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高齢化社会(その13)(キレる老人 事故る老人が続出!定年で解放された後の心構え、“塩漬け”おじさんが定年後再就職で失敗する理由、海外からも揶揄される貧しき長寿国ニッポン) [国内政治]

高齢化社会については、7月3日に取上げた。今日は、(その13)(キレる老人 事故る老人が続出!定年で解放された後の心構え、“塩漬け”おじさんが定年後再就職で失敗する理由、海外からも揶揄される貧しき長寿国ニッポン)である。

先ずは、明治大学専門職大学院グローバル・ビジネス研究科教授の野田 稔氏が6月17日付けダイヤモンド・オンラインに寄稿した「キレる老人、事故る老人が続出!定年で解放された後の心構え」を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/205708
・『年寄りの行動を制限するのが正しいか?  高齢化にまつわるニュースが途切れません。高齢者の自動車運転問題は引きも切らず、麻生副総理の「老後2000万円貯蓄」問題などなど、少子高齢化が引き起こすさまざまな問題がとうとう噴出し始めました。 今後のドラスティックな変化からすれば、今などまだまだ前哨戦にすら差し掛かっていません。それですら、これだけの問題が起こるのです。果たしてこれからどうなるのか、本当に暗澹たる気分になります。 保険業界では、「長生きのリスク」といった言葉も生まれました。少子高齢化の未来絵図では、年金が不十分になることはほぼ確定的で、老後破産も珍しくはない世の中になりつつあります。健康寿命も長くなりますから、これまでよりも長く働ける世の中になりますが、必ずしも、それが明るい未来とは限りません。どうやら人によるようです。 長生きのリスクにはもう1つ、介護負担のリスクがあります。寝たきりになる、日常的に介護が必要になる、認知症になる、といったリスクも高まります。 日本はまだ高齢化社会に慣れていません。アクティブシニア(定年退職後も意欲的で元気なシニアのこと)が社会を担う、そんな明るい未来は見えてきません。 昨今の高齢者が起こす自動車事故に対応する形で、運転免許証の自主返納が進められていますが、どうしても車が必要になる地域も少なくありません。自動ブレーキなどの安全性能の高い車に限って高齢者の運転を許す限定免許も検討され始めました。 しかしながら、「年寄りの行動を制限するのが正しい」とはいえません。介護が大変だからと老人を拘束し、寝たきりを助長するのも間違っています。いずれ技術の助けを借りて、運転だけでなく記憶サポートや機械操作の支援なども一般化するでしょうが、まだ今はその入り口に差し掛かったにすぎません』、「日本はまだ高齢化社会に慣れていません」、「高齢者が起こす自動車事故」などの悲惨な事故を経験しないと、「自動ブレーキなどの安全性能の高い車」の開発が進まないというのも困ったことだ。
・『キレる老人は他人事ですませていいのか?  そうした生きにくい世の中のありさまを反映してか、キレる老人の話題も少なくありません。 キレやすいかどうかは、その人の性格にもよるでしょう。元々傲慢であったり、思慮深いとはいえない性格であったりすれば、加齢がそうした性格に拍車を掛ける可能性は大です。 例えば足元がおぼつかなくなって、時によろける、物覚えが悪くなる、道を忘れる、人の顔や名前を忘れる、手先が不器用になる、新しいデバイスやサービスなどに追いつけなくなる…等々。そうした加齢による能力低下を目の当たりにすると、自分に腹が立ち、イライラする。近しい人に八つ当たりしたり、路上で他人にぶつかっても、決して自分は悪くないと思ってしまう。その結果、相手をののしる。 こうした怒りがエスカレートすると、本格的な喧嘩に発展することも少なくないようです。相手を傷つける、あるいは自分が返り討ちに遭う。そんなことが頻発するようではたまりません。 もちろん私も、そうした現実は他人事だと思っていましたし、自分はキレない自信がありました。しかし、次に述べるような現実から、決して他人事ではないということが、残念ながらわかってしまったのです。 もしかしたら、加齢は思ったよりも早くやってくるものかもしれません。「キレる老人」は、わが身の明日の姿かもしれませんし、まだまだマスコミに取沙汰されているわけではありませんが、「キレる中高年」もまた現代の日本の姿なのではないでしょうか』、私は若い頃から短気だったが、10年ほど前に人間ドックの結果の診断を聞く際に、病院の対応が余りに酷いので、キレで担当の女性職員をどなりつけ、あとでやり過ぎだったと恥じた記憶がある。
・『知らず知らずのうちに怒りっぽい人間になっていた  実はここ1年ほど、とても怒りっぽくなっていたのです。妻に指摘されるまで、そんな自分の変化には全く気付きませんでした。今回はそんな自分を、皆さんの他山の石とすべく、カミングアウトします。 どれもこれも些細なことです。例えば、買い物客で賑わう夕方の時間帯にこんなことがありました。自宅の最寄り駅の近くの天ぷら店で、天ぷらをいくつかテイクアウトし、家に帰ったのです。家で改めて見ると、頼んだはずの舞茸の天ぷらが入っていません。値段はわずか110円。レシートを見ると、確かに購入していました。 カーッと頭に血が上りました。すぐにお店に電話をして、「どうなっているんだ!」と怒鳴りました。先方の受け答えもよくありませんでした。謝罪の言葉もそこそこに、「後日レシートを持参すれば返金する。