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日本経済の構造問題(その4)(「人を大切にする日本企業」はウソ、One JAPAN「第二の労組」か「救世主」か、「ビジネスモデル革命」に中国が成功し 日本が乗り遅れる理由) [経済]

日本経済の構造問題については、8月1日に取上げたが、今日は、(その4)(「人を大切にする日本企業」はウソ、One JAPAN「第二の労組」か「救世主」か、「ビジネスモデル革命」に中国が成功し 日本が乗り遅れる理由) である。

先ずは、8月24日付けダイヤモンド・オンラインが、元マッキンゼーのディレクターおよび日本支社長で早稲田大学ビジネススクール教授の平野正雄氏と、マッキンゼージャパンて、コンサルタントを経て独立し、人材育成や組織改革に関するコンサルタントをしている伊賀泰代氏の対談を掲載した「平野正雄氏&伊賀泰代氏が喝破「人を大切にする日本企業」はウソ 平野正雄・早稲田大学ビジネススクール教授&伊賀泰代・組織・人事コンサルタント【特別対談・後編】」を紹介しよう(▽は小見出し、+は発言内の段落)。
・マッキンゼー日本支社長などを経て現在早稲田大学ビジネススクールで教鞭をとり、『経営の針路』を上梓した平野正雄氏。かたやマッキンゼーで採用担当を務めたのち、組織・人事コンサルタントとして活躍し、著書『採用基準』、『生産性』などの著書で組織・人事コンサルタントとして活躍中の伊賀泰代氏が、日本企業がこれから進むべき方向性や経済、組織改革について語る対談の後編。人をどう育てるかに話題は移り、人を大事にする日本企業のウソが暴かれる。
▽“Good is the enemy of great.”が通じない日本企業の役員
・伊賀 平野さんの本では人材育成についても詳しく書かれていました。日本企業は人を大切にすると言うが、それはウソだという指摘。私もまったく同感です。
・平野 先日、日本の超一流といわれている大企業の役員研修を担当しました。たぶん日本ではいいところにお勤めといわれる会社、まして、そこで役員にまでのぼりつめたなら万々歳といった会社です。役員研修に出向くと、なるほど「成功したサラリーマン」としてのプライドと余裕の雰囲気がありました。それで、僕は色々な世界企業の改革事例などを話したうえで研修の最後に”Good is the enemy of great. ”と大きく書かれたスライドで締めくくったんですが、「はあ?」という感じできわめて反応が薄かった(笑)。
+あなたたちはグッドでそれで満足しているかもしれないけれど、役員たるものはグレートを目指さなければだめだというメッセージです。「サラリーマンとして大会社に入って役員まで到達したのだから、悪くない人生だよな」とか、「ウチの会社は日本では一流会社で、今年は最高益も出てるし、頑張ってるよな」という「Good company, Good life」で満足せずに、役員たるもの「Great company, Great life」を目指してほしいのです。つまり、グッドはグレートになるための敵、つまり、偉大(great)な企業になれないのは、ほとんどの企業がそこそこ良い(good)に甘んじているからなのです。
+また、二つの企業のケースを出しました。ひとつはスマートフォンをつくっている、ファーウェイという世界一の通信機器会社。上場はしていないけれど、強烈なリーダーシップで世界を牽引しようというファミリーカンパニーです。もうひとつは米国のダナハーという、買収のみで大きくなって、買った会社にトヨタ流の改善を徹底的にやりとげて、バリューアップさせ、徹底的な合理性で急伸している会社です。でも、そのケースについて議論してもらったあとのフィードバックは、「我々に無関係だと思った」とか「あんまり参考にならなかった」というものです。学びの姿勢の薄さに衝撃でしたね。会社の決まりだから研修を受けているに過ぎないのです。
・伊賀 「Good では生き残れない」という意識が役員レベルでも共有されていないということでしょうか。世界ではどれだけ熾烈な競争が行われているのか、実感として理解されていないのかもしれません。
・平野 さきほど(前編)のデット経営ではありませんが、日本の優良企業のトップの「自分も会社もgoodでいい、そこそこの現状維持でいい」という意識が、会社の成長を阻害しています。これに対して、テスラ、グーグル、アマゾン、アリババなどの新興企業はもちろん、GEやJ&Jなどの伝統企業もいかにしてグレートになるのか、高い目標を掲げて邁進しています。
+何が違うかというと、CEOが「世界を変える」とか「実現したい世界」という明確なビジョンと野心を持っている。株主の期待をはるかに超えたところを目指しているので、配当もせず、議決権も渡さず、株主の言うことなんか聞いていられるか、自分はもっと先の未来を見ているんだ、という態度です。
+日本企業はかつて株主の影響力を排除して長期経営をやっていたら経営が緩んで、今、株主を意識した経営をしろ、と市場や役所に言われている。でも世界企業は、むしろ株主の影響力を排除してまで、長期視点で果敢なイノベーションに挑んでいる。なんだかな、という感じです。
▽そこそこの現状維持を重んじるデット文化の日本
・伊賀 そこの理解、とても大事だと思います。いまだに日本の経営層には「株主の要求ばかりを意識していると、長期的な成長ができない」といった認識が残っていたりしますが、今や世界を席巻している企業のトップはみんな、「株主の期待値なんて低すぎる」と考えていますよね。
