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日韓関係(除く慰安婦)(その2)(韓国の元駐日大使に聞く 徴用工・慰安婦・レーザー照射問題の背景、韓国はなぜ「ちゃぶ台返し」を繰り返すのか?4つの“なぜ”を解明、日韓はなぜ良好な関係を継続できないのか 韓国・文大統領「親日清算」発言の本当の意味) [外交]

日韓関係(除く慰安婦)については、1月21日に取上げた。その後も関係悪化が続き、日本でも嫌韓ムードが高まっている。今日は、(その2)(韓国の元駐日大使に聞く 徴用工・慰安婦・レーザー照射問題の背景、韓国はなぜ「ちゃぶ台返し」を繰り返すのか?4つの“なぜ”を解明、日韓はなぜ良好な関係を継続できないのか 韓国・文大統領「親日清算」発言の本当の意味)である。

先ずは、2月20日付けダイヤモンド・オンライン「韓国の元駐日大使に聞く、徴用工・慰安婦・レーザー照射問題の背景」を紹介しよう(Qは聞き手の質問、」Aは申カク秀氏の回答)。
https://diamond.jp/articles/-/194564
・『いま、日韓関係が危機に瀕しています。2018年秋から元徴用工への賠償をめぐる裁判や慰安婦問題、レーダー照射問題などが次々と浮上し、政府間の感情的な対立に発展したことにより、国民の間でも韓国に対してかつてないほどの疑問や不信感が渦巻いています。その背景を元駐日韓国大使の申カク秀氏(カクの文字は王へんに玉)に聞きました』、現在は知日派の韓国人の多くが口を閉ざしているなかで、貴重なインタビュー記事だ。
・『関係悪化が構造的に定着 両国ともに国内政治を優先  Q:日韓関係の現状をどう見ていますか。 A:韓日関係の基本である1965年日韓基本条約から、今年で54年になります。これまでも韓日間にはいろいろな問題があり、両国関係は危機になったこともありました。今回の関係悪化は、非常に長く、もっとも厳しい危機ではないかと思います。 70年代、金大中拉致事件や文世光による朴正煕大統領夫人の暗殺事件など、韓日関係を危機的な状況にする事件がありました。当時は国交断絶という話まで出ていました。しかし、1年ほど経つと冷静さを取り戻しました。 でも、今回の危機は長引いています。2012年に入ってから関係が悪くなり、改善したのは15年の韓日合意のとき。その後は小康状態でした。それが16年末からまた悪くなり、それが今まで続いています。 この悪化は文在寅政権だけが招いたことではありません。朴槿恵政権のときも、そんなに良くなかった。今は、関係が悪い状態が長引くにつれて、両国はより感情的になっていて、お互いにそれを増幅してしまっている。構造的に、関係悪化が定着することになっています』、長年日韓関係を見つめてきた申カク秀氏が「今回の関係悪化は、非常に長く、もっとも厳しい危機ではないか」、というからには本当に深刻なようだ。
・『その背景には、いろいろな要因があります。まず、両国ともに戦後生まれの世代に変わって、両国の過去史に対する認識の差が出ています。韓国側から見ると、日本は安倍政権になってから保守右傾化、歴史修正主義が顕著になっています。 また、中国の経済成長によって東アジアの地域の勢力転換が起きています。朴槿恵政権時代、韓国は中国に熱心に接近しました。その反面、韓日関係は悪くなり、日本では韓国の中国傾斜論が広がっています。それは歪んだ見解だと思いますが…。 さらに、韓日の経済格差も縮まっています。日本とは対等とはいわないまでも、購買力平価で一人あたりの所得はほぼ同じです。 両国のリーダーシップにも問題があります。双方とも、相手の国がいかに重要な存在であるかという認識が欠けています。だから、国内政治を優先してしまいます。韓国でも日本でも同じです。 こうした問題がすべて絡まって、両国関係を一種の“多重複合骨折状態”にしています。韓日関係において感情的になってしまう悪循環から、両国ともに抜け出せません。 昨年は徴用工問題、韓日合意に基づいて設立された「和解・治癒財団」の解散、旭日旗を巡って日本の海上自衛隊が韓国での国際観覧式への参加見合わせなど、さまざまな問題が重なりました。今も尾を引いています』、「両国のリーダーシップにも問題があります。双方とも、相手の国がいかに重要な存在であるかという認識が欠けています。だから、国内政治を優先してしまいます」、というのはその通りだろう。購買力平価でみた一人あたりの所得は、2017年で190か国中、日本30位の42942ドル、韓国32位の39548ドルと確かに僅差のようだ(世界経済のネタ帳、下記リンク参照)日本がここまで伸び悩んでいるとはショックだ。「両国関係を一種の“多重複合骨折状態”に」というのは言い得て妙だ。