あるいは今来ていただければ商品をお渡しする」という二者択一を迫ってきたのです。 さらに腹が立ちました。そして言い放ちました。 「ふざけるな!誰が間違ったんだ。こちらはこれから夕食だ。届けるのが筋だろう。ただ、忙しいのもわかるから、これから取りに行ってやる。その代わり、誠意を見せろよ!」 完全に喧嘩腰です。その様子を見ていた妻に、「あなたはそんな人ではなかった」と釘を刺されました。 それでも私はその店まで10分の道のりを、怒髪天を衝く勢いで戻りました。先方はエビの天ぷらを1本、サービスで用意していました。私は誠意だけ示してもらいたかったので、それで良しとして、エビは受け取らずに店を出ました。 その帰り道。だんだんと冷静になっていきます。確かに、自分は正論を言っている。間違ってはいない。とはいえ、誰でも間違うことはあるでしょう。しかも、忙しい時間帯です。それを「届けに来い!」は大人げがないなと。しかも、「誠意を見せろ」とはどう考えてもゆすりたかりの類いです。 妻の忠告にも理解が足りないと腹を立てていたのですが、それももっともな意見だと納得しました。 私は正義感が強い方なので、昔から間違いを放っておくことはできない性分でした。しかし、物事にウエイト付けはできます。今回のような出来事は、今までであれば、「仕方ないな」と苦笑して終わっていたはずです。 妻に指摘されたことは、それだけではありませんでした。1つは、車の助手席に乗って、家の駐車場から往来に出ようとした時に、自転車が1台、脇をすり抜けようとしました。その瞬間に、私はとっさに叫びました。「危ない!」と声を上げただけでなく、「何やっているんだ!」と怒鳴りつけました。運転者に声を上げて注意を喚起するだけならまだしも、わざわざウインドウを下ろして怒鳴りつけるのはやりすぎです。 あるいは、自分自身は全く覚えてないことも指摘されました。ある朝、始発駅で電車に乗る際に、のんびりと乗ろうとする人を押しのけて車内に入ったというのです。これは身に覚えがないだけに最初は半信半疑、しかし、なんとなく状況を思い出すにつれ、そんな気もしてきました。これは正直怖く感じました。 そこまで指摘されると、これは本気でまずいと思いました。そう思って振り返ってみると、1人でいる時でも、考えようによってはわざわざトラブルを買いに行っているようなことがありました。 そもそも理不尽が許せない性格です。許せなければ決して後に引かない方でもあります。しかし、今はあまりにも怒りの閾値(いきち)が低すぎます。言ってみれば、ダムの空き容量がほとんどない。こんなに沸点が低いのは大変危険であるとわかりました』、奥さんの指摘もあったのだろうが、「怒りの閾値が低すぎます」と自覚したのはいいことだ。
・『退職後は守ってくれる組織もないし、部下もいない  そこで、医学書を調べたり、インターネットで信用のおけそうなサイトを見たり、自分の症状についての情報収集をしました。その結果、「病気といえるほどのものではないのかな」と思いました。 しかし、安心はできません。 思い出して、録画していたNHKの「クローズアップ現代」を見ました。認知機能の衰えや情動コントロール力の低下を気にすべきは70歳以上だと知りました。人間、老化とともに徐々に前頭葉の働きが鈍くなっていくので、怒りを抑える力が弱くなっていくのだそうです。しかし、加齢によってその症状が顕著に出るのは少し先のようです。 ちなみに、私には直接関係なのですが、この番組で取り上げていたもう1つ重要なことは、大企業で組織に守られてきた人が、いきなり世間に放り出されて、自分でさまざまな手続きなどをしなければいけなくなった時に、キレやすくなるという事実でした。会社勤めをしていると役職者であれば、細かな事務は部下がやってくれます。自分で犯した些細なミスや無知は見逃されてきました。すべて部下や秘書任せの管理職や役員は少なくないでしょう。 そうなると、事前のリハビリなく退職後に世間に放り出されても、何もできないままです。 よく銀行の窓口で怒りをぶちまけている初老の男性がいますが、たぶんそういう方でしょう。ATMの前で怒鳴っている人を見たこともあります。慌てて駆け寄ってきた銀行員にも怒鳴っていました。 不甲斐ない自分に腹を立て、機械に腹を立て、教える人に腹を立て、しまいには、世間や周りの人にも腹を立てる。そうやって引退した人間の多くは孤立していくのです。少し謙虚になればいいものを、無用なプライドが邪魔をするのでしょうか。それまでミスを指摘されたり、叱られたりということに長く無縁できてしまったツケです。 これもまた、他山の石とすべきことです。皆さんは、こうした引退者にならないように、組織人としての人生において、気を抜くことなく自分を磨き続けてほしいのです。「人生100年時代」に、「上がり」などというステータスはないのです。 さて、私のケースに戻りましょう。 最初に試みたのが、本連載第16回で紹介したアンガ―マネジメントでした。怒りがこみ上げて、正論をぶつけたくなったら「6秒間我慢」を実践してみました。 自分が怒る瞬間を認知するという、認知行動療法も生活に取り入れました。 また、少し変わったところでは、貧乏ゆすりを我慢しなくなりました。これはインターネット情報だったのですが、貧乏ゆすりには意外にもリラックス効果があるそうです。周囲の方々には若干不快な思いをおかけしますが、怒鳴りつけられるよりはましであるとお許しください。 重要なことは怒りの沸点を高くすること、ダムがすぐに決壊しないように、心に余裕を作ることです。 理不尽なことに腹が立つスイッチは入っていいのです。