+で、それに引っ張られて株主側の期待値も引き上げられてしまい、グレートカンパニーであるGEでさえも、ビヨンド・グレートになりきれていないと批判されてしまう。世界では、グレートかビヨンド・グレートかという比較になっているのに、日本ではいまだに「いい会社(グッド・カンパニー)であり続けること」が目標にされていたりする。
+これ、平野さんの本にあった、デット文化とエクイティ文化の違いの話が関係してるんだと思います。日本は経営者までもがデット文化で、利子がきちんと払えてデフォルトしない経営を目指している。だからリスクを取って次の大成長を狙いに行こうという意欲が高くない。でも、単一の競争市場で成長志向の人と現状維持の人がいれば、後者は遠からず淘汰されてしまいます。
+グローバル企業のトップに日本人がほとんどいないというのも、それを表しているように思います。欧米のグローバル企業のトップに就く人の中には、インドや中国など中進国出身者や、小国の出身者が少なくない。なのに、日本人はほとんどいません。
+「新卒で入った日本企業で最後は部長くらいにまではなりたいな」くらいのところで目標が止まってしまい、グローバル企業のリーダーを目指すなんて別世界だと思っているんですよね。これも大きな果実を得るためリスクを取るより、失敗しない人生のほうがいい、というデット文化の表れかなと。
+もちろん日本人全員が世界を目指す必要はないけど、少なくとも社会のリーダーを目指す2割くらいの人にとっては「舞台は当然、世界全体」という感覚が、わざわざ口にしなくてもあたりまえになってほしい。
・平野 また、日本の優秀な若者は、財閥系や公共系の会社に就職する傾向がまだまだ強いということもありますね。ただ、ここで声を大にして言いたいことは、日本企業が人を大切にするというのは大ウソだ、ということです。実際は、優秀な人を飼い殺しにしているだけです。
・伊賀 それは私も『採用基準』や『生産性』の中で何度も指摘しています。セクハラ防止や部下の健康管理の方法など「問題を起こさないようにするための研修」と、偉い人を呼んで講演をしてもらうといった目的や効果の不明確な研修が多く、次世代のリーダーを育てるための実務的、継続的な育成プログラムがほとんどありません。
・平野 伊賀さんにも興味を持ってもらえると思ったデータ(右図表参照)を『経営の針路』で紹介していますが、日本の企業が組織開発と人材教育にかける投資額は、他の先進国に較べて格段に低いのです。
・伊賀 確かにこのデータ、すごく面白かったので、いろんな人に紹介しました。あと額だけでなく、「人材育成への投資とは何か」という中身についても理解が進んでいません。よくあるのは「英語研修に補助を出す」「会計知識をつけるための通信教育費を出す」などですが、実際には人に投資をするというのは、時給の高い人、つまり経営者がどれくらい人材育成に時間を使うか、という話です。
+あとは、優秀な人材が本業に集中できるよう、付加価値の低い事務作業を最小化するための投資。これをやらないから、日本ではできるかぎり自分の専門分野に集中すべきコア人材が、毎月何時間も事務的な書類仕事に時間を奪われている。人を育てるための投資とは何のことなのか、本質的な部分も理解されていないと感じます。
・平野 YouTubeにGEのジャック・ウェルチのインタビューがアップされています。ウェルチは、事業のためなら血も涙もなく人を切ることで有名でした。「人だけを消して建物は残す中性子爆弾」になぞらえて「ニュートロンジャック」と揶揄されてきた人です。そのウェルチが「GEとは何ですか」と聞かれて、“My product is people.”、つまり「人だ」と答えている。
+リーダーを育成することが自分たちの使命で、経営の中枢は人だと。GEは120年あまりの歴史上10人しかトップがいない。長い時間をかけてリーダーを育成することこそが経営の中枢にあり、その結果、事業は成功し、企業が成長する。場合によっては、事業はすっかり入れ替えてもいい。なぜなら事業は競争状況や技術の変化によって成長の限界を迎えるから。リーダーシップ人材こそが経営の核であり、企業の持続的発展をもたらすものだ。だからリーダーの育成にトップの時間も会社の費用も傾ける。人を中心にした経営とは、そうあるべきです。
・伊賀 欧米の企業には長期の人材教育を根幹に据えた企業が多く、企業内大学も多いですよね。ヨーロッパ屈指のビジネス大学であるIMDもネスレが母体ですし。
・平野 人は採ったら適当にローテーションして、社内の評判と、ちょっとした業績とを合わせて役員候補にして、そして慌ててリーダー教育をする。日本ほど人を大切にしていない経営はないんじゃないか(笑)。
・伊賀 私もよく、「役員向けにリーダーシップの講演を」といった依頼を受けるのですが、いったいどういうことなのかと思います。リーダーシップを今から学ぶような人が役員になっていていいんでしょうか(笑)。彼らはむしろ、次世代のリーダーを育てるべく、リーダーシップを発揮している側の人のはずです。 講演なんて聴いているヒマがあったら、次の経営層である部長たちをグローバルな事業を率いるリーダーにするために、これからどんな経験をさせるべきなのか、そういったことを考えるのに時間を使うべきです。