https://ecodb.net/ranking/imf_ppppc.html
・『韓日間にある法と正義の観念の違い  Q:韓国は65年の日韓基本条約で合意し、これまで歴代韓国政権が問題視してこなかった徴用工の件と、15年の日韓合意で合意した慰安婦の件を取り上げ、日韓の関係が悪化する要因となりました。日本では「なぜ一度合意したことを韓国は持ち出すのか」という疑問が渦巻いています。 A:それは確かにあると思います。この問題を理解するときに、韓日で、法と正義の観念の違いがあることを理解しなければなりません。韓国では「正義があれば、法律は変えるべきだ」という観念が強いのです。これまでも、民主化されてから正義のために過去の司法判決を覆すことはありました。これは日本では滅多に考えられないのではないでしょうか。 12年の三菱徴用工大法院第1部判決の根底には、この正義と法の関連性があるのです。65年に日韓基本条約を結んだのですが、判決は日本の植民地支配がそもそも不法だったから、それが原因で行われた強制労働の被害者への慰謝料については、請求権を取り扱った65年の請求権協定では解決していないという判断です。その延長で18年10月の大法院判決が出ました。 基本条約の2条には、日本の植民地支配については「already null and void」(もはや無効)と記されています。日本は65年の条約締結時から無効であるという解釈で、要するに「取り消し」という考え方です。それに対して韓国は、植民地支配が始まった当時から無効であるという解釈をしています。要するに、妥協のため玉虫色の解決をしていたので、これをずっと維持してきました。65年当時の韓国と日本は大きな意見差がありました。 今回の問題は、こうした韓日での解釈の違いが表に出たのです。先ほど申し上げた韓日での法律と正義という問題もあって、これだけ大きな問題となってしまいました。 ですから、これは文在寅政権が引き起こした問題ということではないのです。 12年の判決ができたとき、政権は動きが取りにくくなりました。政府がそれまでの立場を守ろうとすると、司法の判断に従わないということで、韓国の憲法に反する。一方で、司法の判断に従えば、日本との外交紛争に発展する。板挟みになってしまいました』、「韓国では「正義があれば、法律は変えるべきだ」という観念が強い」、というのは民主化革命を経てきた事情背景にあるのだろう。「基本条約の2条」について、「日本は65年の条約締結時から無効であるという解釈で、要するに「取り消し」という考え方です。それに対して韓国は、植民地支配が始まった当時から無効であるという解釈をしています」、というのは確かに折り合い難い解釈の違いだ。
・『Q:法と正義の観念の違いについて、そうした韓国の考え方を外交に持ち込めば、国と国との約束が守られないという事態を招くことになるのではないでしょうか。 A:それは韓国政府も認識していると思います。ただ、事実として、韓国政府は動きにくい状態にあります。 私はこれまでの既存の政府の立場と、司法の判断と矛盾しない解決策として、韓国政府、韓国企業、日本企業の3者による基金をつくり、徴用工問題に対処するということを提案しています。これは法律による解決ではないですが、この案が合意出来れば解決に向かうのではないかと考えています』、これは余りにも韓国側に寄り添い過ぎた提案だ。
・『Q:日本側は65年の日韓基本条約で合意したという立場です。 A:日本政府は5億ドルを支払ったから、この3社からは除いています。 中国強制労働被害者への戦後補償について、日本企業は基金を設立して和解のために努力していました。日本政府は中国にODAを通して、賠償金よりも遥かに大きな資金を拠出しています。 ドイツでは強制労働の問題について戦後、100億マルクを政府と企業が拠出して解決しました。戦後賠償について企業が資金を拠出することは先例があるのです』、ドイツでは業が資金を拠出したとはいえ、日本は政府が5億ドルを支払って「解決」したと思い込んでいたのも事実である。「日韓基本条約で合意」の意味をはっきりさせなかった点では、日本側にも落ち度がありそうだ。
