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人工知能(AI)(その3)(人間を「駆逐」したウォール街の王者 機械と人間の逆転、人工知能 天使か悪魔か、自動車業界も「AIブーム」でも人工知能学会は冷めた目で見る理由) [科学技術]

人工知能(AI)については、昨年11月10日に取上げた。今日は、(その3)(人間を「駆逐」したウォール街の王者 機械と人間の逆転、人工知能 天使か悪魔か、自動車業界も「AIブーム」でも人工知能学会は冷めた目で見る理由) である。

先ずは、5月22日付け日経ビジネス「人間を「駆逐」したウォール街の王者 機械と人間の逆転」を紹介しよう(▽は小見出し)。
・米投資銀行最大手のゴールドマン・サックス(GS)がトレーダー600人をAIに置き換えた。圧倒的速さでスキルを身につけるAI。医師などの高給取りさえも、仕事が奪われ始めた。 今年1月中旬、米ハーバード大学が開催したシンポジウム。世界中から集まった科学者などでほぼ満席となった会場は、登壇者である一人のコンピューターサイエンティストの登場を待ち望んでいた。男の名はマーティン・チャベス氏。当時、ゴールドマン・サックス(GS)のCIO(最高情報責任者)で、この5月にCFO(最高財務責任者)に就任したウォール街の革命児だ。
・「金融は、数学とソフトウエアの時代になった」「ゴールドマンのビジネスモデルは今やグーグルのようだ」と、静かな口調で、挑戦的な言葉を聴衆に浴びせかけた。 さらに「今まさにビジネスモデルを急転換している」とした上で「2000年に600人いた当社の株式トレーダーは、今や2人しかいない。代わりは(AIを使う)自動株式売買プログラムだ」と明かした。静まりかえる会場。AIによる金融業界の地殻変動は衝撃的だった。
・株式トレーダーといえば、金融界の花形ポジション。世界各地のトップ大学を卒業したエリートが、株価変動や経済ニュースなどを常時チェックし、最適な瞬間に最適な価格で売買を行う。 英金融データ会社によると、大手金融機関のトレーダーなどの平均年収は約50万ドル(約5600万円)に達する。ゴールドマンの場合、単純計算すると年間300億円を超す人件費が節約できる計算になる。
・これまで金融業界では、銀行の窓口業務がATMに取って代わられ、さらにはインターネットバンキングが台頭するなど、テクノロジーが人間の業務範囲を侵食してきた。 しかし、「何に投資するか」「どのような金融商品を作るか」といった高度な判断力を求められる業務は、高い知性を持つエリートが変わらず担ってきた。だがその人間の聖域さえもAIは奪いつつある。もはやAIが人の業務を支えるのではない。AIが最高のパフォーマンスを出せるように、人は支える側に回る主従逆転がまさに起きている。
▽衛星写真から投資判断
・AIは、トレーダーが担う短期的な株式の売買だけではなく、これまでファンドマネジャーが手掛けてきた中長期的な運用までも自動化する。 ゴールドマンでその運用モデルを開発するのが、ニューヨークにいる約190人のチーム。インドやロシアなど世界各地から優秀な頭脳を集めたチームの一員である諏訪部貴嗣マネージング・ディレクターは「以前に比べ、投資に有益な文章の意味を飛躍的な正確さで見抜けるようになった」と指摘する。
・AIが従来のコンピュータープログラムと違うのは高度な言語処理能力だ。アナリストのリポートなどを随時チェックし、微妙な表現の変化を把握。アナリストが株式銘柄への評価を「売り推奨」から「買い推奨」に変更する兆候などを事前に察知できるという。
・さらに画像情報も有効利用できるようになった。例えば、大量の衛星写真からAIが全米のスーパーマーケットの駐車場の混雑具合を判別し、小売企業の業績予想に役立てる。トウモロコシの栽培状況から、食品メーカーの仕入れ価格も予想できる。  AIの登場で、人間のあらゆる活動が株式分析の対象となった。人間のトレーダーやアナリスト、ファンドマネジャーの情報処理能力が及ぶ範囲ではもはやない。
