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ネットビジネス(その5)(ネットで注文「お坊さん便」の派遣僧侶が語る“お勤め”の事情、グーグル、巨額制裁金より怖い「心配の種」、追跡!ネット広告の“闇”) [産業動向]

ネットビジネスについては、6月26日に取上げた。今日は、(その5)(ネットで注文「お坊さん便」の派遣僧侶が語る“お勤め”の事情、グーグル、巨額制裁金より怖い「心配の種」、追跡!ネット広告の“闇”)である。

先ずは、6月23日付けダイヤモンド・オンラインが転載したハフポスト日本版の記事「ネットで注文「お坊さん便」の派遣僧侶が語る“お勤め”の事情 平日はフルタイム勤務、週末だけお勤め」を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/173137
・「お坊さん便」について、このブログでは2016年4月10日に取上げた。本記事はそのフォローアップ7になるものである。
・『世の中の変化に合わせて、お寺やお坊さんとの付き合いかたも変わっている。 お布施の金額が分からない、寺と付き合いがなくてどこにお願いしたらいいのか分からない??。そんな人たちの声に応える形で生まれたのが、お布施の金額を固定・明示し、インターネット上で僧侶を依頼できる「お坊さん便」だ。 ネットで注文できるお坊さんは、どんな人たちなのか。「お坊さん便」の僧侶として登録する男性(43)は、平日はフルタイムで勤務し、主に週末だけお勤めに当たっている。将来は実家の寺を継ぐという男性に、登録の経緯や心境などを聞いた』、面白そうだ。
・『平日はフルタイム勤務、週末だけ僧侶 男性は、母方の実家が中国地方でお寺を営む家庭に生まれた。30軒ほどの檀家を抱える、住職1人で営む小さなお寺だ。母親姉妹が跡を継ぐ意思がなかったため、長男である男性は将来の跡取りとして、中学生のころからお盆の檀家回りの手伝いなどをして育った。 大学在学中に僧侶免許を取り、卒業後は東京で就職。フルタイムの会社員として働きながら、お盆の檀家回りや年に数回ほど法事を手伝っていた。 その後、高齢になった祖父に代わり、会社員を辞めて僧侶免許を取った父親がお寺の業務に当たった。2015年に祖父が死去し、現在は父親が住職を引き継いでいる。 男性は、将来お寺を継ぐのに、僧侶としての活動する機会が少ないことに疑問を感じていたという。「もともと、衣を着て僧侶として活動する機会が少ないというのがあまりよくない。勘と言うと変ですが、やっぱり続けてやっている方がお経もなめらかに出てきます。(お寺に関わるのは)お盆と十夜の時くらいで、少ないのはどうなのかとずっと思っていました」』、「続けてやっている方がお経もなめらかに出てきます」というのはその通りだろう。
・『そのため、2010年ごろからある「僧侶派遣」サービスに登録していたが、依頼は年に1件あるかないか。そんな時に目に入ったのが、「お坊さん便」だった。 男性は2017年2月に「お坊さん便」に登録し、平日は月曜から金曜までフルタイムで働く傍ら、週末を中心に僧侶として活動している。これまでに月5、6件のペースで依頼があったことについて、「正直、そんなに需要はないだろうと思っていたので、こんなに依頼があるとは想像もしていませんでした」と驚いている』、週末だけで月5、6件とは、まずまずだろう。
・『「宗教を商品化」批判も... 「お坊さん便」は2013年5月にスタート。一律料金(3万5000円)でお坊さんを依頼できるサービスで、2015年12月にネット通販サイト「Amazon」での販売も始めたことで大きな注目を集めた。登録する僧侶は1200人以上(2018年6月時点)にまで増え、利用者の数も増加している。 ただ当初は、「お気持ち」であるはずのお布施に値段をつけたことで、「宗教を商品化している」などと仏教界から反発もあった。全日本仏教会が「お坊さん便」の販売中止をAmazon側に申し入れる事態に発展したが、全仏を支持する声はわずかで、逆に「お布施の金額が不明瞭」などと批判にさらされた。 男性は「お坊さん便」に対する批判があることを理解した上で、「派遣僧侶」として活動している。 「僧侶の読経やお話を聞いた人は、お経代として払うんじゃなくて、仏様や人のために何かをする。その窓口が僧侶やお寺です。