのが難しいからだ。 だが報道されないだけで、今も薬の副作用によって苦しんでいる人は何人もいる。
▽病院はミスを認めない
・薬だけでなく手術についても、私たちの知らないところで医療ミスは日々発生している。本誌が行った医者200人へのアンケートでは、多数の事例が寄せられた。
・たとえば、がん手術に関してはこうだ。 「大腸がんの手術で、縫合不全のため腹膜炎を繰り返した」 「直腸がんの手術で、残存直腸をつなぐことに失敗し、尿管を傷つけてしまった」 「胃と十二指腸の縫合方法を知らずに、胃がんの手術を行った医者がいた」 「膵臓がんの手術で下腸間膜静脈(腹部にある静脈)を損傷した」
・さらにがん以外の手術でも、こんな医療ミスが挙がった。 「脳腫瘍の摘出術をする際に止血が不十分で術後出血があった。にもかかわらず経過観察になり、数時間後に再手術をしたが、その患者さんは寝たきりになった」 「胆嚢結石で腹腔鏡手術の際、胆嚢管と誤認し、総胆管を切ってしまった」 「寝たきりになり胃瘻造設術を行ったところ、誤って腸に穴をあけ腹膜炎で死なせた」  報道されないのが不思議なくらい、このような医療ミスは全国にごまんとある。
・術後の後遺症に苦しんでいる患者もいる。腰の手術を受けた70代女性の話。 「私は脊椎滑り症で、骨のずれ方が非常に大きく、医者から『手術しか手がない』と言われ、渋々、手術を受けたんです。ところが、腰の痛みは軽減されたのですが、今度は両足に痛みが出てきて歩行困難になってしまった。先生に言うと、『手術の時に神経を傷つけたかもしれないなあ』と言ったきり、病室にも姿を見せなくなりました。私は手術ミスだと思っていますが、それを証明することもできません。結局はこのままの状態で生きていくしかないのです」
・腹部大動脈瘤の手術で義父(60代)を亡くしたという男性も「手術ミスを認めない病院」に対してこう憤る。  「腹部の大動脈に瘤が見つかったため手術をすることになったんです。手術は、人工血管置換術と呼ばれるものでした。手術に際し、義父は『本当に大丈夫なんでしょうか』と心配していましたが、その医者からは、死亡に関するリスクの説明はありませんでした。
・手術は成功に終わったと聞かされましたが、手術時間は予定を大幅にオーバーしていました」 しかも手術後に縫合の針の数が合わず、レントゲンを撮った結果、患部に針が残っているのが発見され、もう一度、手術を行うことに。 「再手術から数日後、義父は血管に異物が混入し、この世を去りました。これは医療事故だと思い、厚生労働省に直接告発しました。最初に病院に言うと、証拠を隠されるかもしれないと思ったからです。しかし、厚労省は『病院の要請がなければ動けない』との返事でした。仕方なく病院側を問い詰めましたが『こちらに落ち度はなかった』の一点張りで、泣き寝入りするしかありませんでした。
・もしあの時、医師から死のリスクを伝えられていれば、手術を回避したかもしれない。医者は人が死ぬということを軽く考え過ぎていると感じます」 たとえ病院側に落ち度があったとしても、病院はそれをできる限り隠蔽し、医師は責任を取ろうとしない—。だからこそ、患者はもっと知識を得て、薬を飲む前、手術を受ける前に、病院と医師の判断をチェックする必要があるのだ。
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/49769

安部政権は、日本の医療は世界のトップレベルとして、外国人に日本での手術をしてもらう医療ツーリズム、さらには医療機器を診断などとパッケージで売り込むことに熱を上げている。しかし、こので紹介した2つの記事は、お粗末極まる医療の実態を明らかにしている。無論、日本の医療にも格差は大きく、売り込むようなケースでは問題がないのかも知れない。しかし、2つの記事が伝える医療の実態は、恐ろしいものだ。
第一の記事では、群馬大学医学部附属病院の事故報告書が二度目であったことに、まず驚かされた。『58例が保険適用外の疑い』、の意味はよく分からない。しかし、『今回の一連の事故は、群馬大学の中の特異で個性的な原因を探るというよりは、日本の医療界全体に横たわる原因を探るものでもあったのです。その一つに「インフォームド・コンセント」の問題があります』、『「手術をするべきではなかった」と考えられる事例もあり、病院側が、手術数を増やすことを強く意識していたのではないかという指摘もされています』、との指摘は考えさせられた。『手術前日のインフォームド・コンセント それでは患者が十分に検討できない』、というのはその通りで、形式主義に流れて、制度が形骸化し、日本医療までが「ガラパゴス化」ている実態は寂しい限りだ。内科学会の「医療倫理のポイント」での看護師の役割には、現在の医師ー看護師の上下関係では考えられないような高度なものを求めているようだが、これは看護師の処遇も含めた医療システム全体を再構築する必要があると思われる。『小児に禁忌のプロポフォールが大量に投与』、も酷い話だが、『医療施設側の事情によって計画分娩(子宮収縮剤などを使用)』、はさらに酷い。『本来の2種類の医療事故のどちらにもあてはまらず、欧米では、「医療犯罪」として分類されるものなのです』、はその通りだ。