ただ、それをすぐに外に向かってダダ漏れさせることがないように努力しました。 さらにその上で、以前にもこのコラムで取り上げた主治医に相談しに行きました。彼は心療内科の権威でもあります。 その結果は、「心配しなくていい」でした。「誰でも疲れていたり、ストレスがたまっていたりすると、そういうことがある。年齢が高くなるに従い、ますますそういう状態になるものですよ」と言われました。こう言われ、少し気が楽になりました。 加えて、抑肝散(よくかんさん)、甘麦大棗湯(かんばくたいそうとう)といった漢方薬も服用するようにしました。2つとも効能の一つが子どもの夜泣き・かんの虫の薬というところがなんとも笑わせますが、私には効くようです。 まだまだ加齢により「キレる老人」ではありませんが、今から注意すべきことはたくさんあります。皆さんはいかがでしょうか?もしストレスが強く、イライラすることが多いようであれば、同じように、すでに怒りっぽくなっているのではないでしょうか。そうであるならば、私の努力も少しは参考になるかもしれません』、「アンガ―マネジメント」は確かに有効だろう。
・『時間軸を変えて、生活の仕方を変えればいい  知能には結晶性と流動性の2種類があります。前者は学習や経験に基づいて蓄積された知能です。後者は新しい環境に慣れたり、新しいことを学んだりするための知能です。こちらは40代がピークといわれますが、結晶性の知能は75歳まで伸びるそうです。この2つの合成関数であるところの総合的知能のピークは56歳ですが、そこからの下降線は非常に緩やかだということです。 つまり、焦らなければ、まだまだ新しい環境にも慣れますし、新しい技術を覚え、新しいデバイスを使いこなすこともできるのです。 ただそれと同時に、定年5年前は、総合的知能のピークであり、これからは下り坂なのだということを、心のどこかで認識すべき頃合いだと思います。 だから必要だと感じたら、少しだけ生活のスピードを緩め、生活の時間軸を長くして、生き方全体を今の年齢に合わせるようにしてください。昔よりも動きが鈍い、物覚えが悪くなってしまった自分に、もっとやさしくなってください。そうした変化は、周りよりもはるかに手前で、自分だからこそ気がつくことでしょう。過ぎ去った過去の自分には戻れません。今の自分を受け入れて、今という時間を楽しめばいいのです。 そのために今後、今までよりも頭を下げる機会が多くなっても、人に物を教わることが増えても、今までよりも少しだけ道の端っこを遠慮がちに歩くようになっても、何事にもゆっくり時間を掛けるようになっても、いいじゃないですか。 そんな生き方を良しとする。それはそれで世の中が違って見えてくると思います。まだ、私はできていないのですが、少しずつやっていこうと思っています』、「必要だと感じたら、少しだけ生活のスピードを緩め、生活の時間軸を長くして、生き方全体を今の年齢に合わせるようにしてください」、というのは大いに役立つアドバイスだ。

次に、健康社会学者(Ph.D.)の河合 薫氏が7月2日付け日経ビジネスオンラインに寄稿した「“塩漬け”おじさんが定年後再就職で失敗する理由」を紹介しよう。
https://business.nikkei.com/atcl/seminar/19/00118/00030/
・『今回は「塩漬け」について考えてみる。 といっても美味(おい)しいらっきょうの塩漬けやら、白菜の塩漬けの作り方について書こうってわけではありませぬ。“組織への塩漬け”である。 「お恥ずかしながら、私、この歳になって出社拒否になってしまって。だらしないですよね」 こう切り出した男性は某大手企業の元常務。63歳で定年となり、8カ月後に再就職。これまでのキャリアを買われての就職だったそうだ。 男性の話は実に興味深く、私自身、改めて「社会的地位」「シニア」「再就職」の難しさを痛感したので、みなさんにもご意見をいただこうと思った次第である。 というわけで、まずは男性が直面した“リアル”からお聞きください』、興味深そうだ。
・『定年後、関連会社に再就職できたのだが‥‥  「定年になったらやることがなくなって“定年うつ”になるって脅されていたんですが、私の場合は幸い次が決まってたので大丈夫でした。 息子が海外に留学してるんで女房とゆっくり海外旅行したり、97歳の父親のいる実家に帰ったり。女房も専業主婦なので、私の自由時間に付き合ってくれましてね。 みんな定年になると奥さんともめるっていうのに、まぁ、8カ月ですから。我慢してくれたんでしょう。 再就職先は関連会社です。 以前は、いわゆる天下り先だったんですか、10年くらい前から積極的に同じ業界からシニア採用をしていましてね。私のように定年組や、早期退職してきた人も結構いて、昔の上司が呼んでくれたんです。 受け入れ体制はきちんとしていて研修期間もあるし、シニアも戦力としてみてくれると聞いていました。給料は下がりますが、本人の能力次第では70歳までいられるんです。 私は記憶力や体力は低下したけど、気力と仕事の質には自信があった。自分はまだまだできると思っていたので、自分のキャリアを生かしてがんばろうと張り切っていました。 ところが‥‥半年後に出社拒否です。完全にメンタルをやられてしまったんです。 理由ですか? まぁ、色々あります。期待に応えようとすればするほど空回りだったってこともあるし、上司とうまくいかなくてね。パワハラみたいなこともあったりで。やっぱり人間関係は大きいですね。 女房にも言えないから、家では心配させないように振るまったりして。 疲れちゃったんです。 あと‥‥せこい話なんですけど、前の会社のときはタクシーも自由に使えたし、周りも私のことをそれなりに扱ってくれた。ところが、再就職先では行きも帰りも電車だし、私はシニア社員の1人でしかない。 飲み屋ひとつとっても、扱いが変わります。 そんなのは分かっていたことだし、大したことじゃないって思っていたけど、実際に経験すると結構、プライドが傷つくわけです。 私を引っぱってくれた元上司は色々と気にかけてくれたんですが、それも情けなくて。結局、1年ももたずに辞めてしまった。周りに迷惑をかけるからそれだけは避けたかったんですが‥‥、情けないですよね』、「昔の上司が呼んでくれたんです」とはいえ、「半年後に出社拒否です。完全にメンタルをやられてしまったんです」、というのは驚きではあるが、あり得る話だ。