・『私は、これは姿勢の問題だと思っています。これ以上、韓日関係を悪くしてはいけない。両国政府はお互いが置かれている立場を理解して、妥協的に解決するという心構えをもっていれば、解決できると思います。それに韓日両政府は、今、東アジアの大きな激流のなかにいるということを理解するべきです。北朝鮮も核保有国に近づいているし、中国もますます大きくなっていくでしょう。東アジアの平和と安定のために、韓日両政府は大局的な視点を持つことが大事です。 韓国と日本は、OECD加盟国で同じ土台で話ができる国同士なのです。お互いが感情的になっている暇はありません。これ以上韓日関係を悪化させれば、もっと大きな国益を損なうことを肝に命じるべきです。 Q:大法院の金命洙長官は、徴用工問題について個人賠償権は消滅していないという考えの持ち主で、弁護士として徴用工問題に取り組んでいた文在寅大統領と考え方が近い人物だと言われており、実際に2017年、文在寅大統領が任命しました。この問題を浮上させたのは文在寅大統領だという指摘もあります。 A:それは言いすぎです。もちろん、金命洙院長は地方法院の院長を務め、韓国の司法部の中でも、進歩的な考え方をする研究会の座長でした。文在寅大統領は、徴用工問題に確かに最初取り組んでいましたが、個人的な縁はないと思います。今度の判決は合議体が下したものですから、大法院の人事が判決に影響を与えているとは思えません』、それまで大法院が審議を遅らせていたのを、金命洙院長になって審議を早めたのも事実で、「大法院の人事が判決に影響を与えているとは思えません」というのは言い過ぎだ。
・『南北融和は分断国家として当然の外交目標である  Q:今の文在寅政権は日本や米国との関係悪化を厭わず、政策を進めているように見えます。先日も北朝鮮に対する制裁について、韓国が違反しているのではないかという報道がありました。外交専門家の間では、このままでは文在寅政権は国際社会で孤立するのではないかと憂慮する声もあります。 A:文在寅政権は発足以来、南北間の和解をするために、ずっと北朝鮮の門を叩き続けていました。ただ、17年は北朝鮮は核実験やミサイル発射実験など挑発を続けていましたので、なかなか進まなかった。ところが、18年になって急に門が開いた。平昌オリンピックをきっかけに南北と米朝がそれぞれ接近し、3回目の南北首脳会談が開かれ、6月には米朝首脳会談が行われました。 文在寅政権の基本的な姿勢は、南北関係を改善し、それによって核問題の解決と米朝関係の改善につなげるというものです。ただ、問題は文在寅大統領は少し気が早くて、アメリカと接近法において差が出ました。文在寅大統領は制裁の一部を緩和して、南北関係を良くし、米朝が協議する環境を整えようという考え方です。 一方で、アメリカは非核化が出来るまで制裁を維持するつもりです。その意見の食い違いを調整するために韓米のワーキンググループを発足させました。 Q:北朝鮮の核開発は続けられていると見られています。国際社会は今、北朝鮮に対して非常に厳しい目を向けています。今の文在寅政権の対北朝鮮政策が国際社会と歩調が合っていないのは、地域の平和にとってマイナスなのではないでしょうか。 A:南北融和を目指すこと自体は、分断国家として当然の外交目標です。その方針自体が間違っているというわけではありません。 ただ核武装が実際に近づいているということをよく理解して、南北融和よりも核問題の解決が優先されるべきだということです。韓国は今、ちょっと急いでしまっています。このままでは、北朝鮮の思惑通りになってしまうということを心配しています。 非核化には米国と日本との協力は欠かせません。韓国は日本との関係がいかに大切であるかということを、よく考えるべきだと思います。そして日本も、韓国が大事な存在だということを考えるべきです』、これについては概ね異論はない。
・『両国とも元慰安婦の方々への心配りが足りなかった  Q:2015年の日韓合意は、慰安婦問題を最終的に解決したとして、今後の日韓関係の基礎になるものだと評価する声もありました。しかし、韓国政府は合意には重大な問題があるとして検証を進め、「和解・癒やし財団」は解散されてしまいました。 A:外交交渉にはつねに妥協がつきものです。お互いに満足できないところは常にあります。 韓日合意の問題は、合意を発表してからの両国の努力不足にあります。韓国政府も日本政府も、国民に対してこの合意がどのようなものなのか、どのような意味があるのか、説得して理解してもらわなければなりません。そういう努力が、両国政府に欠けていました。それを看過してきた結果です。 慰安婦の問題は、心の問題です。どのようにして元慰安婦の方々の心を癒やすか。両国ともにそれについての心配りが足りなかった。行動も足りなかった。例えば、韓国政府については、当時の朴槿恵大統領や外交部長官が元慰安婦の方を食事にでも招いて、政府として合意の意味を伝えて、十分に元慰安婦の方の願いは反映できていないかもしれないが、足りない部分は韓国政府としてもこれからも努力していくということを伝えるべきでした。それをやれば、だいぶ違った結果になっていたでしょう。 一方で、日本政府も対応がまずかった。安倍総理は、最終的に解決したからこれからは謝罪はない、という趣旨のことを言った。これは絶対にやってはいけない対応でした。