お経代になってしまうと、お布施という尊い行為がただの商取引になってしまう」「ただ実際には、ほとんどのお寺で、拝んで(対価として)お布施をいただくのが当たり前になっています。多分本来の意味のお布施のようなやり取りは、もうずっと前になくなっているんだと思うんです」「そこ(お布施の金額の明示)の議論を掘り下げて、どっちが正しいというよりも、困っている人がいて、自分が拝むことで喜んでくれる人がいる。お布施の本質や寺とは違うシステムであっても、僧侶として1つの役割を果たしたことになるのかなと僕は思います」』、「多分本来の意味のお布施のようなやり取りはもうずっと前になくなっている」というのは、その通りで、仏教界の反発は筋が通らないように思える。
・『実際の依頼は、どのような形で受けるのか。注文からお勤めまでの主な流れは次の通りだ。 +利用者がネット上や電話で注文。法要の内容や宗派、日時や場所を記入する(注文がAmazonやYahoo経由の場合もある) +利用者の希望を基に、運営会社が該当する僧侶に連絡 +僧侶の予定や都合が合えばオファー成立。当日にお勤めに当たる ちょうど取材の最中にも、男性にお勤め依頼の電話が鳴った。 お坊さん便を利用するのは、引っ越しを機にお寺と付き合いが無くなった檀家から、もともとお寺との付き合いがない人までさまざまだ。 「相手は、ネットで頼んでどんなお坊さんが来るのかという気持ちがあると思うんですよね。だから逆に、低く見られちゃいけないなとすごく気合いも入ります」』、気合いを入れてやってくれるのであれば、利用者にとっても結構なことだ。
・『お布施は当日に受け取ることもあれば、Amazon経由などの場合は事前のクレジット決済となる。お寺の知識がない人も利用するため、お布施のやりとりをめぐって、驚かされることもある。「『料金を先に払っていいですか?」といきなりお財布からお金を出そうとしたり、領収書を頼まれたりしたこともあります。依頼の時に『領収書は出せますか?』と言われたので、ダイソーに行って買ってきました(笑)。領収書がないと、自分の兄弟に対してちゃんとお布施を払った証明にならないじゃないかと言われて...」「ただ、ちょっとどうかなという行動をとられたり、お寺のことを知らなかったりする方が、一生懸命拝んでお経を聞いた後は、目に見えて変わります。やっぱり衣を着た人間がしっかりと先祖やご家族の供養をするのはものすごく大事なことで、その人に影響を与える。そこが私の中で一番面白いところです」』、社会的役割を立派に果たしているようだ。
・『寺の役割は「ご先祖様を大切に」と伝えること 文化庁の宗教年鑑2017年度版によると、全国に仏教系寺院は約7万7206カ所あり、僧侶の数は約34万5934人に上る。 地域差はあるが、寺院が専業で生計を成り立たせたり、寺院を維持したりするには、200?300件以上の檀家が必要だと言われている。だがその条件を満たすのは一部で、男性の実家のように規模の小さなお寺では、住職や僧侶が兼業せざるを得ない状況という。 「祖父は若いころは普通に働いていました。お寺で生活をしながら、その近くで勤務して、数少ない法事があったらそれをやるという感じでした。父は退職してからなので、年金でやりくりしています」・・・「実際に今帰っても生活ができないので、年金をもらえるようになるまでは無理かなと。父に頑張ってもらわないとなという感じですね。住職(だった祖父)がいた頃から、お寺だけでやっていける状況ではなかったので」 男性の修行仲間も、働きながら修行に来ていた人が多かったという。僧侶になった後も、男性と同じように別の仕事をしながら、お盆などだけ衣を着る人もいる』、こうしたパートタイム僧侶や利用者にとって、「お坊さん便」はいい仕組みだ。
・『人口減少や過疎化で、地方を中心に檀家の数も減っている。お寺と社会との結びつきが薄れ、「消滅する」とまで指摘される一方で、気軽に僧侶を依頼できる「お坊さん便」のようなネットサービスが成長している。これからのお寺の役割をどう考えるのか、男性はこう話す。 「『墓じまい』という言葉も聞かれるようになりましたが、自分の供養が迷惑と決めつけて、続いてきたお墓をしまうという考えは違うんじゃないかと思います。子供や孫はちゃんと供養したいと思っているかもしれません。だからやっぱり、お寺は必要なものなんですよね。ネットでもこれだけ困っている人がいる。『ご先祖様をちゃんと大切にしなきゃいけない』と、伝えるべきことをお話するのがお寺の役割です」「檀家の方にとってだけじゃなくて、地域の中でも重要な役割があると思います。ちゃんと必要とされる存在であり続けるというのが重要ですよね」』、私は無宗教だが、お坊さんに經を上げてもらいたい、説教を聞きたいという人々にとっては、重要な役割を果たしており、それが手軽に利用できるというのは、画期的だと思う。