・『分かっていたけれど環境変化に対応できない  私みたいなのを、“塩が抜けない”って言い方をするらしいです(苦笑)。 自分では社外との人間関係があるし、趣味だってある。タコつぼ人間になっているなんて自覚は皆無でした。でも、実際は40年過ごした組織で、しっかり塩漬けになっていたんです。 幸い子どもも自立してますし、家のローンもないので、今は色々と勉強しています。そろそろ動き出さなきゃなぁと思っているので、同じ轍(てつ)を踏まないよう、次は一兵卒として再々就職先探しを始めるつもりです」 ‥‥以上です。 塩が抜けないーー。「手垢(てあか)がついている」という表現は今まで何度か耳にしてきたけど、言い得て妙といいますか、何といいますか。 同じ業界でも会社が変われば文化も変わる。それまでのやり方、それまでの考え方、それまで使っていた用語とは似て非なるものが山ほど存在する。 ちょっとだけ立ち止まって考えれば誰だって分かることなのに、それが知覚できない。過去の経験が目を曇らせてしまうのである。 そもそも私たちの心は自分が考える以上に習慣に動かされる。インプットは同じでも、心がどう処理するかでアウトプットが変わる。心理学でいうところの「知覚」だ』、「“塩が抜けない”」とは確かに上手い表現だ。
・『心は習慣に大きく影響されている  例えば、知覚の強固さを明らかにしたのが米国の教育心理学者ジェローム・シーモア・ブルーナー博士の「トランプ」を用いた実験である。組織論を語るときにたびたび引用されているので、ご存じの方も多いかもしれない。 この実験はトランプに「赤のスペード」と「黒のハート」を交ぜ、ほんの数秒だけ見せて「何のカードだったか?」を聞くという、実にシンプルなものだった。 普通に考えれば、視覚はきちんと目の前の情報を捉えるはずである。ところが、黒の「ハートの4」は「スペードの4」に、赤の「スペードの7」は「ハートの7」に見えてしまうことが分かった。 「黒はスペード」「赤はハート」という常識が、目を曇らせる。人間には一貫性を好む傾向があるため、過去の常識が見えているものまで変えてしまうのである。 おそらく件の男性は、自分では気づかぬうちに、自分が法律になってしまっていたのではないか。 「人間関係は大きかった」と男性が語るように、塩漬けになった心は、時に自分の価値観にそぐわぬ人を見下してしまったり、バカにしてしまったり、傷つけてしまったりすることもある。 本人に自覚がないだけに、“お偉い”言動が周りとの距離を広げてしまったのだろう。 では、いったいなぜ、塩は抜けないのか? それは「再就職=転職」 という認識の乏しさにあると、個人的には考えている。 「再就職が転職だなんて、当たり前だろ!? 何を言ってるんだ!!」と口をとがらせる人もいるかもしれない。 が、“再就職”という言葉が象徴するように、定年後、あるいは定年前に途中下車した人たちの転職は、「今の延長線上にある」というイメージが強い。 再就職とは転職であり、どんなに培ってきたキャリアがあろうと、どんなに高い役職に就いていたとしても、それは過去の遺物。とても難しいことかもしれないけど、その過去を一掃しない限り適応は無理。一時的でもいいから決別すべきだ。 たとえどんなに自分のキャリアが生かせる職場でもあっても、どんなに自分のキャリアが評価されての「引き」の“再就職”であっても、まずはその組織の一員になることが先決なのだ』、その程度の理屈は頭では分かっていても、「習慣に大きく影響されている」「心」はついてゆけないのだろう。
・『再就職での組織社会化はなかなか難しい  それは「組織内における自分の居場所を確立するために、必要な知識や技術を獲得するプロセス」である「組織社会化」を意識し、成功させること。 一般的には組織社会化は新卒社会人に対して用いられるが、実際には昇進や異動などに伴い、改めての組織社会化=再社会化が求められる。 特に、再就職での組織社会化は極めて重要であると同時に、実に難しい。 ひとつの組織で、長い時間をかけて、1つひとつ手に入れてきた外的なリソースが邪魔してしまうのだ。 とりわけ階層組織の上層部にいた人ほど、てこずりがちだ。本来、適応(=組織社会化)すること自体に莫大なエネルギーを注ぐ必要があるが、高い役職に就いて権力を手に入れたことで、エネルギーをどこから、どう捻出すればよいかさえ分からなくなってしまうのである。 権力(power)の働きがシステマティックに埋め込まれた会社組織では、権力者の言動は上司・部下関係のみならず、関連する団体や組織や一般社会にも影響を与え、権力者はそれによって他者からの干渉を免れることが可能となる。 その結果、周りが権力者に黙従せざるを得ないという非対称の人間関係が生まれ、権力者の思い通りに周りが勝手に動くため、自らエネルギーを費やさずとも、周りが勝手に居場所を作ってくれる。