合意した途端に、すぐにその合意と違う発言をしたんです。これからも謝罪の精神にのっとって、努力していくと言えばよかった。 両政府は過去史に立場が大きく違います。その違いをどういうふうに歩み寄り、国民にどのように納得させるか。お互いに両政府は、国民を納得させるために助け合わないといけません。その姿勢がありませんでした。 私が強調したいのは、お互いが謙虚に、協力して、未来のためにやっていくということです。日本は過去に対して謙虚に、韓国は未来に対して謙虚に、そういう気持ちが必要です。それで和解にもっていく。韓国もすべてが正しいわけではありません。良いことばかりやっているわけではありません。大事なのは解決のためにお互いが協力することです』、「安倍総理は、最終的に解決したからこれからは謝罪はない、という趣旨のことを言った」のは、確かにまずかった。
・『Q:今後はこの問題について、解決に向けてどのように進めばよいのでしょうか。 A:私は財団の解散には反対でした。しかし、解散してしまった。韓国政府は残された57億ウォンを、合意の精神に合う形で、どのように使っていくのか。日本政府と協力して具体的な案を韓国側がつくっていくことが重要です。それがなければ、進展しません。 Q:韓国では、物事を論理ではなくハートで考えるという指摘があります。 A:確かに、韓国人は日本人よりも、相対的にそういう傾向があるかもしれません。ですが、過去史以外に韓日関係にあるさまざまな問題について、そういう傾向はあまりありません。 過去史の問題は、心の問題です。アイデンティティの問題ですので、ハートで考えることになりがちなのです。でも一般的なこととは違います。 今年も750万人以上の韓国人が日本を訪れています。これは日本の良いところを認めているからです。ハートで判断するということは確かにあると思いますが、全てではないです』、なるほど。
・『表に出ている声だけが韓国全体の日本に対する考え方ではない  Q:レーダー照射問題についてはどうお考えでしょうか。 A:この問題は非常に軍事的な問題で、専門家でなければわからない問題です。きちんと両国の防衛当局同士で話し合うことが基本です。徴用工問題や慰安婦問題で、日本政府が苛立っていますが、問題が大きくなってしまい、韓日の安保協力に大きなダメージを与えてしまいました。お互いに良くないです。両国政府は感情的にならず、冷静に問題解決にあたるべきです。こんなに問題を大きくして、誰が喜ぶのでしょうか。 Q:文在寅大統領は、日本に対して強硬な姿勢です。軟化することはあるのでしょうか。 A:韓国には「親日フレーム」があります。韓日関係を重要に思って、関係改善へ向けて発言することを難しくする雰囲気を作っています。その雰囲気をSNSで増幅するのです。そのため、なかなか声が出せません。今のような韓日関係が好ましくないと思っている人はたくさんいます。表に出ている声が韓国全体の考え方だと思ってはだめです。 いずれ国民感情は変わると思います。両国民の無知、誤解、偏見を無くすための緻密な努力が必要で、もっと国民交流と文化交流を強化すべきです。 いまの苦しい状況から早く抜け出すには、シャトル外交を復活して文在寅大統領と安倍総理が直接話し合うべきだと思います。何かあったら話し合う、その機会をつくることです。 お互いに気が進まないでしょう。それはお互いにそうです。しかし、地域の平和と安定、国のため、対話をして解決の糸口を探る努力をするべきです。 私は実は、未来志向という言葉は適切ではないと考えています。21世紀にふさわしい韓日関係を構築するといことが現実に適います。私は1977年に外交部に入りました。その時から韓日関係のコードワードだったのが「未来志向」です。40年経っても変わらないでいますね。それに未来志向というのは、過去をすべて忘れるというような印象をも与えています。そうではなくて、私は過去も現在も未来も、ともに考えることが大事で、それが韓日関係を進展させるために必要だと思います。 今、両国のリーダーたちはお互いを軽んじています。相互パッシングの状態です。韓国政府も日本政府も、自分にとってお互いが大切な存在であることを真剣に考えることが必要です』、「未来志向というのは、過去をすべて忘れるというような印象をも与えています。そうではなくて、私は過去も現在も未来も、ともに考えることが大事で、それが韓日関係を進展させるために必要だと思います」、それを一言のキャッチフレーズにした表現fがあれば、教えてもらいたいところだ。

次に、2月21日付けダイヤモンド・オンライン「韓国はなぜ「ちゃぶ台返し」を繰り返すのか?4つの“なぜ”を解明」を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/194225