・平野 おっしゃる通りでね、僕はマッキンゼーのパートナー(役員)を選ぶ委員会の委員をやっていたことがありました。当時は年間70人ぐらいパートナーを選ぶのに、年に2回選抜をします。僕は遠く離れたヒューストンとアトランタとメキシコシティのオフィスが担当だったのですが、それぞれの地に行って、候補者にインタビューして、来歴や業績を全部理解するというのにまず最低1週間かける。そして整理したものを持ち寄って委員が集まって、誰をパートナーにするか決める会議を、最低1週間かけてやる。
+なぜなら、パートナーの選抜とは「マッキンゼーの未来を作ること」だという重大な使命感がそこにあるから。それが年に2回ということは4週間で、その準備の資料を作ることも入れると、結局年に1ヵ月強を、現役のシニアコンサルタントが人のフェアな評価と会社のために時間を使う。リーダーの育成と選抜とは、そのくらい会社の根幹なわけですよね。
・伊賀 役員クラスの人間があれだけの時間を人材育成のために使う、というのは、私も驚きました。日本企業は人への投資に熱心と言われますが、新入社員向けに長すぎるほどの研修を行い、それによって自社の社風に染めていくとか、現場の新人に細かい技能を身に付けさせるための指導といったものが多く、一定以上のポジションになった人を戦略的に育成するという意識はまだまだ非常に希薄です。
▽どこに向かって競争力を高めるか リデザインすることが組織改革
・平野 データでも出しましたが、人材への投資と並んで組織への投資もしていませんね。組織は単なる人を入れる箱で、それを定期的にいじって、こっちの箱の人をこっちに移すとか、この2つの箱を一緒にするというのが、日本の組織改革なんですよ。
+組織を革新していくことがどれだけ経営にとって重要か。組織を革新するということは、働き方そのものを変えていくことです。働き方を変えて、人の評価のしかたを変えて、戦略に合わせて、その組織のモデルを変える。全般にどこへ向かって競争力を高めていくかをリデザインすることが組織改革です。でも、日本企業はその意識が非常に低い。だから人材教育とともに組織開発にも時間もコストもかけない。単なる部の統廃合でしかない。
・伊賀 社内の電話番号表の構成を定期的に変えているだけ、みたいな(笑)。
・平野 人を育てることを経営の中枢に置くという重要性。それから組織そのものが競争力に直結するという理解。この2つが決定的に日本の企業には欠けていましたね。
+それからいまの時代、世界的に富の格差が大きくなって、資本主義や市場主義の問題が露になっている。また、巨大企業はグローバル化を推進して、超国家的な存在になってきている。そのとき、経営には第三の柱としてエシカルであること、倫理性というものが重要になってくる。これはエコノミーを見る時のように数字で測定不可能だし、コンプライアンスのようにルールを守ってさえいればいいということでもない。誰かに決めてもらうものではなく、うちの会社はこういう理念でこういう価値観なのだと、自分たちで決めるものですね。そしてその企業の理念や価値観が組織に浸透することで、はじめて多様性のある人々をまとめていくことができる。
+そのためにも、人材教育や組織改革を通して、その理念や価値観、この会社にいる意味はなにか、われわれは社会に対してなにをすべきか、ということを共有していくような組織、経営になっていくべきですね。それはもちろん細かいルールではなくて大きな根幹部分の価値観を理解したら、あとは個々人がそれに沿って行動したり考えたりするというものです。それには、伊賀さんの本でいうように、一人ひとりがリーダーシップを持たなくてはならないのはいうまでもありません。
・伊賀 これからの企業経営を考えるための平野さんの本で、最終的な処方箋のひとつとして組織や人材育成という分野にスポットが当たったことは、その分野を専門とする私にはとても嬉しいことです。そういえばマッキンゼー出身の茂木敏充経済担当相も「人づくり革命」をスローガンに掲げていらっしゃいますし、今後は日本でも、もっと本質的な意味での人材育成に注目が集まるといいなと思います。今日はどうもありがとうございました。
http://diamond.jp/articles/-/139124

次に、10月12日付け日経ビジネスオンライン「One JAPAN「第二の労組」か「救世主」か 次々に生まれ始めた「共創」」を紹介しよう(▽は小見出し)。
・大企業の若手・中堅有志が集う団体「One JAPAN」。パナソニックや富士ゼロックス、NTTグループ、トヨタ自動車、ホンダ、JR東日本、三菱重工業、富士通、日本郵便など名立たる大企業の有志が、参加団体としてずらりと並ぶ。 彼らはみな、「大企業病」を憂う。「新しいことをやってはいけない空気」「イノベーションを起こせない空気」の中でもがき、悩む。その打破を狙う。
・「若手が集まっただけでは何も変わらない」「企業に対して意見を言うばかりで『第二の労働組合』に過ぎない」「ずっと前から同じような取り組みはあった。今さら注目する必要はない」。当初、彼らに対して、こんな辛辣な批判があったことは確かだ。 2016年9月の発足から1年。彼らの「現在地」を追った。
・壮観だった。 9月10日、秋葉原UDXのイベントスペースは800人以上の参加者であふれ、立ち見が出た。人気アイドルのライブではない。大企業若手の有志団体「One JAPAN」の1周年イベントである。その冒頭、代表の濱松誠(パナソニック)は、One JAPANの「現在地」を見せるための“仕掛け”を用意していた。参加する45団体の代表全員を、いきなり壇上に上げたのである。