件の男性の言葉で言い換えると「それなりに扱ってくれる」のである。 ゆえに、偉い人が、再社会化するのは‥‥チョモランマを制覇するようなもの。極めてハードルが高い作業なのだ。 組織社会化では、 +自らに課された仕事を遂行する +良好な人間関係を築く +組織文化、組織風土、組織の規範を受け入れる +組織の一員としてふさわしい属性を身に付ける の4点が課題となり、新卒の場合にはこれらを包括的に獲得していくことが求められる。 ところが、熟練したキャリアの持ち主の再社会化には、「良好な人間関係の構築」が最優先課題となる。 なんせ、ただでさえ、注目されてしまうのだ。自分たちの居場所に新規加入した“偉い人”が、 「自分たちを大切に扱ってくれるだろうか?」「自分たちにどんな利益をもたらすのだろうか?」「ホントウに信頼に値する人物なのだろうか?」‥‥etc.etc. と周りは不安になる。 受け入れる「上司」も例外ではない。 以前、件の男性と同じようなカタチで再就職した人が「シニアがシニアを教育するのは、とても難しい」と話してくれたことがあった。上司となるシニアのほうは「見下されないようにしなきゃ」という警戒心を無自覚に抱いてしまうのだろう。 まさにシニアvsシニア、プライドの戦いである。 いや、それだけではない。 これまたややこしいことに、とりわけ権力ある地位にいた人ほど、思考が短絡化され、属性にひもづけられたステレオタイプで他者を見てしまいがちだ。 もっとストレートに言いますと‥‥、バカにする。 いや、もっと正確に言い換えると、年を取っていると思われたくない、大したことないと思われたくないという気持ちから、「自分がバカにされないように、相手をバカにする」のである。 ふ〜〜っ‥‥』、組織内の力学をここまで分析できるとは、さすがだ。
・『自分から動いて関係を作っていくしかない  書いているだけで切なくなってしまうのだが、「まぁまぁ、常務さん、くつろいでくださいよ?」などとチヤホヤしてくれる人は、新天地にはいないことを、しかと受け止め、自分からアクションを起こし、受け入れる側の不安や警戒心を解きほぐすしかない。 時には「これってどうやるのかね?」と周りに問い、時には「ありがとう」と感謝し、時には「すみません」と頭を下げる。そういった基本的でシンプルかつ、顔の見えるコミュニケーションにより、周りの信頼感が熟成され、適応を手助けしてくれるに違いない。 「結果を出さなきゃ」と前向きな気持ちがあると、つい自分の存在意義を示したくなるのが人間の性癖だが、急がば回れ。1年、いや2年たったときに「あなたに来てもらってよかった」と1人でも言ってくれる人がいたらもうけもんだ!くらいの気持ちで、人間関係作りに専念したほうがいい。 実はこういった小さなアクションを、現役、すなわち定年になる前からできるようになっておくと、案外スムーズに適応が加速する。専門用語でいうところの「予期的社会化」、平たくいうと「準備運動」である。新入社員の準備運動が「キャリア準備」なのに対し、再就職者のそれは「コミュニケーションの仕方の再認識」。組織社会化は組織に入る前から始まっていて、準備運動をどれだけ入念にやっていたかで、適応できるかどうかが左右されるのである。 実際、これまで私がインタビューしてきた人で、再就職に満足している人は例外なく、準備運動のできている人だった。そういう人たちは例外なく「名刺が全く役立たないゆるい人間関係」を持っている人だった。 ある人は資格を取るために通った専門学校で。 ある人は町内会で。 ある人はボランティアで。 年齢もバラバラ、会社もバラバラ、性別もバラバラ、のコミュニティの一員になったことで、 ある人は自分がいかに恵まれているかが分かった、と語り、 ある人はそこにいくと自分が若手だった、と笑い、 ある人は何年ぶりかに「ありがとう」と言われた、と顔をほころばせた。 ‥‥自分のことは他人を通じてしか分からない』、「これまで私がインタビューしてきた人で、再就職に満足している人は例外なく、準備運動のできている人だった」、というのはその通りなのだろう。ただ、まだ現役で頑張っている間に、それをやると組織から早目に追い出されるリスクもあるのかも知れない。

第三に、同じ河合氏が8月6日付け日経ビジネスオンラインに寄稿した「海外からも揶揄される貧しき長寿国ニッポン」を紹介しよう。
https://business.nikkei.com/atcl/seminar/19/00118/00035/?P=1
・『笑うに笑えないコラムがアメリカのブルームバーグ紙に掲載され、話題になっている。 原文のタイトルは……、「Stop Blaming America's Poor for Their Poverty ./In Japan, people work hard, few abuse drugs, crime is minimal and single mothers are rare. The country still has lots of poverty.」 翻訳すると……、「アメリカの貧困を自己責任にするな。日本を見よ、国民はみな真面目で勤勉で、薬物乱用や犯罪も少なく、シングルマザーも稀(まれ)なのに、貧困な人々がたくさんいるぞ!」。 つまり、貧困を個人の責任にしたがるアメリカ人、とりわけ保守系の人たちに「貧困は社会が作り出しているんだぜ!」と訴えるためのエビデンスとして、日本人の貧困っぷりが取り上げられたのである。 書いたのはブルームバーグのオピニオンライターで、ファイナンスの専門家だ。 