次に、7月19日付けロイター「コラム:グーグル、巨額制裁金より怖い「心配の種」」を紹介しよう。
https://jp.reuters.com/article/column-google-idJPKBN1K901T
・『欧州連合(EU)欧州委員会が米アルファベット傘下のグーグルに科した50億ドルの制裁金は、同社にとって心配の種では最も小さい。 それよりもグーグルがスマートフォンメーカーに検索アプリやブラウザの「クローム」の初期設定強制をやめるよう、欧州委が命じた方がずっと痛手は大きく、グーグルには自動運転技術などの分野で事業を拡大する妨げになるかもしれない。 グーグルは、巨額の制裁金支払いを命じられるのがある意味で慣例化している。昨年は、買い物検索の表示を巡って自社のサービスを競合他社より不当に優先させたとされ、欧州委から28億ドルの支払いを命じられた。さらに欧州委は、グーグルのネット広告サービスについても独占禁止法違反の疑いで調査を続けている。 ただ時価総額が8400億ドルに上り、手元流動性が1000億ドルを超えるアルファベットにすれば、今回の金銭的な打撃も簡単に吸収できる』、制裁金支払いを命じられても、サービス拡大につき進むグーグルの姿勢は大したものだ。
・『制裁金より重大なのは、慣行の改善を迫られたことにある。欧州委は、グーグルがモバイル検索市場で支配的な地位を確保するため、3つの違法な手段を行使したと判断した。つまり、スマホメーカーにグーグルのアプリストアにアクセスする条件として検索アプリとクロームの事前インストールを要求し、アップルなどに検索アプリを事前インストールしてもらうために金銭を支払った上、基本ソフト(OS)「アンドロイド」の代替的なバージョンを搭載した機器の販売を禁止したことが問題になった。 欧州でスマホの約8割がアンドロイドを使用しているというグーグルのモバイル市場での圧倒的な優位は、今回の欧州委の決定でも決してなくなりはしない。消費者は面倒を嫌がり、OSをなかなか切り替えようとしないからだ。 しかしモバイル検索市場において9割強に達するグーグルのシェアは、今後メーカーが競合アプリ導入を開始すれば幾分低下しかねない。クローム以外のブラウザの普及拡大も逆風になるだろう。 もっと大きな影響が今後市場で浮上するかもしれない。グーグルは欧州委の決定に異議を申し立てる意向で、これから何年にもわたる係争の道をたどる。 同じように欧州委から独占禁止法問題で標的にされた米マイクロソフトの場合、調査が始まったのが1990年代で、2008年には当時過去最大の14億ドルの制裁金が科せられた。この間経営陣はずっと対応に追われ、野心的な企業文化が後退してしまった。 一方グーグルは自動運転技術や生命情報工学、そして特に人工知能(AI)を重要な成長事業と位置付けて積極的に取り組んでいる。ところがもし、こうした新市場で優位を得るために検索機能やモバイル市場を利用することに二の足を踏む事態になれば、栄光時代が過ぎ去ったハイテク企業にグーグルが仲間入りする時期が早まる可能性がある』、野心的なグーグルがマイクロソフトの二の舞になる可能性は小さそうだが、要注目点ではある。

第三に、9月4日付けNHKクローズアップ現代+「追跡!ネット広告の“闇”」を紹介しよう。
http://www.nhk.or.jp/gendai/articles/4176/index.html
・『急成長を遂げ、年間1兆5千億円を突破したネット広告市場。この巨大市場に不正の闇が広がっていることが分かってきた。4月に取り上げた海賊版サイト「漫画村」では、広告が実際には見られていないにも関わらず、大企業が広告費をだまし取られる“裏広告”の実態が明らかに。その後も取材を続けると、次から次へと新たな手法が浮き彫りになってきた。 被害は企業だけでなく、国や自治体にも広がり、税金がだまし取られていた可能性も浮上してきた。番組では、サイトに残された手がかりから、不正に関わると見られる業者を複数特定。個人か?それとも組織的な行為か?謎に包まれたネット広告の「闇」に迫る』、この番組を観てショックを受けた。