・スクリーン上に所狭しと写された各企業のロゴとともに40数人が並び、頭を下げると、会場から自然と拍手が起こった。日本を代表する企業がずらり。「組織、立場を越えて、僕たちはつながり始めた」。濱松はこう言って胸を張った。 大企業若手・中堅の有志が集まり、大企業同士のコラボレーションや働き方の提案などを実践する共同体として産声を上げたOne JAPAN。発足1周年のイベントで、濱松が改めて語った「価値」はこうだ。 1)大企業同士が組織を越えた共創を生み出せること、2)One JAPANで得た気付きを持ち帰り、自社の変革ができること。「この2つの役割をそれぞれ持つ組織はあるが、2つを併せ持つ組織はない。これが何より我々のユニークネスなのだ」と。
・One JAPANは、それぞれの大企業が企業内で持つ若手の有志団体が集まった共同体である。新規事業開発の担当者やエンジニア、マーケティング、営業、デザイナーなど、参加者の職種は様々だ。 1年前の発足時、26だった参加団体は45まで増え、それぞれの参加団体の人数を単純合計すると1万人を有に超える。それぞれの団体を飛び越え、この1年でOne JAPANの活動に実際に参加した人数(アクティブユーザー数)は1000人以上に登る。
・異なる企業の若手が、これだけの規模でともに活動する取り組みは歴史上、類を見ないだろう。1周年イベントに集まったのは若手だけではない。各企業の幹部クラスを始め、その注目は若手から幅広い世代に拡大している。
▽若手が集まっただけ、という批判
・ただし、発足時からOne JAPANに対して批判の声は根強い。 「若手が集まったことで、声が大きいように見えるだけ。会社に要求を突きつけるだけの『第二の労働組合』とみることもできる」「現に、彼らはまだ何も成し遂げていない」。本誌の取材に対し、ある製造業の幹部はこういい切る。 若手からも反発がある。別の製造業の若手社員は「彼らは目立ちたがりというか、単に意識が高い系というか…。『まずは社内で結果出せよ』って思います。私には興味がないし、(One JAPANに)入りたいとは思わない」と言う。
・何をもって「成し遂げた」と表現するかは難しい。 確かにOne JAPANは実際に製品やサービスを形にし、一般消費者に届けられるステージには到達していない。ただ、それを持って彼らの活動を批判するのは早計に過ぎる。
・1周年イベントのこの日、濱松は1年間の成果として、徐々に生まれ始めたコラボレーションを一番に挙げた。その実例を見ていこう。 禅寺にいたのは、2人のキャビンアテンダント(CA)と、“ロボット”だった。9月上旬、神奈川県鎌倉市の建長寺で開かれたイベント「ZEN2.0」に、一風変わったブースが展示され、行列ができた。
・このイベントは、「マインドフルネス」の国際会議。マインドフルネスとは瞑想をベースとしたプログラムであり、シリコンバレー企業なども注目する訓練法の一つである。 持ち込んだ3席の機内シートに座った一般参加者に、ANAのCAが脳波を計測するヘッドセットを取り付ける。“瞑想”の始まりだ。
▽One JAPANから生まれた“ロボット”
・「ゆっくり深呼吸をしてください」。設置されたロボットの語りに従って、体験者がリラックスを始めた。3分間の瞑想の間、ヘッドセットが脳波を計測し、そのデータを計算してスクリーンに映像が映し出された。 個人の脳の状態をもとに、スクリーン上に「ダリア」や「百日草」、「クチナシ」などの花が咲いていく。体験者の精神状態によって、花の大きさや色味が変化する仕組み。刻々と変わる瞑想の度合いが数字で映し出される。
・このコミュニケーション・ロボット「CRE-P(クリップ)」は、One JAPAN内のコラボレーションで生まれた。東芝の音声認識技術や広告代理店マッキャン・ワールドグループのデザインスキルなどを持ち寄った。ベンチャー企業リトルソフトウェアの感情認識AI(人工知能)などOne JAPAN外の技術も活用する。
・このプロジェクトに、One JAPAN参加企業であるANAも加わった。One JAPANに所属する小野澤綾花(ANAホールディングス)はこう言う。「きっかけはOne JAPANでの何気ない会話だった。クリップの存在を知って、『これならうちの会社でも何かできることがあるんじゃないか』って考えた」。上司に提案して、数ヶ月でブース展示までこぎつけた。
・ANAグループは飛行機に乗った後も疲れない「乗ると元気になるヒコーキ」プロジェクトを進めている。マインドフルネスの活用はこのプロジェクトの一環である。 ANAがマインドフルネスを実際に機内に取り入れるかは未定だが「体験会などをうまく使って、消費者からのフィードバックをデータとして溜めて行きたい」と小野澤は話す。
・小野澤の上司であるANAホールディングスデジタル・デザイン・ラボの津田佳明チーフ・ディレクターは「我々の部署は既存事業にとらわれずに新しい挑戦をするのが役割。他社とのコラボレーションを含め、部下には『とにかく自由にやってくれ』と言っている」と話す。こうした企業の姿勢とOne JAPANの自由な議論が、うまく噛み合い始めた。 クリップだけではない。One JAPANが大企業同士の技術を結ぶ存在として機能した例は他にもある。
▽富士通研究所が500万円を拠出
・8月中旬の東京・代官山。猛暑日のこの日、所属の異なる大企業の若手7~8人が、貸しキッチンスペースに集まった。AR(拡張現実)グラスを装着した女性がキッチンに立つ。調理法の指示をしているのはロボットだった……。 チームが結成されたのはその2週間前。8月4日にOne JAPANが初めて開いたハッカソンで出会った。ハッカソンとは、「ハック」と「マラソン」を組み合わせた造語で、あるテーマに基いて参加者がマラソンのように数時間から数日かけてアイデアを練り、競うイベントを指す。