・ゴールドマンは今年2月、日本国内でも個人投資家向けにAIが運用する投資信託を発売開始。既に2300億円もの運用資金を集めている。三菱UFJ国際投信も2月にAI投信を設定。アストマックス投信投資顧問も、ヤフーが保有するビッグデータを活用した投信を運用する。
・AIファンドが乱立するなか、「いかに有用な数値・言語データをAIに学習させるのか。ほんの一握りの設計者の存在が重要になってくる」とヤフー検索を利用した投信の運用を助言する関西学院大学の岡田克彦教授は指摘する。 数人の天才がいれば、業界を支配できる──。野心的な挑戦がニューヨークの小さなオフィスで始まっている。たった9人のAIヘッジファンド、リベリオン・リサーチを率いるのは33歳のアレクサンダー・フレイス氏。数学や機械学習を専門とする友人たちと07年に運用を開始し、09年には年間運用利回り41%を実現して世界を驚かせた。
・世界53カ国・地域の膨大な経済データをAIに読み込ませ、株式や債券など1万1000以上の投資先の値動きを予想する。14年に原油価格が下落した際は、原油輸出に支えられた南米諸国の為替をAIがいち早く売り、利益を確保した。「人間に比べ、AIは学習スピードが速い。運用を続ける中で、予測の精度は飛躍的に上昇している」とフレイス氏は語る。
▽数学の天才がAIファンドを設計する
・圧倒的なリサーチ力 世界53カ国・地域の経済指標などを24時間チェックする。 ブレないメンタル 波乱相場でも、市場の動きに惑わされず、AIが合理的に判断  徹底した低コスト構造 運用コストは年1%と一般的なヘッジファンドの半分以下  米国ではこうした一握りの天才的なソフトウエア技術者を求め、壮絶なヘッドハント合戦が繰り広げられる。世界最大級のヘッジファンド、米ブリッジウォーターは米IBMでAI「ワトソン」を開発したデービッド・フェルッチ氏を引き抜いた。西海岸ではコンピューターサイエンスと数学の博士号取得者を、ファンド関係者が血眼になって探し回っているという。当然、報酬は1億円以上が前提だ。
・一部の天才を除けば、専門性の高い仕事でもAIに取って代わられる。この現象は金融に限られたものではない。 米東海岸のボストンにあるマサチューセッツ総合病院。19世紀に、世界で初めて麻酔を使った手術を成功させるなど、世界トップクラスの技術を持つ医療機関である。その一角を占める「臨床データサイエンスセンター」に、病院には似つかわしくないほど大きなサーバールームがある。中央部に設置されているのは、AIを搭載したスーパーコンピューターだ。
▽医者の役割が根本から変わる
・同病院は米スタンフォード大学の人工知能研究所や独ソフトウエア大手のSAPなどと提携。AIを使った医療を世界でいち早く開始した。AIに10万枚以上の患者の体内のスキャン画像などを学習させ、病気を診断させる実験を繰り返している。既に、肺がんの早期発見と幼少期の骨粗鬆症の進行分析のプロジェクトが実証段階に入り、実際の診断にも活用する。AIにより、従来は見つからなかったようながんさえ早期発見できるようになったのだ。
・骨粗鬆症のプロジェクトでは、子供の手の画像をAIが解析し、自動的に骨年齢を判断。既に人間の放射線科医とほぼ同等の正確性を実現した。骨粗鬆症のように画像で診断しやすい病気ならば、「99%の精度で正しい診断ができるようになる」(臨床データサイエンスセンターのディレクター、マーク・ミカルスキ氏)。日本でも国立がん研究センターなどがAIの活用を進めているが、いまだ実用化できていない。
・マサチューセッツ総合病院が学習させたAIは100種類を超えている。あらゆる病気を1つのAIで発見することは現状では不可能に近く、一つひとつの病気に特化したAIを開発し、診断の精度を高めている段階だ。肺がんと骨粗鬆症以外で実証段階まで進んでいないのは、AIに学習させるデータが不足していることが大きい。