・『・・・いま、日韓関係が危機に瀕しています。2018年秋から元徴用工への賠償をめぐる裁判や慰安婦問題、レーダー照射問題などが次々と浮上し、政府間の感情的な対立にまで発展しています。なぜ、日韓関係はこれほどまでに悪化したのでしょうか。そこで、日韓関係において止めどなく出てくる「なぜ」を20に集約。ここではその中でも、日本国民が最も気になる疑問4つを解き明かします』、興味深そうだ。
・『【疑問1】なぜ一度合意したことを蒸し返すの?  韓国では、「正義があれば法律は変えるべきだという観念が強い」(申カク秀・元駐日大使、カクの文字は王へんに玉)。これが、韓国が平気でちゃぶ台返しをする最大の理由だ。 韓国の司法は元徴用工への補償について、1965年の日韓基本条約で解決しているにもかかわらず、日本企業に損害賠償を命じた。さらに2015年に「最終的かつ不可逆的」に解決した日韓慰安婦合意の見直しを行った。まさに合意をほごにするような行為だが、これは政権交代で「正義」が大きく変わったからだ。 現在の「正義」は、日韓基本条約や日韓慰安婦合意は、保守の朴正煕(パク・チョンヒ)政権と朴槿恵(パク・クネ)政権が、日本から謝罪や補償を十分に得られないまま結んだものだから、修正するべきだというもの。文在寅(ムン・ジェイン)政権は、それで日韓関係が悪くなったとしても、正義は優先されるべきものと捉えている。 ちなみに、ちゃぶ台返しは韓国だけがするわけではない。米国も政権交代で多くの国際的な枠組みや前提をひっくり返している』、確かに「ちゃぶ台返し」のなかでもトランプ大統領のは目に余る。
・『【疑問2】なぜ日本に対して感情的になるの?  韓国人は「物事を論理ではなくハートで考える傾向が強い」(武藤正敏・元在韓国特命全権大使)からだ。 とりわけ、日本との歴史については、常にハートで考え行動する。背景には日韓併合などで、民族としての誇りや尊厳、アイデンティティーを傷つけられたという歴史認識を持っていることがあるからだ。 こうした傷はお金による補償や国家間で合意した条約などでは決して癒やされることはないという考え方が前提にある。日本との歴史に関する問題は全て「心の問題」であるため、感情的になることが多いのだ』、だからといっても、韓国国会議長の「天皇陛下が謝ればよい」発言は、日韓関係に精通した人物からの発言であるだけに、日本人には理解し難いことだ。
・『【疑問3】日韓関係が悪化しているのに、なぜ多くの韓国人が日本へ旅行するの?  「韓国の人々が日本の社会、文化、食など良いところを認めているから」(武藤氏)だ。たとえ歴史認識で日本に対する猛烈な非難をしても、何から何まで日本のことが嫌いというわけではないのだ。 実際に日韓関係が悪化の一途をたどった2010年以降、訪日韓国人観光客は激増し、18年は750万人を突破。訪韓日本人観光客も230万人に達した。さらに韓国では村上春樹氏や東野圭吾氏の小説がベストセラーになった。情緒的に共通する部分もあるようだ』、多面的にみる必要がありそうだ。
・『【疑問4】なぜ韓国の大統領の末路は不幸なの?  韓国では大統領にあらゆる権限が集中しており、政治や行政、司法に大きな発言力を持つ。そのためそれに対する反発が常にあり、政権末期に不正疑惑として爆発するからだ。 李王朝時代には宰相が変わると、前宰相の親族(三族)を滅ぼすことが繰り返されてきた。そんな歴史も影響しているといわれる』、李王朝時代には「前宰相の親族(三族)を滅ぼすことが繰り返されてきた」、とは初めて知ったが、これで納得できた。
・『追及・逮捕は恒例行事  図の近年の大統領経験者は全員、後の政権に追及されている。盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領は親族にまで及んだ捜査を苦に自殺、世界に衝撃が走った。 キーワード(恨(ハン)(民族としての尊厳、アイデンティティーを歴史的に周辺の大国によって何度も踏みにじられてきたという、韓国人の根底にある強い恨みの気持ち。怨念というよりは、諦めや悲しみ、嘆きに似ているともいわれる。 日本に対して韓国人が恨の気持ちを持つきっかけは、1592年から98年にかけて豊臣秀吉が行った「文禄・慶長の役」、いわゆる「朝鮮出兵」。実に420年も前から、韓国人は日本に対して恨の気持ちを抱いているのだ。 今の韓国人にとっての日本に対する恨は、1910年から45年までの35年間、日本が韓国を併合し、統治した植民地支配だ。戸籍制度や教育制度を整備したが、韓国では圧倒的な国力の差で国民感情を押さえ付けられ、併合されたという認識が一般的だ。 韓国人の正義(法律や国際的な枠組み、常識よりもしばしば優先される概念。