・この日のテーマは「家族」。チームを結成したら3週間程度の準備期間を経て、8月25日に開く発表会で1位を決める。 One JAPANらしいのは、このハッカソンに参加企業がそれぞれの技術やサービスを事前提供したこと。ミサワホームはハッカソンの実験場となる住宅を実際に用意し、読売新聞は女性向け掲示板である「発言小町」の膨大なテキストデータを提供。その他にも、ロボットや通信用デバイスなど10以上の技術がずらりと並べられた。
・参加者はOne JAPANの参加者やその紹介を受けた大企業の若手。普段から技術やサービスに対する感度が高い彼らにとって、こうしたアイデア出しは“十八番”である。 この枠組みに、富士通の子会社である富士通研究所が乗った。「優れたアイデアには、発展させるための資金として総額500万円を拠出する」。ハッカソン会場の貸出しや運営も同社が買って出た。 有志団体の取り組みに、企業が本格的に正対し始めたのである。
・“お袋の味”を記録して再現したい――。8月4日の個人によるアイデア出しで、個性的なプレゼンをしたのが末田奈実(富士ゼロックス)だった。彼女のアイデアに興味を持ったり技術を提供したいと思ったりした数人が集まって、チームができあがった。 2週間程度の議論で、提案の骨格が固まった。母親が使う調理器具に加速度センサーや温度センサーを設置、母親には筋電位センサーを付けて、それぞれのデータを取る。それをAI搭載ロボットに記憶させる。
・実際に調理する際には、ARグラスに母親の作業の様子が自分の手に重ね合わさったように表示される。ロボットの音声と映像をもとに調理を進める仕組み。将来的には、介護サービスや高齢者の見守りへの適用も視野にビジネスモデルを探っていく――。
・8月25日。最終発表会に参加したチームは21。単なるアイデアではなく、それぞれが実際のモックアップを使ってプレゼンする様子に、富士通研究所幹部からも感嘆の声が挙がった。 21チームの中で、「cooklin’」と名付けた末田チームの案は最優秀に輝いた。One JAPANと富士通研究所の支援を受けながら、実際の事業化や製品化を目指して既に動き出し始めた。
・10月3日に開幕した国内最大の家電・IT関連の見本市「CEATEC(シーテック)ジャパン2017」。One JAPANは有志団体でありながら、シーテックでブースを展示した。 AI搭載ロボットのクリップに加えて、東芝デジタルソリューションズの音声合成技術と朝日新聞社のスマートフォン向けニュースアプリを組み合わせた試作品や、ハッカソンから生まれたインターホンと画像認識技術を組み合わせるサービスなどを展示した。
・One JAPANは、その一つ目の目的である「共創」のプラットフォームとしての存在感を強めつつある。  共同発起人である大川陽介(富士ゼロックス)はこう言う。「まず(One JAPAN内の)人の信頼があって、その上で自分たちが持っているリソースを持ち寄って『こんなことができるんじゃないか』と考え始める。だからこそ、すぐに動ける。自分の意思で動ける」
・これまで見てきたコラボレーションは、One JAPANの公式なイベントだけでなく、ふとした会話や人の紹介など、ゲリラ的に始まって数カ月で企画化し、それぞれの企業の稟議を通して形になったものばかり。「この指止まれ」で立ち上がる数々のプロジェクトは、何より大企業特有の遅々とした意思決定とは無縁である。
・前述の通り、批判はあろう。クリップにしろcooklin’にしろ、One JAPANは製品化にこぎつけていない。ただし、まだ発足1年である。 共同体ではなく、「実践」共同体――。One JAPANはこの言葉にこだわる。  だからこそ、彼らは共創についても「もっと挑戦しなければ」(代表の濱松)と謙遜する。「何も成し遂げていない」。この批判は、今後数年先に「実践」される成果を前に意味をなさなくなる可能性がある。
・次回は、発足1年を振り返り、今のOne JAPANの課題を共同発起人3人へのインタビューから明らかにする。
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/16/100600170/100600001/?P=1

第三に、大蔵省出身で早稲田大学ビジネス・ファイナンス研究センター顧問の野口 悠紀雄氏が10月23日付け現代ビジネスに寄稿した「「ビジネスモデル革命」に中国が成功し、日本が乗り遅れる理由 いつの間にこんな差がついたのか…」を紹介しよう(▽は小見出し)。
・中国では、フィンテック関連で新しい事業が続々と誕生している。価値の高いスタートアップ企業の数でも、中国はアメリカと拮抗する状態になっている。 500年前、官僚帝国である明は、優れた技術を持ちながらそれをフロンティア拡大に用いず、ヨーロッパに後れをとった。現在の中国が社会主義経済の残滓を引きずっていることは事実だ。しかし、最先端技術の面では、目覚ましい躍進を実現している。
・日本が長く模範としてきたドイツは、モノづくり一辺倒から脱却できずに、情報技術の進展に後れがちだった。しかし、ここ数年、スタートアップ企業が目覚ましく誕生している。IoTとの関連で、ドイツは生まれ変わるのかもしれない。 日本が古い産業や企業の体質から脱却するためには、人材の転換が必要だ。
▽中国は日本の66倍!