コラムではタイトルに書かれていることを、1つひとつアメリカと日本の数字を示しながら、「ねっ、日本人ってすごいでしょ? こんな国民性を持つ日本人なら貧困に陥るわけないじゃん!」という世界が称賛する日本人的理論を展開。 「な・の・に、どういうわけか日本ってこんなに貧困率が高いんだぜ! 要するにさ、日本には政策的に深刻な問題があるってこと。貧困っていうのはさ、社会が作り出しているんだよ! 社会の問題なんだよ!」と、日本人が一向に正面から向き合おうとしないリアルを、海の向こうからアメリカ人が突きつけた、というわけ(以下、一部抜粋)。 「Given all of this good behavior, conservatives might expect that Japan's poverty rate would be very low. But the opposite is true; Japan has a relatively high number of poor people for an advanced country. Defined by the percentage of the population earning less than half of the median national income, Japan's poverty rate is more than 15% -- a little lower than the U.S., but considerably higher than countries such as Germany, Canada or Australia:」 (翻訳)「こうした良い行動の数々から、保守派の人たちは日本の貧困率は非常に低いと予想するかもしれない。しかし、真実は逆だ。日本の貧困率は先進国にしてはかなり高い。日本の相対的貧困率は15%以上で、アメリカより少し低いものの、ドイツ、カナダ、オーストラリアなどを上回っている。」』、日本の貧困問題をこれほど適格に指摘するとは、ブルームバーグのオピニオンライターもやるものだ。
・『さて、いかがだろうが。日本の貧困問題についてはこれまで何度も取り上げてきたが、こんな風に取り上げられてしまうと…、実に情けないお話である。 ちょうど1年前に、「食べるのに困る家は実際はない。今晩、飯を炊くのにお米が用意できないという家は日本中にない。こんな素晴らしいというか、幸せな国はない」と発言した国会議員がいたけど、国が貧しいわけではないのに、貧しい日本人が多い理由をどう考えているのだろうか。 日本の相対的貧困率はG7(先進7カ国)でワースト2位。ひとり親世帯に限るとOECD(経済協力開発機構)加盟国35カ国中ワースト1位。日本の母子家庭の母親の就業率は、84.5%と先進国の中でもっとも高いにも関わらず、突出して貧困率が高く、アメリカ36%、フランス12%、イギリス7%に対して、日本は58%と半数を超えているのである(OECDの報告より)。 生活を豊かにしたくて真面目に働いているのに、働けど働けど楽にならないという現実がある。貧困ラインは122万円なので、月額10万円ちょっとだ。これでどうやって暮らせというのだ。 人は「これだ!」と確信をいったんもってしまうと、その確信を支持する情報だけを探し、受け入れ、確信に反する情報を探すことも、受け入れることもできなくなるものだが、日本人、いや正確には政治を動かす日本人、はこういった心の動き、すなわち「確証バイアス」に陥っている。あるいは「貧乏人はどうなってもいい」とマジで考えているか。実に残念ではあるけど、そうとしか思えないのである』、「日本の母子家庭」の貧困率が突出して高いのは、確かに異常なのに、多くの経済学者やマスコミが無視しているのは残念なことだ。
・『貧困高齢者の増加が大きな問題  そして、今。シングルマザーの貧困問題以上に、深刻化しているのが65歳以上の貧困である。 2017年度の生活保護受給世帯数の月平均は164万810世帯で、2016年度の163万7045世帯を3765世帯上回り過去最多を更新。中でも高齢者世帯の増加率は高く、2017年度の月平均数は86万4708世帯で、実に全体の52.7%を占め、2016年度から2万7679世帯も増加している。 こういった数字を出すと、「それってただ単に65歳以上の人口が増えたからでは?」 と考える方もいるけど、1996年と2015年の生活保護受給率を比較すると、 +1996年は高齢者は約1900万人で、そのうち該当者は約29万人=1.5% +2015年は高齢者は約3380万人で、そのうち約97万人=2.9% と明らかに増加し、貧困高齢者は20年間で約70万人も増え、100人の高齢者のうち3人が生活保護受給者となった。 世帯別にみると、65歳以上の高齢者のいる世帯の貧困率は27.0%で、4世帯に1世帯以上(厚労省「国民生活基礎調査」)。65歳以上高齢者の単身世帯の貧困率はさらに深刻で、男性単身世帯で36.4%、女性の単身世帯では実に56.2%。65歳以上の女性のひとり暮らしでは、2人に1人以上だ。 2人で暮らしていればどちらかが病気になって無職になっても、片方が稼ぐことができるが、単身だとそれもできない。年金も2人合わせればなんとかなっても、単身だと家賃すら払えない場合もある。 今後はさらに単身世帯と無年金者が増えるという推計に鑑みれば、生活基盤が不安定な人はますます増える可能性は極めて高い。 高齢世帯ほど貧富の格差が広がる傾向はかねて指摘されていたが、先週のこのコラム「他人ごとではない老後破綻、60過ぎたら最低賃金に」に書いた通り、一部の高額な資産を持つ富裕層以外は、いつ、なんどき貧困状態になってもおかしくない。 書いているだけで気がめいってくるのだが、緊急に貧困対策を実行しないことには、一億総貧困社会に突入する。一握りの「豊かな高齢者」と大多数を占めるの 「貧困に苦しむ高齢者」に分かれる時代が到来するのだ。 繰り返すが、貧困は社会の問題である。個人の頑張りでどうにかなるものではないのである』、「一億総貧困社会に突入する」というのは冷徹な予測だ。