・ミカルスキ氏は「データ不足などの問題で、5年や10年でAIが医師に取って代わることはない。病気の地域性もある。地域によって病気の傾向が違うため、AIをそれぞれの地域ごとに学習させる必要がある」と言ってこう続ける。「ただし、15年たてば医師の役割はがらりと変わる」 例えば、比較的簡易な診断のみを提供する医療機関では、医師の数は間違いなく減る。AIが診断し、「医師はデータサイエンティストのような存在になる。データを理解し、AIの診断が正確かどうかを確認するのが医師の職能の一つになるだろう」(ミカルスキ氏)。完全に人間の医師が駆逐されることはないかもしれないが、診断の大半をAIに任せる時代は確実に近付いている。
・1月に開催された世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)。世界各国から1000社もの企業トップが集う中、近い将来に世界で数百万人分の仕事がAIなどの新技術に置き換えられるとの予想が発表された。  いやが応でもAIは人間の仕事を奪っていく。それならば、できる限り早くAIに仕事を任せ、人手不足を解消したり、人間は人間にしかできない別の業務に注力したりすべきではないか。
・日本でも先進的な取り組みが始まっている。「AIを前提に、物流倉庫を設計から見直す」。こう力を込めるのは大和ハウス工業の常務執行役員、浦川竜哉氏だ。18年に千葉県流山市で完成させる拠点を手始めに、新型の物流センターを通販会社などに貸し出す。 そこで活動するのは搬送用ロボット「バトラー」。商品を搭載した棚の下部に潜り込み、棚ごと自由に動かす機能を持つ。物流センターで働く人は、6~7割の時間を荷物を探して歩き回ることに費やすとされる。この作業をロボットに任せ、人手不足に対応する。
▽照明や空調をロボットに最適化
・目指すのは、人間ではなくロボットが主役の物流倉庫だ。AI化で倉庫の現場から人間を完全に排除できれば、通路の幅や照明、空調などはロボット用に最適化できる。営業時間という概念すらなくせるだろう。人手不足を嘆くだけでは、物流の自動化で日本勢は大きく後れを取る恐れがある。この危機感が大和ハウスを駆り立てている。
・金融では富国生命保険が今年から医療保険の給付金査定をAIが代替するシステムを導入。これまで4日程度かかっていた査定期間を1日短縮し、業務担当者を約130人から3割減らした。これにより「対面販売など、自社の注力分野に人員を再配置できた」(同社)。
・しかし日本企業全体で見た場合、冒頭のゴールドマンなどに比べAI化の速度は格段に遅い。別の保険会社幹部は、「大胆なAI化でミスが起きた際、担当者の責任問題となる。査定や商品設計などの中核的な業務では、当面人手による作業に頼りきりだ」と明かす。AIにゆだねる勇気がなければ、世界との差は開くばかりだ。
▽リアルタイム翻訳、音声アシスタント……急速に普及する「耳を持つAI」
・「ハロー」「ボンジュール」「今日のテーマは何だい」。さまざまな言語を話すメンバーたちが、インターネット通話サービスのスカイプ経由でそれぞれの母国語を使って当たり前のように会議を始めた。 これは、米マイクロソフトが4月に日本語対応を始めたスカイプ翻訳サービスを使ったデモンストレーションの様子だ。AIの言語・音声処理能力を使い、同時に10カ国語、100人までが同時翻訳で会議に参加できる。
・現状では多少不自然な翻訳があるのはご愛嬌。外国語を学ばなくても、気がねなく世界中の母国語が違う相手と会話ができる。そんな夢の時代の到来が迫っている。
・言葉の意味をコンピューターが理解することは、これまでは極めて難しいとされてきた。同じ単語でも使われる場面によって意味合いが変わるからだ。ところが、AIを使えば、言葉が使われる場面を繰り返し学習することで、微妙なニュアンスの違いを判別し、適切に翻訳できるようになった。言語・音声サービスは今後、爆発的に市場が伸びる可能性が高く、欧米企業は研究開発を急加速している。