第二の記事で、『当院でも看護師や薬剤師など、ダブル、トリプルのチェック体制があるのですが……。それが・・・実際には機能していなかった』、というのは、上述の医師ー看護師の上下関係を含めた医療システム全体の問題だろう。「薬の誤投与」、『「mg」と「ml」を勘違い』、などは大いにあり得る話で、前述のチェック体制が鍵だろう。
医療事故に関して、医療機関が閉鎖的になるのは、民事上の損害賠償訴訟に加えて、刑法上の当該の医師らの責任回避が主な理由だろう。そもそも医療事故で、医師らの刑事責任を問う意味はさほどないのではなかろうか。むしろ、刑事責任を恐れるの余り、真相解明が進まず、有効な再発防止策が確立し難いという弊害の方が大きいのではなかろうか。とすれば、民事上の責任だけを問い、刑事責任は問わないというのも一案なのではなかろうか。
タグ:週刊現代 医療問題 睡眠薬 腹腔鏡手術 ダイヤモンド・オンライン 医療ツーリズム 日本内科学会 (群馬大学病院の事故でわかる日本医療の大問題、マスコミが報じなかった重大な「薬と手術」ミスの数々) 群馬大学病院の事故でわかる日本医療の大問題 医療事故の報告書 2度目の調査報告書だった群馬大学病院の医療事故 5名の外部委員 参加を続けた残りの1名は、病院の顧問弁護士であり、とても外部委員と呼べるものではありませんでした 4名は、最初の会議に出席を依頼されたのみで、それ以降は会議に呼ばれておらず、実質的に議論に参加できていませんでした 病院側が勝手に加筆 完全に外部委員だけからなる新たな事故調査委員会 千葉県立がんセンターで腹腔鏡の手術事故が多発したことがきっかけで発覚 腹腔鏡ではない通常の開腹手術でも死亡事例が相次いでいたことが発覚 群大の事故は日本の医療界全体の問題 一連の事故は、群馬大学の中の特異で個性的な原因を探るというよりは、日本の医療界全体に横たわる原因を探るものでもあったのです その一つに「インフォームド・コンセント」の問題 そもそも、本来なされるべきインフォームド・コンセント説明、適切な方法、適切なタイミングでなされていなかったことが問題 日本では、単に「説明と同意」と訳されがちなために 世界中で、「医療の重要な原則」とされているインフォームド・コンセントの主旨が全く反映されていません 医療倫理のポイント 看護師は、患者と医療専門職が協同し患者にとって最善の選択と決定がなされるために、患者のアドボケート(擁護者)として、重要な役割を果たす 手術前日のインフォームド・コンセント それでは患者が十分に検討できない 治療方針を決める段階、すなわち外来時などに手術を選択するかどうかを決めるときと、術後の合併症の発症時 医療事故と呼ばれるものは、大きく二つに 一つは、「インフォームド・コンセントの内容が間違っていた」、 もう一つは、「インフォームド・コンセントの内容通りにできなかった」 東京女子医大の小児に禁忌のプロポフォールが大量に投与されて死亡していた医療事故 不必要な陣痛促進剤(子宮収縮剤・子宮収縮薬)が妊婦の知らない間に過剰に使用されて、子どもが重度の脳性麻痺等になってしまう事故 医療施設側の事情によって計画分娩(※筆者注:子宮収縮剤などを使用して出産の日時をコントロールすること)を行うことはトラブルのもとであり、決してすべきものではない 日本で大きく報道されているこれらの医療事故は、全て、インフォームド・コンセントがなされていない中で起こった事故です。したがって、本来の2種類の医療事故のどちらにもあてはまらず、欧米では、「医療犯罪」として分類されるものなのです マスコミが報じなかった重大な「薬と手術」ミスの数々 意外と身近な死のリスク 糖尿病患者にステロイドを大量投与し、患者を死亡させる事件 岐阜市民病院 橋本脳症 ステロイドパルス投与 今回は医師個人にも問題がありますが、専門化の弊害も感じます もちろん当院でも看護師や薬剤師など、ダブル、トリプルのチェック体制があるのですが……。それが機能していれば、このような事態を招くことはありませんでした。でも実際には機能していなかった 薬の誤投与 名前が似ている薬の『取り違え』 看護師が「mg」と「ml」を勘違い 睡眠薬を大量に服薬し、入院した患者のうち27%の人が、50年以上前に販売された古い睡眠薬(ベゲタミンなど)を飲んでいたことが明らかになったのである 24%の人が誤嚥性肺炎 睡眠薬は、長期間服用し続けていると神経の伝達物質を抑えてしまう恐れがあります 高齢者は誤嚥性肺炎 リスクも高いですが、効果も非常に強い。だから他の睡眠薬では眠れない患者さんの最終手段として残っていたのです 今年の12月には販売が中止 薬によって体調が悪化したことを医者に訴えても「多くの医者は取り合ってくれない」ということだ 医療ミスは日々発生 医療機器を診断などとパッケージで売り込む
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