・『仕事が終わり、ほっと一息。思わずのぞいたアダルトサイト。その裏で、こんな事態が起きていたことが分かりました。動画を見ている間に、裏で全く別のサイトが立ち上がり、見てもいないのに見たことにされている。実はこれ、ネット広告で不正に稼ごうという手口に巻き込まれている可能性があるんです・・・スマホやパソコンでインターネットを利用すると目にする、さまざまな広告。今回、NHKの取材で明らかになったのは、一部のアダルトサイトの動画を見ると、その裏で見るつもりのない「まとめサイト」に勝手に飛ばされるという仕掛けです。しかも、その「まとめサイト」は表に表示されません。なのに広告を見たとカウントされる。広告主は何も知らずにむだな費用を支払ってしまう。アクセス数の多いアダルトサイトを踏み台にした、いわば「飛ばし裏広告」です。 ネット広告調査会社「この手法は、アドフラウド(広告費の不正な横取り)というもの。広告主からみると、広告投資の無駄打ちになっている。」 NHKの調べで、この「飛ばし裏広告」の被害に遭っていたと見られる広告主は200以上に上ることが分かりました。中には、大手自動車メーカーや生命保険会社、警備会社などの社名が。そしてなんと自治体の名も。さらに、総務省や法務省という中央省庁まで。私たちの税金もターゲットになっていたのです。 今や1兆5,000億円を超えるネット広告市場。ばく大な広告費を狙った闇が、ひそかに広がっています。不正を行っているのは一体何者なのか。取材班はネット広告の闇の全貌を明らかにしようと、追跡取材を始めました』、知らないうちに何と巧妙な仕掛けがあったとは・・・。
・『取材班がまず当たったのは、冒頭のアダルトサイトの裏で飛ばされていた「まとめサイト」。そこで見つけた広告の一つ。うなぎや和牛の写真が…。鹿児島にある自治体のふるさと納税の広告でした。 鹿児島県の大隅半島の付け根に位置する曽於市。少子高齢化が進む中、税収を増やそうと、市は和牛などの特産品を使ったふるさと納税に力を入れています。 ネット広告で不正が行われていることを知っているのか。市に疑問をぶつけました・・・記者「アダルトサイトにアクセスすると、(裏で)このサイトにアクセスが飛ぶような仕掛けがされていて、基本的にはこっちのサイトに表示された(曽於市の)広告っていうのは、ほとんど見られない状態で、要は税金が無駄遣いされているような状況になっている。」 曽於市 職員「いま初めてそういった使われ方をするって、初めて見たので。」「自分たちの知らないところで、こういう被害というか。やっぱり憤りを感じますね。」 市はネット広告について、大手広告代理店と契約。配信先は一任していたといいます。その代理店は、電通九州。ネットを含めた広告費として、今年度3,000万円を支払うことになっています』、広告代理店任せにしていた自治体にすれば、まさに晴天の霹靂だろう。
・『その4日後。電通九州の担当者が説明に訪れました・・・市に対し、経緯については調査中だが、不正な「まとめサイト」にこの広告を配信していたことは把握していなかったと説明したということです・・・市からふるさと納税の広告を一手に引き受けていた広告代理店が、配信先を把握していないとは一体どういうことなのか。電通グループのネット広告部門のトップが取材に応じました。 電通デジタル 山口修治代表取締役「ひとつひとつの広告が、どんな瞬間に誰に配信されるのか、制御することができないという仕組みになっています。(不正なサイトは)どんどん生まれていると思うんですけれど、生まれたそばから、それを検知して排除していくということができません。」 では、今回明らかになった問題をどう捉えているのか。 電通デジタル 山口修治代表取締役「個別の案件に関しては、お答えできないと思いますけれど、我々として、至らない部分があったというところがあるのであれば、そこは謙虚に受けとめて、それをリカバリーする。実際に行動していかないといけないと思います。」 ネット広告は、広告代理店が直接サイトに配信するのではなく、ネット広告専門の配信事業者が行います。今回、曽於市の広告はIT大手のヤフーが配信を担っていました。