・まず、フィンテック(金融へのITの応用)関係のデータを見よう。 アクセンチュアのデータによって2016年のフィンテック関連投資額をみると、中国と香港の合計で102億ドルになった。これはアジア・パシフィック地域の投資総額112億ドルの実に91%だ。 日本は、わずか1億5400万ドルに過ぎない。中国・香港は、日本の66倍なのだ。「まるで比較にならない」というのが現状だ。
・Fintech100(フィンテック100社)は、国際会計事務所大手のKPMGとベンチャー・キャピタルのH2Venturesが作成するフィンテック関連企業のリストだ。2016年においては、アメリカが35社、中国が14社となっている。世界首位は電子マネーを提供するAnt Financial(後述)だ。 中国企業は、2014年は1社だけだったが、15年には7社となり、インターネット専業の損害保険会社の衆安保険(ZhongAn)が世界首位となった。 16年には、さらに中国企業が躍進しているわけだ。
・ところが、このリストに日本企業の名はない。ユニコーン企業で見ても、中国の躍進ぶりは著しい(「ユニコーン企業」とは、未公開で時価総額が10億ドル以上の企業)。 Sage UKがまとめた調査結果によると、ユニコーン企業数は、アメリカ144社、中国47社、インド10社などとなっている。 このように、中国ユニコーン企業の数は、アメリカのそれに近づいている。 ところが、日本のユニコーンは1社しかない。
▽中国ITを牽引する「BAT」
・中国のIT産業を支配しているBaidu(百度、バイドゥ)、Alibaba(阿里巴巴、アリババ)、Tencent(騰訊、テンセント)の3社は、「BAT」と呼ばれる。 バイドゥは検索とAI技術、アリババはEコマース、テンセントはソーシャル・ネットワーキング・サービスだ。 アリババはNY市場に、バイドウはNASDAQに上場している。アメリカ株のランキングとして、アリババは4位(時価総額 463億ドル)、バイドウは93位(91億ドル)だ。
・日本で時価総額が最大であるトヨタ自動車が、38位で時価総額が184億ドルであることと比較すると、BAT企業(とくにアリババ)の価値の高さが分かる。 「中国のフィンテック投資額が巨額」と上で述べた。この背後には、アリババ傘下の金融サービス企業Ant Financial Services Groupが、16年4月に45億ドルの資金調達をしたことがある。
▽もはや、モノマネではない
・BAT企業成長の背後に、中国政府がインターネットを外国から遮断して独自の国内マーケットを作ったこと、中国の人口が巨大であるために国内マーケットが巨大であること、という事情があることは間違いない。 そして、BATがこれまで提供してきたのは、アメリカで始まった新しいビジネスモデルのクローンでしかなかった。アリババはアマゾンの、テンセントはフェイスブックの、そしてバイドウはグーグルの、それぞれ「パクリ」だったのである。
・しかし、最近では、単なる模倣と言えない状況になっている。新しいサービスが次々と誕生し、それが急速に市民生活に浸透して、中国社会を変えつつあるのだ。 アリペイという電子マネーが中国で普及していること、それだけでなく東南アジアにも進出していることを、すでに述べた(「中国の『フィンテック』が日本のはるか先を行くのは当然だった」)。
・また、ビッグデータを活用できる点でも、BATは有利な立場にある。ビッグデータは、AI(人工知能)の発展には不可欠だ。AIを用いた自動車の自動運転が近い将来に可能になることを考えると、このことの意味は、きわめて大きい。
・「中国製品」というと、「安かろう、悪かろう」を想像する人が多い。そうしたものがいまだに多いことは事実だ。中国の製造業が、先進国との比較ではいまだに低い賃金の労働者に支えられているのは、まぎれもない事実である。 しかし、世界の最先端をゆく製品やサービスを供給できる企業が登場しているのも、事実なのである。
▽大航海に後れた中国。だが、いまは違う
・先に述べたように、大航海時代、官僚国家である明は、優れた技術を持ちながら、官僚国家であるためにそれを新しい社会の創出に用いることができず、ヨーロッパに後れをとった。 日本も同じ頃、遠洋航海ができる技術を持ち、東南アジアに進出し始めていたが、日本国内ではそうした人たちを異端視した。そして、江戸時代になってからの鎖国で閉じこもることになった。(参照・拙書『世界史を創ったビジネスモデル』第3章、新潮選書)
▽現代の中国はどうか?
・一方において、社会主義経済の残滓を引きずっている面がある。金融やエネルギー分野では、巨大国有企業の支配が続いている。 これら国有大企業は、「フォーチュン・ファイブハンドレッド」に名を連ねている。このリストにあるのは、売上高は大きいが、成熟企業であるため成長率は低い巨大企業だ。世界10位までのリストに、State Grid、China National Petroleum、Sinopec Groupという中国国有企業が入っている。
・政治とビジネスの癒着による腐敗も著しい。 共産党による一党独裁という政治体制が、市場経済という経済体制と根本的に相いれないことも間違いない。中国は、根源的なところで本質的な矛盾を抱えているのだ。
・しかし、それにもかかわらず、これまで見てきたように、新しい技術に支えられた新しいセクターが誕生しつつあることも事実だ。混沌と混迷の中から生まれてきたものは、すでに世界経済において無視できぬ地位を占めるに至っている。
▽ドイツはモノづくりに固執して後れた
・ドイツは、産業革命において先発国イギリスを追い抜いた。この状態は第2次大戦後も続いた。しかし、モノづくりに固執した。 1980年代、英米で新自由主義的な経済政策が取られ、自由な市場を基本とする経済活動が広がった。しかし、東ドイツは社会主義経済のままであり、西ドイツでも、「社会的市場経済」の考えが支配的だった。 そして1990年代からのIT革命においては、アメリカ、イギリス、アイルランドなど、マーケットを積極的に活用する経済に後れをとった。この点で日本と似ている。
・日本では、ドイツ経済がヨーロッパ経済を牛耳っているように報道される。しかし、経済成長率を見ても1人当たりGDPを見ても、イギリスやアイルランドに後れをとっている。 新しい産業の時代において、ドイツは立ち遅れつつあったのだ。