この法則を踏まえれば、文在寅政権の思考パターンの説明がつく。 現在の正義は、文政権が考える「正しい歴史」を確立することだ。その正義を実現するために、日本と韓国の両政府が国会で批准した日韓基本条約の内容が履行できなくなり、日韓関係が悪化しても仕方ないと考えている。今は日韓関係や国際的な枠組み、自国経済の成長よりも、とにかく正義が先だという状況だ。 「韓国はゴールポストを動かす」といわれるが、それはこの正義が時の政権や世論によって変わるからだ。従って日韓関係は、専門家の間では「必ず良くなる」という見方がある。それは今の正義がいずれ変わるからだ。もっとも、国際社会での韓国の評価は下げることになる』、しばらくは韓国の変化を静観して待つほかないのかも知れない。

第三に、東洋大学教授の薬師寺 克行氏が3月5日付け東洋経済オンラインに寄稿した「日韓はなぜ良好な関係を継続できないのか 韓国・文大統領「親日清算」発言の本当の意味」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/269059
・『植民地支配下の朝鮮で起きた広範囲の独立運動とされる「三・一運動」の記念日である3月1日。日韓関係がかつてないほど悪化していることもあって、韓国全土で反日ムードが高まり、大変なことになるのではないかと心配する向きもあったが、結果的には大きな混乱もなく終わった。 今年がちょうど100周年にあたることもあって、文在寅大統領は三・一運動記念日に向けて「親日清算」を繰り返し強調していた。そして、政府主催の記念式典での演説では、「親日残滓の清算はあまりにも長く先延ばしされた宿題だ」と強調していた。 この部分だけを聞くと、まるで日本が好きな韓国人全員を排除しようとしているかのように受け取れる。文大統領はここまで徹底した「反日」なのかと諦めたくもなる。しかし、文大統領の言う「親日」の言葉の意味は、日本人が受け止めている意味とはまったく異なっている』、同じ漢字を使っても意味が違うとは、ややこしい。
・『日韓で異なる「親日」の意味  文大統領は同じ演説で次のように説明している。 「親日残滓の清算とは、親日は反省すべき、独立運動は礼遇を受けるべきという最も単純な価値を立て直すことです」 これだけではまだわかりにくい。菅義偉官房長官が先月、記者の質問に答えて「親日清算」について説明しているので、それを紹介しよう。 「韓国の独立運動の歴史や独立運動家の記憶を強調する文脈で発言したと承知している。このような文脈の親日は、戦前や戦中に日本に協力した関係者を批判する用語であり、日本語でいう親日とは意味が異なるものだ」 これならわかりやすい。日本語の語感では一般的に「親日」と言えば日本を好きなことであり、「親日家」と言えば日本の観光地や食事などが好きで頻繁に来日する外国人を指している。ところが同じ漢字を使っても、文大統領の言葉の意味は、菅官房長官が説明したように、植民地支配時代に日本政府や日本軍に積極的に協力した韓国人を指しているのだ。その「清算」とは、そうした「親日」の人たちが戦後もぬくぬくと暮らしていることは許せないという意味なのだ。 2018年には韓国から約750万人が来日した。この中には観光目的の韓国人も多いだろう。そうした人たちに韓国政府が「親日は清算する」と言って圧力を加えるということは、冷静に考えればありえないことである。言葉の意味を誤解し、感情的に反発することだけは避けなければなるまい』、第二次大戦でドイツに占領されたフランスでも戦後、ドイツへの協力者狩りが行われたぐらいだから、占領期間がはるかに長い韓国でははるかに深刻なのだろう。
・『「親日」をめぐる韓国内の論争は文大統領が初めてではない。太平洋戦争終結後、韓国はアメリカの支配を経て1948年に独立した。李承晩、朴正煕、全斗煥大統領らの独裁国家、軍事国家が続き、民主化が実現したのは1987年だった。 この間、植民地支配時代に日本に協力した人たちが、日本の敗戦後も韓国政府の主要ポストを握り続けてきた。逆に植民地支配時代に独立運動に取り組んだ人たちは、韓国独立後、民主化運動に力を入れたことで弾圧の対象になったとされている』、韓国ではフランスとは全く事情が違うようだ。