取材班は、ヤフーにも今回の経緯について説明を求めました・・・ヤフー 宮澤弦常務「・・・当社が配信している広告。本当に大変申し訳ないと思います。本当にできることであれば、私自身(広告主)一社一社に出向いて謝りたいぐらいだと思います。」 しかし、その一方で…。 記者「今回の手口はどういったものだと認識されていますか?」 ヤフー 宮澤弦常務「結構、こっちが厳しくすると、その裏をかくようなやり方というのが次々に出てくる。一社だけの努力でも、どうにもならないところもあるかなというふうに思っています。」 電通もヤフーも、複雑で実像がつかめないと口をそろえるネット広告の不正。一体どういうことなのか』、広告代理店も配信事業者も無責任に思えるが、やむを得ない面もありそうだ。
・『追跡!ネット広告の闇 不正のカラクリとは・・・田辺幹夫記者(ネットワーク報道部):ネット広告をいろんなサイトに配信して表示する仕組み「アドネットワーク」というのが鍵なんです。自動車の広告を例に説明します。まず、広告主の自動車メーカーは、どのような層に車を売りたいか、ターゲットを広告代理店に伝えます。例えば40代で家族がいる男性などです。広告代理店は広告配信事業者に対して、そうした男性が閲覧しそうなサイトに広告を配信するように依頼します。依頼を受けた配信事業者が使うのが、先ほどの「アドネットワーク」というシステムです。 この「アドネットワーク」には無数のウェブサイトにつながっていて、配信事業者がターゲットを車に関心のある40代の男性などと設定すると、そうした男性が実際に閲覧しているサイトを自動的に選んで、車の広告を表示する仕組みになっています・・・この際、配信先のサイトの運営者に広告料が入ります。アクセス数が増えれば増えるほど収入も増えます。今回の手法は、アクセス数の多いアダルトサイトから裏の「まとめサイト」へ強制的に飛ばすことで不正に広告料を稼ごうとしていると見られます。配信先のウェブサイトは極めて膨大な数なので、広告代理店も配信事業者も、なかなか全てをチェックしきれないというのが実情なんです』、なるほど。
・『田中(NHK):こうした被害、実際どのくらい広がっているのかといいますと、こちらをご覧ください。これは今回、NHKの取材で明らかになった手口「飛ばし裏広告」で実際に配信されていた広告です。200以上あります。誰もが知っている大手企業の広告、業種もいろいろです。この中でいくつかの広告主に取材しましたところ、皆一様に、初めてこの事実を知ったと驚いていました。ネット広告の業界団体であります「日本インタラクティブ広告協会」は、今回の「飛ばし裏広告」のような手口を「アドフラウド」と呼んでいまして、不正な広告費詐取の手法、あるいは不当に横取りする行為と定義しています。ネット広告を巡る不正はある調査会社の推計では、全体の9.1%で行われているとされていまして、決して無視できない数字だと指摘しています』、不正が全体の9.1%とは、驚くほどの多さだ。
・『武田(NHK):大手広告代理店の元社員で、現在はネットニュースのサイト運営に当たっている中川さん。ネット広告費の不正は「アドネットワーク」の仕組みが鍵だということでしたが、中川さんはどう捉えていらっしゃいますでしょうか? 中川さん:2008年ごろからアドネットワークって爆発的に普及したんですけれども、その前までは個別のサイトに載せてくれとお願いするような状況だったんですね。 武田:従来のテレビや新聞に載せるようにということですね。 中川さん:そうです。ところが、一気にたくさんのサイトに広告を出せて、しかも見てほしいターゲットにドンピシャでささるようになったと。これはすばらしいことなんですよ。ところが、本来出したいと思っていなかったような、ちょっと反社会的なサイトだったりとかにも出してしまうという弊害が出てきてしまったんですね・・・日々、コンピューターの世界って、ネット広告の世界って進化していて、みんな開発してくるんですよ、新しい商品を。そこにたぶん追いついていけないと思っていますね、広告主の側が。 武田:電通やヤフーのような巨大な企業でも状況把握できていないようでしたけれども、こういった企業の責任をどうお感じですか? 中川さん:もちろん責任はあるし、先ほども、電通の方もヤフーの方もおわびをしていました。ところが、これを見ると分かるんですけれども、ここに電通がいて、ヤフーがいて、さらに「アドネットワーク」があると。