・ところが、この数年、ドイツでIT関係での先端的スタートアップ企業の誕生が目立つ。 スマートロックをブロックチェーンで運営するシステムを開発したSlock.itや、IoT(モノのインターネット)に対応したチェーンを開発するITOAなどのスタ―トアップ企業が注目される。 アクセンチュアの調査によると、2014年において、ドイツのフィンテック投資額は前年より843%増加した。 日本の伸び率が20%増でしかなかったのに比べると、大きく違う。
・上述したSage UKによる調査結果でユニコーン企業の数を見ると、ヨーロッパでは、イギリス(9社)が最多だが、ドイツ(6社)がそれに続く。都市別でも、ベルリン(5社)がロンドン(7社)に続く。 ベルリンは、ヨーロッパのシリコンバレーだと言われる。暫く前から、ベルリン郊外の町クロイツベルクは、世界で最もビットコインにフレンドリーな町だと言われている。
・IoTとの関係で、ドイツの製造業は生まれ変わるのかもしれない。 IoTは、インダストリー4.0という新しい産業革命を引き起こすとされている。宣伝文句どおりに捉えれば、その本質は、職人芸の延長線上にある従来のモノづくりの局所的、ミクロ的な最適化から脱却し、システム全体のマクロ的最適化を目的とするものである。 これは、思想の大きな転換だ。なぜドイツでこのような転換が生じたのか、大変興味深い。
・「IT分野で、日本は巨大な国内マーケットを持つ中国には太刀打ちできない」と考える人がいるかもしれない。しかし、ドイツを見るべきだ。ドイツの総人口は日本より少ない。そうであっても、以上で見たような変化が生じているのだ。
▽日本が転換するには、人材の転換が必要
・上で述べた中国とドイツの状況に対して、日本は、どのように対応すべきか? まず、日本の状況がどうなっているかを見よう。 日本人は、フィンテック、仮想通貨、ブロックチェーンの分野で、何に関心を持っているかと言えば、技術開発ではない。 前回述べたように、ビットコインの値上がりやICOによるトークンの値上がりで儲けることしか頭にない。ビットコインやICOを用いて新しいプロジェクトを起こそうとする動きは出てきていない(「ビジネスモデルの歴史的大転換に、日本だけが取り残されている」)。
・IoTについてもそうだ。これがマクロの最適化であるという視点はほとんどない。 IoTの本質が理解されていないことは、新聞等の報道で、「IoTとはすべてのモノをインターネットでつなげること」という説明がまかり通っていることを見ても明らかだ。 「すべて」をインターネットでつなげるのは、経済的に無意味であるばかりでなく、セキュリティホールを増やしてしまうという意味で、極めて危険なことだ。日本では、IoTは単に「センサーの需要を増やすもの」としてしか捉えられていない。
・このような状況を転換させる基本的な力は、人材だ。 まず、ハードウェア関連に偏っている日本の工学部教育を、ソフトウェア関連にシフトさせる必要がある。それだけでは十分でない。企業の人材もシフトさせる必要がある。これまでの日本の製造業で中心だったのは、モノづくりのエンジニアだ。それらの人々は、現在でも会社の意思決定に重要な影響力を持っている。上で述べたような変化に対応するには、情報分野の専門家が中心人材になる必要がある。
・日本の企業は、これまで、このような要請に対応できなかった。エレクトロニクス産業が劣化した基本的な原因は、そこにある。日本の技術が劣化したのではなく、技術の性格が変わり、そのシフトに日本企業が対応できなかったのだ。(参照・拙書『仮想通貨革命で働き方が変わる』(第4章)、ダイヤモンド社) 日本の企業が、要求される人材シフトに対応できるかどうかが、これからの日本の産業の命運を決める。
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/53215

第一の記事で、 『“Good is the enemy of great.”が通じない日本企業の役員』、というのは日本の経営者の目線の低さを象徴している。 『日本企業はかつて株主の影響力を排除して長期経営をやっていたら経営が緩んで、今、株主を意識した経営をしろ、と市場や役所に言われている。でも世界企業は、むしろ株主の影響力を排除してまで、長期視点で果敢なイノベーションに挑んでいる。なんだかな、という感じです』、というのも、目線の低さを象徴しているのかも知れない。 『ウェルチが「GEとは何ですか」と聞かれて、“My product is people.”、つまり「人だ」と答えている』、 『日本企業が人を大切にするというのは大ウソだ、ということです。実際は、優秀な人を飼い殺しにしているだけです』、 『組織は単なる人を入れる箱で、それを定期的にいじって、こっちの箱の人をこっちに移すとか、この2つの箱を一緒にするというのが、日本の組織改革なんですよ』、などは彼我の差を見事に指摘している。
第二の記事で、 『One JAPAN』のことを初めて知ったが、なかなか面白そうな取り組みだ。上手くいくことを祈りたい。
第三の記事で、 『BAT企業成長の背後に、中国政府がインターネットを外国から遮断して独自の国内マーケットを作ったこと、中国の人口が巨大であるために国内マーケットが巨大であること、という事情があることは間違いない・・・最近では、単なる模倣と言えない状況になっている。新しいサービスが次々と誕生し、それが急速に市民生活に浸透して、中国社会を変えつつあるのだ』、との指摘には、日本企業の立ち遅れに危機感を覚えざるを得ない。 『IoTについてもそうだ。これがマクロの最適化であるという視点はほとんどない。 IoTの本質が理解されていないことは、新聞等の報道で、「IoTとはすべてのモノをインターネットでつなげること」という説明がまかり通っていることを見ても明らかだ』、というのはその通りだ。  『ドイツはモノづくりに固執して後れた・・・この数年、ドイツでIT関係での先端的スタートアップ企業の誕生が目立つ』、も日本企業の立ち遅れを示している。ただ、日本として、 『ハードウェア関連に偏っている日本の工学部教育を、ソフトウェア関連にシフトさせる必要がある。それだけでは十分でない。企業の人材もシフトさせる必要がある』、というのは、対応策としては時間がかかり過ぎる。むしろ、現在の経営陣の考え方を切り替えさせるのが、先決なのではなかろうか。