・『介護施設で低賃金で働く高齢  実は先週のコラムを公開した後、いつも感想を送ってくださる91歳の“お友達”が、介護施設内で働く高齢者についてメールをくれた。その内容はまさに「高齢者の貧困問題」を想起させるものだった。ここに紹介する。 「定年退職後の低賃金問題は、本当に深刻です。私のホームにも男性3名、女性1名の定年退職者が働いています。いずれも70代で、最高齢者は79歳の男性です。 彼らは時間をもてあまして働いているわけではありません。老後資金が足りないので、生活のために頑張って働いているのです。 正規のヘルパーでも賃金が安い介護業界で、彼らは文字通りの『低賃金』で毎日に耐えています。若いヘルパーは待遇の良い施設を探し、転職していきますが、高齢者にはその気力もありません。なので、黙々とただ働いています。ホームの仕事は重労働ですので、高齢者にはかなりきついはずです。でも、お金がないから頑張るしかない。誰かとおしゃべりするとか、一服いれる余裕もなく、毎日黙々と働いています。 私は最近、部屋の掃除、ベッドメーキング、洗濯などを自分でやるのが大変になったので、毎週1回、サポートを頼むことにしました。月4回で1万800円です。配属されたのは79歳の男性でした。彼は一生懸命に、やってくれましたが、男性で家事に不慣れ、さらに老化のためか、そのサービス内容はとても満足のいくものではありませんでした。 でも、私は高齢者の働き口を奪いたくありません。それに彼が一生懸命やっている姿を見ていたので、彼がやってくれた後に、もう一度、気にならない程度にやり直しています。 私は91歳になりますが、同じ高齢者でも80歳以下の人たちは、私の時代より大変なんじゃないでしょうか。聞くところによると、ホームでも働き口がある高齢者はまだいいそうです。それさえもかなわない人たちが大勢います。これから先を考えると、暗澹(あんたん)たる気持ちです」』、「私のホームにも男性3名、女性1名の定年退職者が働いています・・・老後資金が足りないので、生活のために頑張って働いているのです。 正規のヘルパーでも賃金が安い介護業界で、彼らは文字通りの『低賃金』で毎日に耐えています」、ご苦労さまというほかない。
・『高齢者が働ける場があることは良いのだが…  私は“お友達”からメールをもらうまで、人手不足が深刻な介護業界で、高齢者に働いてもらうのはとてもいいことだと考えていた。 つい先日も、補助業務に特化した仕事を担当する「助手」として高齢者を採用する施設が増えているとの報道があった。1日3時間、週3日程度勤務し、職員をサポートする。掃除、ベッドメーク、食事の配膳といった仕事を、高齢者スタッフが手助けすれば、介護福祉士さんは本来の業務に集中できる。介護士さんにとっても、入居者にとっても、そして、社会との接点が希薄になりがちな高齢者にとってもいいのではないか。そう考えていたのだ。 だが、“お友達”が教えてくれたのは、生活のために働く高齢者の姿だ。自分の親の老いを日々感じる中で、親と同じ年齢の人たちが若いヘルパーと同じ仕事をフルタイムで「低賃金に耐え、黙々と働いている」。 繰り返すが、貧困は社会が作り出している。一部の為政者たちの失政のせいで、80歳近くなっても低賃金に耐えて働かなくてはならない高齢者が量産されているのだ。 そんな中、延び続けているが日本の平均寿命だ。本当は喜ぶべきなのだろうけど、どうやって喜べばいいのか。個人的には「延びてしまった感」ありありで、気はめいるばかりだ。 世界に誇る「長寿国の寿命」がさらに延びてしまったのである(以下、おさらい)』、「80歳近くなっても低賃金に耐えて働かなくてはならない高齢者が量産されている」、というのは確かに「失政」のせいだ。。
・『さらに長くなる人生にどう向き合うか  2018年の日本人の平均寿命は、女性が87.32歳(世界2位)、男性が81.25歳(世界3位)で、いずれも過去最高を更新。男女ともに、がん、心疾患、脳血管疾患の「3大疾患」による死亡率が改善した影響で、「医療水準や健康意識の向上などの成果とみられる。平均寿命はさらに延びる可能性がある」らしい(by 厚労省の担当者)。 平均寿命が延びたと報じられると、決まって「寝たきりばかり増やしてどうするんだよ」的コメントが散見されるが、それは大丈夫だ。 介護を受けたり寝たきりになったりせず日常生活を送れる期間を示す「健康寿命」は男女とも平均寿命以上に延び、こちらも世界最高レベルに達している。 男性は01年に69.40歳だったが、07年に70.33歳と70歳を超え、16年は72.14歳。女性は01年に72.65歳だったが、16年は74.79歳まで延びた。結果、16年の平均寿命と健康寿命の差は男性8.84年、女性12.35年と短くなっているのである。 しかも、厚労省は、2040年までに健康寿命を3年以上延ばすと意気込んでいるので、健康寿命は男女とも75年以上になる可能性が高い。 健康寿命を延ばす前に、働く高齢者の8割を占める非正規の賃金を上げてくれ。しつこいけど貧困は社会が作り出すもので、貧困は世代を超えて連鎖するという現実を受け止めて欲しい』、このほど決まった最低賃金の引上げが、「非正規の賃金を上げてくれ」につながればいいのだが・・・。