プレーヤーの数が本当に多いんですね。昔ながらのテレビ広告とかだったら、広告主、広告代理店、テレビ局といけたのに、今プレーヤーが多くて一体誰が悪いことをしているかが分からなくて、結局、責任の分散システムが出来てしまっているということなんですよ・・・田辺記者:曽於市ですが、私たちの取材のあと、不正な「まとめサイト」をブラックリストに載せて、ネット広告の配信を止めました。もともと支払いは年度末でしたので、税金が不当に支払われるのを未然に防ぐことができたということです。さらに、不正な「まとめサイト」には、VTR冒頭にも出ていたように、総務省ですとか法務省といった中央省庁の広告まで出ていましたが、こちらもすぐに広告を止めて、調査を現在、進めているということなんです』、曽於市や中央省庁はNHKの取材を契機に、広告を止め、財政支出にはつながらなかったのは不幸中の幸いだ。
・『追跡!ネット広告の闇 不正の核心に迫れ 鹿児島県曽於市のふるさと納税の広告が配信されていた不正な「まとめサイト」。その運営者は何者か、徹底的に調べました。サイト上では、運営者は事務局とだけ書かれ、手がかりがありません。そこで取材班はネット空間に残された膨大な情報から、サイトの運営者を探ることにしました。見つかったのが、このサイトの過去のページ。そこには会社名と住所が表示されていたのです。 福井県の海沿いにある小さな町。訪ねてみると、ごく普通の一軒家でした・・・出てきたのは、70代の男性。 もともとは、この会社の代表をしていましたが、今は息子が後を継ぎ、別の所で仕事をしているといいます。父親に教えられた事務所に向かうと、看板のない一室で息子が1人。取材を申し込むと、「話すことはありません」と拒否されました。そこで、会社の役員を務める母親に連絡を取りました・・・母親によれば、会社はもともと原発関連の土木工事を請け負っていましたが、本業の経営不振がきっかけで去年(2017年)インターネット事業を始めたといいます。 母親「原子力発電所のほうも再稼働とか難しいこともいろいろありますのでね。そんなところでネット関係のことで(息子が)知り合った方がいて、大阪やら東京やら、いろいろ研修に行きましたので。」・・・不正な「まとめサイト」を運営していたのは、原発の町でネット事業を始めたばかりの家族経営の会社でした。果たして、この1社だけで大がかりな不正の仕掛けを作れるのか。調べを進めると、あのアダルトサイトから飛ばされる不正な「まとめサイト」は確認できただけで19ありました。それらのサイトの運営に関わっていると見られる業者は、都内のほか、愛知、福岡など全国各地に散らばっていました。ところが、SNSなどの分析から、これらのサイト運営者はほとんどが互いにつながりを持っていることが判明。私たちは複数の運営者を直撃取材しました。そして、このうちの1社の代表に話を聞きました。その男性は40代。話をしてみると、ネットにはそれほど詳しくなく、さまざまな仕事に携わってきたことが分かりました。 記者「アダルトサイトから飛ばす仕掛けは、あなたが開発した?」 男性「いいえ。配信事業者の紹介で仕掛けを設定してもらった。」 ならば…。記者「システムを提供している会社を知っている?」 男性「ああ、そうですね。そこが大本です。」 記者「その会社はどこですか?」 男性「絶対、言えない。」 「飛ばし裏広告」のシステムを提供している会社はどこなのか。私たちは専門家に協力を依頼しました。アダルトサイトに仕組まれていた「まとめサイト」に飛ばす仕掛けの中身を解析してもらいます。 日本ハッカー協会 杉浦隆幸代表「このプログラムを提供している会社を調べることができまして、●●(A社)という会社名ですね。」 A社は都内に本社がある、従業員30人ほどのIT企業でした。A社は「同じ名前のシステムは当社のものだが、サイトに仕掛けていたかは言えない。仮にそうだとしても不正ではないと考える」としました。 取材班が調べたところ、このシステムはおよそ1,000のアダルトサイトなどに仕掛けられていたと見られます。一体どうなっているのか』、「1,000のアダルトサイトなどに仕掛けられていた」とは驚くような多さだ。