タグ:baidu 野口 悠紀雄 日経ビジネスオンライン ダイヤモンド・オンライン 1周年イベント 現代ビジネス alibaba Tencent 伊賀泰代 日本経済の構造問題 (その4)(「人を大切にする日本企業」はウソ、One JAPAN「第二の労組」か「救世主」か、「ビジネスモデル革命」に中国が成功し 日本が乗り遅れる理由) 平野正雄 平野正雄氏&伊賀泰代氏が喝破「人を大切にする日本企業」はウソ 平野正雄・早稲田大学ビジネススクール教授&伊賀泰代・組織・人事コンサルタント【特別対談・後編】 “Good is the enemy of great.”が通じない日本企業の役員 あなたたちはグッドでそれで満足しているかもしれないけれど、役員たるものはグレートを目指さなければだめだというメッセージです グッドはグレートになるための敵、つまり、偉大(great)な企業になれないのは、ほとんどの企業がそこそこ良い(good)に甘んじているからなのです 日本の優良企業のトップの「自分も会社もgoodでいい、そこそこの現状維持でいい」という意識が、会社の成長を阻害しています テスラ、グーグル、アマゾン、アリババなどの新興企業はもちろん、GEやJ&Jなどの伝統企業もいかにしてグレートになるのか、高い目標を掲げて邁進しています CEOが「世界を変える」とか「実現したい世界」という明確なビジョンと野心を持っている。株主の期待をはるかに超えたところを目指しているので、配当もせず、議決権も渡さず、株主の言うことなんか聞いていられるか、自分はもっと先の未来を見ているんだ、という態度です 日本企業はかつて株主の影響力を排除して長期経営をやっていたら経営が緩んで、今、株主を意識した経営をしろ、と市場や役所に言われている。でも世界企業は、むしろ株主の影響力を排除してまで、長期視点で果敢なイノベーションに挑んでいる。なんだかな、という感じです そこそこの現状維持を重んじるデット文化の日本 卒で入った日本企業で最後は部長くらいにまではなりたいな」くらいのところで目標が止まってしまい、グローバル企業のリーダーを目指すなんて別世界だと思っているんですよね 日本人全員が世界を目指す必要はないけど、少なくとも社会のリーダーを目指す2割くらいの人にとっては「舞台は当然、世界全体」という感覚が、わざわざ口にしなくてもあたりまえになってほしい ウェルチが「GEとは何ですか」と聞かれて、“My product is people.”、つまり「人だ」と答えている 日本ほど人を大切にしていない経営はないんじゃないか 組織を革新するということは、働き方そのものを変えていくことです。働き方を変えて、人の評価のしかたを変えて、戦略に合わせて、その組織のモデルを変える。全般にどこへ向かって競争力を高めていくかをリデザインすることが組織改革です One JAPAN「第二の労組」か「救世主」か 次々に生まれ始めた「共創」 One JAPAN 大企業の若手・中堅有志が集う団体 名立たる大企業の有志が、参加団体としてずらりと並ぶ 、「大企業病」を憂う。「新しいことをやってはいけない空気」「イノベーションを起こせない空気」の中でもがき、悩む。その打破を狙う 若手が集まっただけでは何も変わらない 企業に対して意見を言うばかりで『第二の労働組合』に過ぎない ずっと前から同じような取り組みはあった。今さら注目する必要はない 辛辣な批判 2016年9月の発足から1年 大企業同士が組織を越えた共創を生み出せること One JAPANで得た気付きを持ち帰り、自社の変革ができること この2つの役割をそれぞれ持つ組織はあるが、2つを併せ持つ組織はない。これが何より我々のユニークネスなのだ それぞれの大企業が企業内で持つ若手の有志団体が集まった共同体 、「マインドフルネス」の国際会議 富士通研究所が500万円を拠出 この指止まれ」で立ち上がる数々のプロジェクト 大企業特有の遅々とした意思決定とは無縁 「「ビジネスモデル革命」に中国が成功し、日本が乗り遅れる理由 いつの間にこんな差がついたのか…」 中国では、フィンテック関連で新しい事業が続々と誕生 Fintech100 アメリカが35社、中国が14社 日本企業の名はない Sage UK ユニコーン企業数は、アメリカ144社、中国47社、インド10社 日本のユニコーンは1社しかない 中国ITを牽引する「BAT」 BAT企業成長の背後に、中国政府がインターネットを外国から遮断して独自の国内マーケットを作ったこと、中国の人口が巨大であるために国内マーケットが巨大であること、という事情があることは間違いない 最近では、単なる模倣と言えない状況になっている。新しいサービスが次々と誕生し、それが急速に市民生活に浸透して、中国社会を変えつつあるのだ ビッグデータを活用できる点でも、BATは有利な立場にある 世界の最先端をゆく製品やサービスを供給できる企業が登場しているのも、事実なのである。 中国は、根源的なところで本質的な矛盾を抱えている 新しい技術に支えられた新しいセクターが誕生しつつあることも事実だ 混沌と混迷の中から生まれてきたものは、すでに世界経済において無視できぬ地位を占めるに至っている ドイツはモノづくりに固執して後れた この数年、ドイツでIT関係での先端的スタートアップ企業の誕生が目立つ ユニコーン企業の数 イギリス(9社)が最多だが、ドイツ(6社)がそれに続く IoTは、インダストリー4.0という新しい産業革命を引き起こすとされている IoTの本質が理解されていないことは、新聞等の報道で、「IoTとはすべてのモノをインターネットでつなげること」という説明がまかり通っていることを見ても明らかだ IoTについてもそうだ。これがマクロの最適化であるという視点はほとんどない ハードウェア関連に偏っている日本の工学部教育を、ソフトウェア関連にシフトさせる必要がある。それだけでは十分でない。企業の人材もシフトさせる必要がある
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