・マイクロソフトの研究開発費は年間1兆3000億円程度と民間企業ではトップレベル。AI分野に5000人もの技術者と研究者を配置している。 米アマゾン・ドット・コムはAI搭載のスピーカー型音声アシスタント端末「アマゾンエコー(Amazon Echo)」を米国などで発売。話しかけると、ニュースを読み上げたり、照明をオン・オフしたり、音楽を流したりする機能が受け、既に1000万台以上が売れている。
・米調査会社ガートナーによると、こうした音声アシスタント機器の市場規模は2020年までに21億ドル(約2300億円)に拡大する見込み。開発に出遅れた日本企業は、「耳を持つAI」を巡る覇権争いで今後、存在感を発揮できるだろうか。
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/NBD/15/special/051600674/

次に、6月25日付けNHKスペシャル「人工知能 天使か悪魔か 2017 」のポイントを紹介しよう(▽は小見出し)。
・今年春、将棋界の最高位・佐藤天彦名人と最強の人工知能が激突する電王戦2番勝負が行われた。人工知能の前に、これまで屈してきたプロ棋士たち。最後の牙城だった佐藤名人も完膚なきまでに叩きのめされた。もはや人間など敵ではない。人工知能は、モンスターのような進化を遂げている。
・人間の知性を越える人工知能が、すでに現実社会に進出している。名古屋のタクシー会社では、客がいる場所を指示する人工知能を導入、客の数を大きく伸ばした。人工知能が、人間を評価するという事態も起こっている。シンガポールのバス会社では、事故を起こす危険性の高い運転手を人工知能が見つけ出す。アメリカでは、過去の膨大な裁判記録を学んだ人工知能が、被告の再犯リスクを予測し、刑期の決定などに関わっている。日本のある企業でも、退職の予兆がある人を、人工知能が事前に察知するというシステムを導入した。
・将棋界最高の頭脳・羽生善治が、電王戦2番勝負を読み解いていく。思索は、将棋の盤面にとどまらない。人間を上回る能力を持つ人工知能が社会に進出した今、私たちは、その巨大な存在とどう向き合っていけばいいのだろうか。 電王戦第一局では、羽生を前年に破った佐藤名人に対抗したPONANZAには過去5万局の棋譜を機械学習させた上、コンピュータ同志で700万局対戦させたところ、人間が決して思いつかない手を指してきた。
・名古屋のタクシー会社では、NTTが位置情報と、タクシー会社の乗降データを組合せ、向こう30分間の客数予測するシステムを1年で開発。利用した結果、客数は20%増加。 金融の現場ではいち早く使われ、現場は一変した。株式取引の8割はコンピュータ。いまやトレーダーはAIのトレードを見つめるだけ。銘柄毎の1/1000秒毎の値動き実績を基に、銘柄毎の5分後の株価予測。しかし、理由は示さず、ブラックボックス。
・アメリカでは、過去の膨大な裁判記録を学んだ人工知能が、被告の再犯リスクを予測し、釈放するか否かを決めている。再犯者は10%減。しかし、受刑者は釈然とせず。「もし判断を間違えれば、誰かの人生を狂わせることに」。
・病院事務派遣会社では、ストレスが多く退職者が絶えない。退職した者への面談データを教師データにして、面談結果から退職の予兆ある人を解析。退職予兆者には手厚いサポート。3人に予兆ありと答えてきたが、1人は面談者には予想外。文書解析を専門とするAI開発で世界をリードするソラストデータアナリシス社が開発。他にも弁護士事務所や銀行などが顧客。 「将棋では、人間が直観で捨ててしまっている手のなかに、実はまだまだ可能性があることを示した。開発者も「何故強くなっているか、理解出来なくなりつつある」。