・『追跡!ネット広告の闇 不正のカラクリとは・・・田辺記者:関係を整理します。アダルトサイトにはある仕掛けがされていて、不正な「まとめサイト」に自動的に飛ばされるようになっていました。飛ばされる先の不正なサイトの数は、確認できただけで19。運営者は全部で7人いました。そのサイトが使っていた飛ばしのシステムを分析すると、浮かび上がってきたのが、このA社です。 武田:このアダルトサイトと不正な「まとめサイト」をつなぐ役割をしていたのが、このA社だったということなんでしょうか? 田辺記者:私たちはその可能性があると考えてA社を取材しましたが、A社は飛ばしのシステムの名前が自社の持つシステムと同じであるとは認めましたが、不正に当たることは一切やっていない、そして、それ以上は答えられないとしました。 武田:一方、今回の手口で、この「まとめサイト」の運営者は、どのぐらいもうけたんですか? 田辺記者:今回、私たちが確認したある「まとめサイト」を、これを例に試算してみますと、このサイトのアクセス数は、民間の調査会社「シミラーウエブ」の推計で、今年(2018年)7月の1か月間で3,000万ページビューありました。1ページに15枚の広告が掲載されていたので、1枚当たり0.01円という一般的な相場で単純計算しますと、このサイトの運営者にはひと月に450万円の広告収入が入っていたということになります』、アダルトサイトへのリンクだけで月450万円の広告収入とはいい商売だ。
・『田中:こうした不正をどうすれば防げるのか。 こちらは不正なネット広告を調査・監視するアメリカの企業「IAS」です。日本にも支社があります。こちらはIASが「ボット」と呼ばれる、人間ではなく、機械がページを閲覧して、広告費を水増しする不正な手口が行われている様子を可視化したものです。 このボットの活動が活発になればなるほど、赤から黄色に変わります。時間を見ますと、夜間にこのボットが活発に動いていることが分かります。こうした監視システムを利用している企業は増えています。例えば日本ですと「ネスレ日本」。調査会社とともに週に1回チェックして、自社の広告に不正が見つかりましたら、そのサイトへの広告の配信を止めています。また、ネット広告の業界団体も、不正なサイトとの取り引きを停止するなど、対策を進めようとしています。しかし、不正の手口もどんどん新しいものが出てきていまして、いたちごっこが続いているという状況ですね』、「ネスレ日本」のように独自に毎週チェックしている企業も例外的にはあるようだ。
・『中川さん:先ほど市役所の方もすごい戸惑っていて、まさかこんなことになっているとはと。でも、デジタルの広告って、とにかく分からないと言っている場合ではないと思うんですね、進化し過ぎて。あと理系の脳みそも必要で、数字をどう読むかというところの勉強までしなければいけない。 武田:例えばどんな数字なんでしょうか? 中川さん:ここのサイトに出した方がよりクリックされる率が高いから、こっちにお金をいっぱい投入しましょうとか、そこの分析までしなければいけないんですよね。 武田:やっぱりそこまで考えないと、うかつに手を出せないということですね。 中川さん:だからこそ、代理店に丸投げして知らなかったというのはダメだし、代理店の側も、きちんとまともなサイトに配信しているよというところまでチェックが必要かなと。 武田:ネット広告で不正がまん延している状況が続きますと、私たち消費者、あるいはユーザーにはどんな影響があるんでしょう。 中川さん:まずは、広告料金というのが、販売価格に乗っているわけなんですよね・・・変なサイトばっかり増えてしまった場合、いい情報を取れなくなるので、そういういいサイトが残るためにも、適切な広告運用が必要なので、対岸の火事とか、業界のゴタゴタと思わずに、自分事と捉えていただければと思います。 武田:こういった不正にお金が使われるということになると、我々が結局、損するし。 中川さん:いい情報を取れるサイトにお金が回ってこなくなって閉鎖せざるを得ないなんてこともありえますので、自分ごとなんですね。 武田:そうなると、結局は消費者の損失になるということなんですね。 私たち消費者にもはね返ってくる、このネット広告の不正。今回見えてきたのは、まだ実はほんの一部です。私たちは、この問題をこれからも追い続けていきます』、電通やヤフーの無責任さには猛省を促したい。NHKの今後の追跡には大いに期待したい。
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