タグ:クローズアップ現代 高齢化社会 日経ビジネスオンライン ダイヤモンド・オンライン 野田 稔 河合 薫 「確証バイアス」 高齢化社会(その13)(キレる老人 事故る老人が続出!定年で解放された後の心構え、“塩漬け”おじさんが定年後再就職で失敗する理由、海外からも揶揄される貧しき長寿国ニッポン) (その13)(キレる老人 事故る老人が続出!定年で解放された後の心構え、“塩漬け”おじさんが定年後再就職で失敗する理由、海外からも揶揄される貧しき長寿国ニッポン) 「キレる老人、事故る老人が続出!定年で解放された後の心構え」 日本はまだ高齢化社会に慣れていません 自動ブレーキなどの安全性能の高い車に限って高齢者の運転を許す限定免許も検討され始めました キレる老人は他人事ですませていいのか? 「キレる老人」は、わが身の明日の姿かもしれませんし、まだまだマスコミに取沙汰されているわけではありませんが、「キレる中高年」もまた現代の日本の姿なのではないでしょうか 知らず知らずのうちに怒りっぽい人間になっていた 今はあまりにも怒りの閾値(いきち)が低すぎます 退職後は守ってくれる組織もないし、部下もいない 認知機能の衰えや情動コントロール力の低下を気にすべきは70歳以上だと知りました 人間、老化とともに徐々に前頭葉の働きが鈍くなっていくので、怒りを抑える力が弱くなっていく 大企業で組織に守られてきた人が、いきなり世間に放り出されて、自分でさまざまな手続きなどをしなければいけなくなった時に、キレやすくなるという事実 不甲斐ない自分に腹を立て、機械に腹を立て、教える人に腹を立て、しまいには、世間や周りの人にも腹を立てる。そうやって引退した人間の多くは孤立していくのです 少し謙虚になればいいものを、無用なプライドが邪魔をするのでしょうか。それまでミスを指摘されたり、叱られたりということに長く無縁できてしまったツケです アンガ―マネジメント 「6秒間我慢」 時間軸を変えて、生活の仕方を変えればいい 「“塩漬け”おじさんが定年後再就職で失敗する理由」 某大手企業の元常務。63歳で定年となり、8カ月後に再就職 昔の上司が呼んでくれたんです 半年後に出社拒否です。完全にメンタルをやられてしまったんです 分かっていたけれど環境変化に対応できない “塩が抜けない” 心は習慣に大きく影響されている 再就職とは転職であり、どんなに培ってきたキャリアがあろうと、どんなに高い役職に就いていたとしても、それは過去の遺物。とても難しいことかもしれないけど、その過去を一掃しない限り適応は無理 再就職での組織社会化はなかなか難しい 権力(power)の働きがシステマティックに埋め込まれた会社組織では、権力者の言動は上司・部下関係のみならず、関連する団体や組織や一般社会にも影響を与え、権力者はそれによって他者からの干渉を免れることが可能となる その結果、周りが権力者に黙従せざるを得ないという非対称の人間関係が生まれ、権力者の思い通りに周りが勝手に動くため、自らエネルギーを費やさずとも、周りが勝手に居場所を作ってくれる。件の男性の言葉で言い換えると「それなりに扱ってくれる」のである 権力ある地位にいた人ほど、思考が短絡化され、属性にひもづけられたステレオタイプで他者を見てしまいがちだ 自分から動いて関係を作っていくしかない これまで私がインタビューしてきた人で、再就職に満足している人は例外なく、準備運動のできている人だった 「海外からも揶揄される貧しき長寿国ニッポン」 ブルームバーグ紙 Stop Blaming America's Poor for Their Poverty ./In Japan, people work hard, few abuse drugs, crime is minimal and single mothers are rare. The country still has lots of poverty 日本には政策的に深刻な問題があるってこと。貧困っていうのはさ、社会が作り出しているんだよ! 社会の問題なんだよ!」と、日本人が一向に正面から向き合おうとしないリアルを、海の向こうからアメリカ人が突きつけた、というわけ 日本の相対的貧困率はG7(先進7カ国)でワースト2位 ひとり親世帯に限るとOECD(経済協力開発機構)加盟国35カ国中ワースト1位 日本の母子家庭 突出して貧困率が高く 貧困高齢者の増加が大きな問題 65歳以上高齢者の単身世帯の貧困率はさらに深刻 一億総貧困社会に突入する。一握りの「豊かな高齢者」と大多数を占めるの 「貧困に苦しむ高齢者」に分かれる時代が到来 介護施設で低賃金で働く高齢 私のホームにも男性3名、女性1名の定年退職者が働いています。いずれも70代で、最高齢者は79歳の男性です 黙々とただ働いています。ホームの仕事は重労働ですので、高齢者にはかなりきついはずです。でも、お金がないから頑張るしかない 高齢者が働ける場があることは良いのだが… 80歳近くなっても低賃金に耐えて働かなくてはならない高齢者が量産されている さらに長くなる人生にどう向き合うか 健康寿命を延ばす前に、働く高齢者の8割を占める非正規の賃金を上げてくれ。しつこいけど貧困は社会が作り出すもので、貧困は世代を超えて連鎖するという現実を受け止めて欲しい
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