・羽生「私たち棋士が直面している違和感は、AIの思考がブラックボックスになっていること。社会がAIを受容していく中で、このブラックボックスの存在は大きな問題になる可能性」。どう使いこなすかが問われている。「仮想敵」のように位置付けるべきではない。将棋の世界では、AIが示したアイデアを参考にしながら、新しい手を考えたり、さらにそこから将棋の技術が進歩したりするケースが非常に多く起こっている。上手く活用すれば、必ず私たち人間にとって大きな力をなる筈」(羽生)。
・韓国では、AIを国家運営に適用するべく、AI政治家のプジェクトが開始。世界各国の憲法、経済政策、支持率などのデータを与える。5年後の実用化を目指す
http://www6.nhk.or.jp/special/detail/index.html?aid=20170625

第三に、ジャーナリストの桃田健史氏が5月31日付けダイヤモンド・オンラインに寄稿した「自動車業界も「AIブーム」でも人工知能学会は冷めた目で見る理由」を紹介しよう(▽は小見出し)。
▽第三次ブーム真っただ中のAI  本当に人間を支配するほど発達するか
・人工知能学会は2017年5月23日から26日までの4日間、JR名古屋駅近くの愛知県産業労働センター『ウインクあいち』で第31回全国大会を開催した。 大会の冒頭、人工知能学会の会長で国立情報学研究所・教授の山田誠二氏が基調講演を行った。 その中で、まずは最近のAIブームについて触れ、「本学会としては、クールに冷めた目で見ている」と述べた。こうした姿勢は、昨年北九州市で開催された第30回全国大会での前会長の講演内容と同じだ。
・また、論文の発表件数で見ると、過去20年ほどで3倍になっており、これはAI研究者の数が増えていることだと指摘。一方で学会の会員数は、第二次AIブームと呼ばれた90年代初頭の後から減少。1993年から2012年までの『AI冬の時代』の後、2013年から急激なV字回復となっており、「いまは第三次ブームの真っただ中にいる」(山田氏)という見解を示した。
・こうした時代背景を説明した後、講演の主題である『インタラクティブなAI』について話を始めた。 ここでいうインタラクティブとは、人とAIが相互に補完し合うことを指す。 インタラクティブなAIが必要な理由として、(1)AIは、は単なるプログラムであるため、プログラムを作る人のコントロール下にある。(2)AIは、擬人化されることが多いが、生物的なものではない。という前提の上でAIと人の知的能力を比較すると、結果的に人とAIが相互に補完することが最も高いパフォーマンスを生むという。
・また、AIは、人がいない環境で動くというより、人の助けがいるところで動くという、人とAIが協調することが自然なことだ、とも指摘した。 これを筆者なりに解釈すると、SF映画のシナリオのように、人が作ったAIが学習効果を高め、ある時点から人の介入を不要とし、最終的には人を支配するまでに至ることはない、ということだろう。いや、そうなってしまうようなAIを、人が作り出すべきではない、という意見とも受け取れる。
・こうしたAIの倫理観については、昨年に発足した人工知能学会の倫理委員会で議論を進め、その結果を倫理指針として公開している。 今回の全国大会では、企業が自社でビジネスモデル化しているAI関連の案件を紹介するインダストリアルセッションや、AI初心者を対象としたチュートリアル講演などを新設したが、どちらの会場内も立ち見が出るほどの盛況だった。
▽自動車産業でのAI活用は研究と実用で大きなギャップ
・人工知能学会の全国大会と同時期、横浜市みなとみらい地区にあるパシフィコ横浜、および会議センターでは、自動車技術会春季大会と、それに関連する展示会の『人とくるまのテクノロジー展』が行われた。  パシフィコ横浜の2階通路には、自動車や自動二輪車における技術進化について、自動車メーカー各社から当時の部品などの提供を受けた興味深い展示品が並んだ。展示スペースの入り口には、大きな折れ線グラフのような表記で自動車技術の進化を示すディスプレイが置かれていた。そこでは、今後の成長分野として『電動化・自動運転・知能化』という3つのキーワードが記載されていた。