・『「親日」めぐり韓国内で激しい論争  文大統領が言う「親日派反省すべき、独立運動は礼遇を受けるべき」と述べているのは、こうした韓国の歴史を踏まえての発言である。 この「親日」をめぐる韓国内の論争は激しい政治的対立に発展している。韓国の民主化は市民運動によって実現しており、それを担った人たちが政治的には「進歩派」と呼ばれるグループを形成し、金大中氏や盧武鉉氏という大統領を生み出した。特に2003年に就任した盧大統領が「親日清算」に積極的に取り組んだ。「日帝強占下の親日反民族行為真相究明特別法」を制定し、「親日派」人物の調査を開始した。調査対象は日韓併合条約を推進した官僚や将校、独立運動を取り締まった警察官や司法関係者、さらにはマスコミ関係者らも含まれた。 韓国の「親日清算」の動きは徹底している。2005年には植民地化や植民地統治に協力した人たちの子孫の所有する土地や財産を没収するための「親日反民族行為者財産の国家帰属特別法」までも制定した。その結果、盧政権時代に約170人が没収対象の「親日」とされ、子孫の所有する土地などが政府に没収された』、アメリカも韓国統治に当たって、韓国内で力を持っていた「親日派」を大いに活用、その後、彼らが政府や実業界の中核となっていったという歴史を踏まえれば、親日清算を余りやると、経済や政界に大混乱を招くリスクがあろう。「没収対象の「親日」とされ」たのは「約170人」と、意外に少ないのは、こうしたリスクから手心を加えたためだったのかも知れない。
・『何もここまでやることはなかろうと思うのだが、韓国の国内政治の対立は日本よりはるかに激しいものがある。盧大統領の次に大統領に当選した保守派の李明博氏は、盧大統領が進めてきた「親日清算」関連の作業をすべてストップさせた。そればかりか、保守系の民間団体は「親日清算」に対抗して「親北人名辞典」を刊行するという徹底ぶりである。 こうしてみると「親日」論争は韓国内の政治問題にすぎないともいえるが、韓国史に日本が深く関与していることから、日本がまったく無関係とはいえない複雑さがある。 進歩派からすると、保守派政権時代の政治的資産は、それが内政問題であろうが外交的成果であろうが、ことごとく否定の対象になってしまう。むろん、その逆もありうる。従って保守派の代表的政治家である朴正煕大統領が実現した日韓国交正常化とそれに伴う日韓基本条約などは、進歩派にとってはその後の韓国経済の著しい成長などの成果にかかわらず、否定すべき対象になってしまう。同じく朴大統領の娘である朴槿恵大統領時代の従軍慰安婦についての日韓合意も、同じ理由で否定されるべきものになる』、隣国である以上、こんな韓国の保守派と進歩派の対立に巻き込まれざるを得ないのは、宿命とはいえ、たらい立場だ。
・『国内政治対立が外交の継続性を阻害  その結果、日韓関係については過去に締結された条約、あるいは政府間の合意などが保守派と進歩派の間の政権交代によってきちんと継承されず、後続の政権によって否定されたり正反対の評価を受けることがしばしば起きる。日韓両国が良好な関係を継続的に維持できない大きな理由の1つがここにあるといえるだろう。 社会保障政策や教育政策などの国内政策はそれぞれの国が自己完結的に決めて実施することが可能だ。しかし、外交はそうはいかない。2国間関係であれば相手国と、多国間関係であれば関係国のすべてと信頼関係を作り、交渉の末に合意した条約などをきちんと守る。それが現代の国際社会におけるルールである。仮に過去の合意に問題があるなら、一方的に無視したり切り捨てるのではなく、改めて外交交渉を行わなければならない。こうした基本原則が守られなければ外交関係は成り立たない。 しかし、日韓関係においては、元徴用工問題や元慰安婦問題への対応などに表れているように、韓国国内の保守派と進歩派の対立が、そのまま外交関係に一方的に持ち込まれ、韓国側の論理だけで外交的資産が破棄されたり無視されるという事態が起きている。これは外交としてはあまり利口なやり方ではない。 幸い3月1日の演説で文大統領は、「今になって過去の傷をほじくり返して分裂を引き起こしたり、隣国との外交で軋轢要因を作ったりしようとするものではありません」と述べている。文大統領にしては珍しく日韓関係に配慮した発言だ。 直前にベトナムで行われた米朝首脳会談が決裂したことで、最も力を入れている北朝鮮との融和促進や経済協力にブレーキがかかりそうになってきた。その状況の変化を踏まえての発言であろう。文大統領が南北関係改善のために日本に協力を求めようという方向に多少なりとも舵を切ろうとしているのであれば、これは大いに歓迎すべき発言である』、文大統領が本当に方針転換したのであれば、誠に喜ばしい限りだが、もうしばらく様子見も必要だろう。