・電動化とは、EV(電気自動車)やFCV(燃料電池車)等、パワートレインがこれまでの内燃機関からモーターへと移行することを指す。 そして、自動運転と知能化とは、車外との情報通信によるコネクテッド化によるビックデータの解析能力をAIによって高めることを示している。
・しかし、発表された論文や、各種フォーラムでの講演、そして商品の展示を見る限り、AIに関する話題は意外と少ない印象だ。これは、日系自動車産業界におけるAIはまだ、基礎研究の段階であり、量産に向けた応用研究分野においても秘匿性の高い競争領域であるため、現時点で具体的な内容を公開しづらいという各社の事情がある。
・一方で、本連載でも既報の通り、米シリコンバレーでは最近、インテルやNVIDIA(エヌビディア)などの大手半導体メーカーが、画像認識を主体とするAI技術を組み込んだハードウエア、ソフトウエア、そしてSDK(ソフトウエア・デベロップメント・キット)の量産化に向けた動きを加速させている。
・筆者は直近の3週間ほどで、シリコンバレー、名古屋、そして横浜でAIに関する最新情報を収集するなかで、日米の自動車関連産業界におけるAIへの認識の温度差、またAIに関する学術的な観点と実社会における利便性のギャップを強く感じた。
・また、巧妙なマーケティング戦略を打つシリコンバレー産業に対して、ジャーナリストとしていつもニュートラルな視線を持つべきだと、強く意識した。 今後も自動車産業との連携案件を主体に、第三次AIブームの成り行きを各地現場で見続けていこうと思う。
http://diamond.jp/articles/-/130009

第一の記事で、ゴールドマン・サックスでは、 『2000年に600人いた当社の株式トレーダーは、今や2人しかいない。代わりは(AIを使う)自動株式売買プログラムだ』、との変化ぶるには、改めて驚いた。さらに、『大量の衛星写真からAIが全米のスーパーマーケットの駐車場の混雑具合を判別し、小売企業の業績予想に役立てる。トウモロコシの栽培状況から、食品メーカーの仕入れ価格も予想できる。 AIの登場で、人間のあらゆる活動が株式分析の対象となった』、ここまで情報をいち早く取り入れるのでは、「勝負あった」だろうが、他のプレイヤーも同じことをやり出せば、優位性を別の点に求めてゆかざるを得ないのだろう。 日本人が最も必要としている『音声アシスタント機器・・・開発に出遅れた日本企業』、というのは情けない。日本企業の奮起を期待したい。
第二の記事で、 『アメリカでは、過去の膨大な裁判記録を学んだ人工知能が、被告の再犯リスクを予測し、釈放するか否かを決めている。再犯者は10%減。しかし、受刑者は釈然とせず』、というのは、皮肉な話だ。不公平な判断を下しやすい人間より、AIの方がよほど公平な筈だが、機械に判断されることへの受刑者の違和感も分かる気がする。タクシー会社のケースは素晴らしい成果だが、他社が同様のシステムを導入すると、何らかの手直しが必要になるだろう。
第三の記事で、 『学会の会員数は、第二次AIブームと呼ばれた90年代初頭の後から減少。1993年から2012年までの『AI冬の時代』の後、2013年から急激なV字回復となっており、「いまは第三次ブームの真っただ中にいる」』、という流れからみると、学会会長が 『クールに冷めた目で見ている』、というのも理解できる。 『自動車技術会春季大会と、それに関連する展示会の『人とくるまのテクノロジー展』』では、『AIに関する話題は意外と少ない印象だ。これは、日系自動車産業界におけるAIはまだ、基礎研究の段階であり、量産に向けた応用研究分野においても秘匿性の高い競争領域であるため、現時点で具体的な内容を公開しづらいという各社の事情がある』、という事情があるのであれば、余り騒がずに、静かに見守るべきなのかも知れない。
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