タグ:慰安婦問題 日韓関係 東洋経済オンライン ダイヤモンド・オンライン 薬師寺 克行 レーダー照射問題 (除く慰安婦) (その2)(韓国の元駐日大使に聞く 徴用工・慰安婦・レーザー照射問題の背景、韓国はなぜ「ちゃぶ台返し」を繰り返すのか?4つの“なぜ”を解明、日韓はなぜ良好な関係を継続できないのか 韓国・文大統領「親日清算」発言の本当の意味) 「韓国の元駐日大使に聞く、徴用工・慰安婦・レーザー照射問題の背景」 元徴用工への賠償をめぐる裁判 政府間の感情的な対立に発展 国民の間でも韓国に対してかつてないほどの疑問や不信感が渦巻いています 元駐日韓国大使の申カク秀氏 関係悪化が構造的に定着 両国ともに国内政治を優先 これまでも韓日間にはいろいろな問題があり、両国関係は危機になったこともありました 今回の危機は長引いています。2012年に入ってから関係が悪くなり、改善したのは15年の韓日合意のとき。その後は小康状態でした。それが16年末からまた悪くなり、それが今まで続いています 今回の関係悪化は、非常に長く、もっとも厳しい危機ではないか 両国ともに戦後生まれの世代に変わって、両国の過去史に対する認識の差が出ています 中国の経済成長によって東アジアの地域の勢力転換 朴槿恵政権時代、韓国は中国に熱心に接近 韓日の経済格差も縮まっています 双方とも、相手の国がいかに重要な存在であるかという認識が欠けています 国内政治を優先 両国関係を一種の“多重複合骨折状態”に 旭日旗を巡って日本の海上自衛隊が韓国での国際観覧式への参加見合わせ 韓日間にある法と正義の観念の違い 韓国では「正義があれば、法律は変えるべきだ」という観念が強い 判決は日本の植民地支配がそもそも不法だったから、それが原因で行われた強制労働の被害者への慰謝料については、請求権を取り扱った65年の請求権協定では解決していないという判断 基本条約の2条 日本は65年の条約締結時から無効であるという解釈で、要するに「取り消し」という考え方です 韓国は、植民地支配が始まった当時から無効であるという解釈をしています 妥協のため玉虫色の解決をしていた これは文在寅政権が引き起こした問題ということではないのです 私はこれまでの既存の政府の立場と、司法の判断と矛盾しない解決策として、韓国政府、韓国企業、日本企業の3者による基金をつくり、徴用工問題に対処するということを提案 中国強制労働被害者への戦後補償について、日本企業は基金を設立して和解のために努力 日本政府は中国にODAを通して、賠償金よりも遥かに大きな資金を拠出しています ドイツでは強制労働の問題について戦後、100億マルクを政府と企業が拠出して解決しました。戦後賠償について企業が資金を拠出することは先例があるのです 両国政府はお互いが置かれている立場を理解して、妥協的に解決するという心構えをもっていれば、解決できると思います 南北融和は分断国家として当然の外交目標である 両国とも元慰安婦の方々への心配りが足りなかった 安倍総理は、最終的に解決したからこれからは謝罪はない、という趣旨のことを言った 表に出ている声だけが韓国全体の日本に対する考え方ではない 未来志向というのは、過去をすべて忘れるというような印象をも与えています そうではなくて、私は過去も現在も未来も、ともに考えることが大事で、それが韓日関係を進展させるために必要 「韓国はなぜ「ちゃぶ台返し」を繰り返すのか?4つの“なぜ”を解明」 【疑問1】なぜ一度合意したことを蒸し返すの? 【疑問2】なぜ日本に対して感情的になるの? 韓国人は「物事を論理ではなくハートで考える傾向が強い」 【疑問3】日韓関係が悪化しているのに、なぜ多くの韓国人が日本へ旅行するの? 【疑問4】なぜ韓国の大統領の末路は不幸なの? 李王朝時代には宰相が変わると、前宰相の親族(三族)を滅ぼすことが繰り返されてきた 追及・逮捕は恒例行事 「日韓はなぜ良好な関係を継続できないのか 韓国・文大統領「親日清算」発言の本当の意味」 親日残滓の清算はあまりにも長く先延ばしされた宿題だ 日韓で異なる「親日」の意味 親日残滓の清算とは、親日は反省すべき、独立運動は礼遇を受けるべきという最も単純な価値を立て直すこと 戦前や戦中に日本に協力した関係者を批判する用語 その「清算」とは、そうした「親日」の人たちが戦後もぬくぬくと暮らしていることは許せないという意味 植民地支配時代に日本に協力した人たちが、日本の敗戦後も韓国政府の主要ポストを握り続けてきた 逆に植民地支配時代に独立運動に取り組んだ人たちは、韓国独立後、民主化運動に力を入れたことで弾圧の対象になった 「親日」めぐり韓国内で激しい論争 日帝強占下の親日反民族行為真相究明特別法 親日反民族行為者財産の国家帰属特別法 盧政権時代に約170人が没収対象の「親日」とされ、子孫の所有する土地などが政府に没収された 進歩派からすると、保守派政権時代の政治的資産は、それが内政問題であろうが外交的成果であろうが、ことごとく否定の対象になってしまう 国内政治対立が外交の継続性を阻害 文大統領にしては珍しく日韓関係に配慮した発言
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